ドロップアウトした女性が立ち直っていく過程を描くマンガ「凪のお暇」の3巻が昨日、出た。
表紙見たら、わかると思うけど… 3巻はラブコメ。
1巻と2巻でも、元カレから心配されまくってたからラブコメなんですが…3巻は、新しい恋が始まる。
「ドロップアウトした分際で恋かよ。いいご身分だぜ」
と頭ごなしに言われそうだけど…正直、ドロップアウトした時こそ、人は恋をする。
大の大人が暇だったら、人肌恋しくなるし、興奮するようなこともめったに起こらないから…ありあまってる体力が恋に行くように…人間ってできているようでして…はい。
ただ、そこは「凪のお暇」で描かれる恋愛だから…とてもこじらせている。
こじらせた恋愛を描かれているからこそ、ここでは
・ドロップアウト中にすべき恋愛
・ドロップアウト中にしないほうがいい恋愛
みたいな話をキチッとしていこうと思う。
恋愛とは、肉体言語。それはもうしょうがない。
J-popが「そばにいたい」だ、「愛を歌う」だときれいごと言ってるけど…一線超えた、恋愛は憧れでも理想でもなく、肉体言語やで…?
背徳感とか罪悪感とか、経済面とか健康面とか色んな問題を生々しく考えようが…結局は肉体言語なんやで…?
凪さんもこう言ってるし。
…ただ、誤解しないでほしいのは「肉体言語で相手を束縛しろ」とか「肉体言語に身を任せろ」とは僕は言ってない。
むしろ、反対で…
「肉体が恋をした時、心まで相手が好きすぎると、依存関係にしかならないよ」
「肉体言語な関係が受け入れられてない相手に求めても、信頼関係できてない人と肉体言語で喋りたくないのは、みんな一緒」
と言いたいわけ。
でもさ…恋愛してる時、うまく肉体言語で言葉が交わせた時は、言葉よりも肉体の方が圧倒的に強くなる。
しかも、肉体言語の厄介なところってさ…精神的な言語よりもはっきりしてるわけ。
だから、ちゃんと噛み合ってる時って…それはもう溶けるようなんだよ…。
でも、本人以外何も代わりにもなるものがないから…その人がいなくなると、すごい勢いで喪失感と飢えに襲われる。
ましてや、凪さんみたいに自分を殺して生きてきた人だと、「自分が認められた時の恋」だから、「自分を殺して接してる相手に愛されている時」とは比べ物にならないほど気持ちがいいんだろう。
ぼくは自分を殺していた時期にモテた経験がないから、「自分を殺して恋する感覚」がまったくわかんない。
だから、凪さんが28歳にもなって…元カレもいたのに、こんな乙女みたいな表情して恋愛するところに、「女性の作家・女性の登場人部じゃないと描けない部分」を感じて、すごく引き込まれた。
ただ…経験則として…こういう恋愛は長続きしない。理由は2つあって、
- 暇人が恋愛しちゃうと、相手のことばっかり考えてしまうから必然的に恋愛に対して重たくなってしまう。どちらかが恋愛に対してしんどくなって潰れてしまう。
- 相手が魅力的だと感じる部分を維持できなくなって、相手に愛想を尽かされるか、責任を感じて距離を置こうとする。向上心がなくなって、一緒にいても得るものがない関係になって、夢から覚めてしまう。
ちなみに、健康な場合は女性よりも男性の方が陥りやすい失敗。
女性の方が自分自身の平均点を保とうとする傾向が強いし、肉体言語に対して執着心が強いのが男性だから。
あ、暇人は男女問わず、依存的な関係を求めがち。
しかも、厄介なのは、暇人同士は恋をしないから、暇人が重い存在になりがち。
暇人は異性の暇人とあまり会わないし、お互い魅力的だとは思わないから。
忙しいのが男の場合、暇でいつでも優しくしてくれる女性がいることに対して「悪い気はしない」から、「都合よくキープされる」ことはあっても、関係性を着られる自体には進展しない。
でも、忙しいのが女性が暇な男に依存されると健康面で問題が出た時に色々まずいし、体とスケジュールの兼ね合いもあるから…ちゃんと我慢できない人は切られがち。
でも、一長一短でね…
・女性は「都合よくキープされる」という状況を受け入れられちゃうと傷つかないまま依存し続けられたり、自分の落ち度に気づきにくい。
・男の場合は、振られちゃうかわりに、程よい距離感を学ぶから、「まともに恋愛するためには、暇すぎると逆にだめだ」と気づいて、振られても立ち直ったり、恋がうまくなるきっかけになる。
流れは伝わったと思うので、「どうやったら克服できるか」という話をしていく。
暇人は肉体が恋をしている時、精神は自分を磨くように努める
恋愛って相手がいることだから、好きでいられるように、自分の魅力を上げておくことも相手へのマナーだ!
もちろん、ブスが美人になる必要はないし、デブが中性的なイケメンを目指す必要もない。
ただ、「いい」と言ってくれたところを伸ばしたり、恋愛して変わったことがわかるような努力は…した方がいいよね。
肉体が恋している時って、相手に会ったり…通話やメールでいいムードになったら…「恋してるスイッチ」が体に入るようにできてるから…敢えて普段は切るようにする。
仕事や趣味をがんばって自分の時間を大事にしたり、体鍛えたり、色気づいたりしてキレイにしたり…。
「恋愛したい自分を殺しているのでは?」的な批判がありそうだから言っとくけど…逆!自分を鍛えてない人・言葉に自信がない人が恋愛してもうまくいかない!
自分に自信のない恋愛をするやつのパターンは、依存関係にあるから相手の方が関係が上に来てしまってるか、自分の欲望を打ち明けるのに葛藤があるかの2つが大半。
だから、依存に行きすぎないために、体が声や言葉に反応する相手ができた時は意識的に「恋しよう」とはしない。
だから、二人でいる時には、欲望をキチッと打ち明ける。信頼関係できた上での「好き」は男女問わず言われて悪い気分しない。そして、信頼関係や好意が伝わった上での「我慢できない」は、「ホンマに惹かれてるんやなぁ~」と思った上で、ムード作ってくれるか、いい断り方や次回の楽しみを残してくれる…特に女性は。
…メリハリがつかない恋愛しちゃうと、本当に我慢できないのか、四六時中そればっかなのかが伝わらないから、敢えて相手のことを考えないように忙しくするか、自分の好きなことに打ち込む。
健康に恋愛するために必要なことは、言うときと言わない時をはっきりさせること。
その境界が曖昧になりそうなほど溶ける時間を過ごしたときは特にそう。
僕だって床につく度に、その人のことしか浮かばなくて、「好き、好き」とうわ言みたいにいってたり、すごい量の何かが出る時あるよ?ただ、それしかないキモいやつなところばかり相手に見せてたら、それって相手の人が自分を好きになったり、ムード作ったりするのすごく難しいじゃない?
そういうことに、他人が恋愛してるところを見たり、自分が恋愛に失敗してから気づけるようになった。
凪のお暇を見てると改めて「暇な時の恋愛って難しいよなぁ~」「恋以上に刺激的なことは普段でもないけど、暇な時って恋がダントツで楽しいから、そればっかりになっちゃうよなぁ~」と、頭を抱えながら読み、同時にそういう時の失敗をまとめて誰かに伝えたくなりました。