【バチェラー2 9話感想】結婚の最難関は男側の親と会う時

いつもはバチェラーを見ていても、冷静な分析を書いたり、キレイなデートに憧れる余裕があるのだが…9話だけは…心臓に悪い。
ぼくが、母親が苦手だから、母親の意見にビクビクしてるバチェラー側の男性を見ながら思わず、感情移入してしまった。

 

こんなこと書くと、
「女性だって親と仲が悪い人はいるんだから、お互い様では?」
「むしろ、女性の親御さんの方が【娘はやらん】【お父さんと君に呼ばれる覚えはない】的な話になるから、女性の親と会う方が難易度高くない?」
という話になりがちだけど…違うんだよ。

理由は3つあって、
1、男の方が彼女を悪く言われると本気で傷つく。(女性の方が彼氏の悪口を人に言われたときに反論はするけど、冷静さを失うのは男の方)
2、男の頼りない部分・幼い部分が露骨に出てしまう場面の方が別れの原因になりやすい。(成田離婚などは典型的な事例)
3、男にとって、苦手な母親とは「話せば分かる相手」ではないので、酔っぱらいや幽霊の類と変わらないから
というところ。

その辺をガツッと語ってみたい。

男っていくつになっても独占欲の強いマザコンなガキです。賢くなろうが老いようが変わりません。

あくまで一般論だけど…女性の方が彼氏の悪口を言う。
ぼくも、ある程度色んなケースを見たり、数をこなすまではついついそういう悪口に同調しがちだったんだけど…アレって同調しちゃいけない愚痴なんだよ。

女性の彼氏への悪口の大半は「私をどこかに連れ出せ」ではなく、「それでも私は幸せです」というノロケか、「私は彼氏のためにこれだけがんばってます」という褒めて・慰めてアピールだから、男は彼氏の悪口に同調すると…敵視される。ホンマに嫌いなら分かれるから。

 

Love理論という恋愛指南書に言わせれば、ベストアンサーは「大変だね」と乗っかること。
この「大変だね」って便利な言葉で、女性が彼氏の悪口を言ってても、彼氏批判にならずに「そうなの、でも幸せ」とか「そうだよー私がんばってるんだよ」と繋げやすいから…女の子の友達になったら大いに活用しましょう

 

一方で、男の場合は分析として「こういうタイプ」という言い回しでやんわりと悪口を言うことはあっても…基本的に言わない。
下手したら、彼女がいるとかもいちいち言わない。

まず、男友達相手だと言うと嫉妬とかゲスな話になるから交際相手ができても…言わない。
女性ほど恋人がいるのが当たり前ではないため、恋人ができることやノロケで人間関係にヒビを入ったり、過度な期待をされるリスクが大きいからね。

次に、女性や年配者に言うとアドバイス・過度な期待という名のクソリプが飛んでくるから言わない。
男って独占欲が強くてねぇ…彼女を悪く言われることも嫌だし、自分の時間やスペースに踏み込んでこられるのも嫌な生き物だから…他人の意見とか質問を呼ぶような話はしたがらない。

 

だからこそ、男側の親と会う時のは、女性のそれよりもずっと苦痛になる。
相手のことを論評されて自分の時間や考えに入ってこられること自体に慣れてないから…すごく嫌な気分がする。

それはバチェラーに出るような男性でも例外ではなく、小柳津さんも家族の前では感情的になって父親や母親の意見に対してはいつもよりもマジなリアクションで対応していた。

小柳津さんは恋愛についてはとてもフレンドリーで男性の中でも抜きん出た資質の持ち主だけど…親御さん相手だと並の男性と同じリアクションを取る。

 

これが嫌な人も…いるだろうなぁ~。
親御さんみたいに「並」に落ちる人ぐらいはいるけど…「並以下」になる人もいるのよね…。

男の方がかっこいいときとダメな時の落差が激しいから…成田離婚的なことになりやすい。

前半で、成田離婚という言葉を挙げたけど…成田離婚がどうして起きるかを少し説明する。

成田というのは成田空港のこと…つまり、新婚旅行で海外旅行にでかけた時に、男性があまりにも不甲斐ないことが発覚して「この人とは一緒にやっていけない」と気づいた女性が離婚するのだという。

旅行についての段取りが悪すぎるとか、
生活面がだらしなさすぎるとか、
日本語が通じない場所に置かれると何もできないとか、
極度のマザコンで親の連絡や干渉に悩まされるとか…
そういうことが、海外旅行に行くことで明るみに出るそうだ。

新婚旅行ほど大きくないけど、男側の親に会わせるというのは…男の子どもっぽい部分、感情的な部分が出やすいため…「一緒にやっていけない」と三下り半を突きつけられやすいイベント。

だから難しい。
これは男にとっても難しいし、女性にとっても我慢のしどころだから難しい。

「解消のない男の問題だから、女の我慢の問題にするの、おかしくね?」
と思われそうだけど…それは半分正しく、半分間違ってる。

落ち着いて考えてみ?
別に、相手の親と会うことなんて、(同居するケースを除けば、)多くても半年に1回…少ないと結婚式を最後に会わないかもしれないわけだから、親と仲が悪かろうが…その時に不甲斐なかろうが夫婦生活にはほとんど問題はないのよ?

成田離婚に至ってはもっとバカバカしい。
英語が話せない・旅行の段取りが悪いなんて理由で離婚する・しないという話になるけど…夫婦で旅行に行く機会なんてお互いの話し合いでいくらでも調整できるわけじゃない?

結婚前の重要度と、結婚後の優先度に大きな開きのあるイベントで…やれ離婚だ、やれ失踪だという話になるのは、ほんとバカバカしい。(※成田離婚の中でも有名なお話として、オーストラリアで結婚生活への不安から花嫁が失踪して大問題になって離婚するという事件が起こったことがあります。)

一般的には女性の方が人間関係に対して忠誠心というか…決めたことを貫き通す強い決意を持ってる人が多い。
ただ、決めきるまえにぐらついてその場の感情で人生を棒に振るのも女性なので…我慢できる程度のことを我慢するという意味では女性にとっても男の一番情けない部分を見るのは、一番の難所7日なぁ…と思う。

 

それが海外旅行の人もいれば、自分の親と会う時の人もいる…というのは、念頭に置いておいたほうがいいかも。

親って話してわかる相手じゃないし、恋愛中の男もまた親にとって「冷静に話せる相手」ではない

高校時代に、担当の英語教師が
「人間なら話せばわかるが、おばけは話してもわからないから、怖い。」
と言ったことがあるけど…ぼくは話してわからない人間の方が世の中に多いと思う。

「言葉が通じない」のではなく、「汲み取る気のない頭ごなしな人間が多い」という意味でね。

 

親が…感情的で、子どもの行事全般に舞い上がるようなタイプは特に「汲み取る気のない頭ごなしな人間」になりがち。

 

ぼくの親と仲が悪い理由は単純で…自分が受験や就活をしている時に、親の方が舞いあがって情緒不安定になって大変な迷惑を被ったから。

一番ひどい時は、あからさまなブラック企業に再就職してしまった時に、「研修中で決まるかわからない」と言ってるのに、研修1日目でブラックで勤めていたら死んでしまうとわかるブラック企業だと気づいて研修から降りようとしたその晩に赤飯を炊いて「おめでとう」と言われて結局、そのブラックな研修を最後までやって心がぶっ壊れる事になった時には、…本気でこの親とぼくの愛する人を会わせられないと思った。

 

ぼくが躁うつ病でふさぎ込む原因の、最後のひと押しをしたのは…母なんだよ。
だから、ぼくはそのことを理解してくれない女だったら…縁を切る!と心に誓ってる。

お世話になったエピソードがないわけじゃない。
愛がないわけでも育児放棄されたわけでも虐待を受けたわけでもない。
でも、その時その時で死ぬかと思うほど追い詰めてぶっ潰してきた母親に対する唯一のアンサーは距離を保って他人として生きてもらうことしかないんだよ。

喜ばせもしないが、ぼくのために苦労をかけもしない距離感をどうにかすることしかないの。

 

立ち直りつつあるのは病んだ後もフォローしてくれてる父親とインターネットのおかげなので、父親とネットの友達は盛大に結婚式して「ありがとう」っていいたいけど、母親はそこに絶対に呼びたくない。

あの人が、ぼくよりも感極まって、舞いあがってる姿なんか見たら、ぼくは気が狂ってしまいそうだから。

 

 

話して通じない…一方的に舞いあがって好き勝手なことを言う…それが男にとっての母親であり、ぼくの母親や毒親と呼ばれる人達は…それが重篤になったバージョンなんだよ。
つまり…幽霊や酔っぱらいと同じだから…ぼくはそのことを思い出しながらバチェラーを見てて胃が痛かった。

ましてや、バチェラーほどハイスペックな男性でも、親と会わせる時の精神的な疲労が尋常じゃない事を見て「あーそういうもんなんだな」って思ったらなおさらしんどかった。

 

母親ととことん距離を置きたいから結婚したい。
でも、結婚の絡みで母親に何かを説明するのは俺は絶対にヤダ。

冷静に話せる相手は親だろうがなんだろうが、酔っぱらいと話すのと同じだから。

バチェラーファンにわかるように言うなら…
「【私と小柳津さんには乗り越えられない壁がある】と、妄想と思い込みが入ってる状態の野田あず沙みたいなのが…うちのオカンです。アレと20年も暮らしてぼくの心と体はぼろぼろです」
といえばいいかな?

野田あず沙さんがそうだとは言わないが、自分の母親とタイプが酷似しているから「結婚すると終始酔っぱらいと話す状態になる可能性が高い女性」と分類してしまって…ああいう女性見ると、胃もたれするんだよ…ぼくは。

 

同時に、どこか母親と話の通じる人間になりたかったし、そういうふうに誘導してあげたかったし、できないならできないでうまくやりたかった自分もいるので、
「女性とはなにか」「恋愛とはなにか」
を真剣に考えるようになりました。

 

それがバチェラーを毎回見て、感想までガッツリ書いてる理由です。

 

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