「体育会系ノリ」はアスリートよりもむしろ、芸人や会社員に蔓延してるから改名すべきだ!

 

日頃の思うところをツイートに書いた所、けっこうな反響があった。

この手のつぶやきをしたのは2回目なので…3回目をつぶやく前に、一度自分の考えをブログにまとめる。

 

 体育会系?むしろ、エリート系であり、広告系だよね?

…なんでこんなことを書いたかというと、経緯は2つ。

1つは、電通の過労死事件。
あの事件をきっかけに、色んなやばい体育会系接待の話が出てきた。

…いや、そもそも電通のヤバさは20年以上前の判例として残っているほどであり、そのヤバさは大手メディアもきちっと報道しているほど。

 東京本社で地方テレビ局の広告を担当していた新人時代はまさに奴隷だった。新入社員は誰よりも早く出社し、最後まで会社に残るものだとされた。上司の指示で、顧客向けの資料を徹夜で仕上げたことは一度や二度ではない。土日出勤はざらで、残業が二百時間を超えた月もあった。

 それでも上司は言った。「業務を改善したら月七十時間に収まる。おまえが悪い」。会社には労使協定で決められた上限の七十時間未満で申告するしかなかった。

社内の飲み会では、先輩の革靴に注がれたウイスキーを飲まされた。それは、二十五年前にある若手男性社員が受けたのと同じ仕打ちだった。

 その社員は一九九〇年に入社し、翌九一年八月に自殺した。自殺前の二カ月間は四日に一度、残業で徹夜していた。遺族が電通に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁は二〇〇〇年に電通の責任を認めた。この裁判記録にも社員が靴に注がれたビールを飲まされたとの記述が残る。

東京新聞:<過労社会 電通ショック> (1)新人は奴隷 超タテ社会:社会(TOKYO Web)

「事実は小説よりも奇なり」なんて言葉があるが、2ちゃんねるに書き込んでたらネタだの、都市伝説だのと笑い飛ばされるような話が、「日本社会を支配している」とさえ言われるほどの大企業で起こっているのだ。

広告繋がりで言うと、今年はこんな事件も話題になった

慶應義塾の広告研究会というサークルでも、上級生と下級生のいびつな関係から、体育会系ノリのパワハラやゲスなノリがまかり通っていたという話だ。

慶応大学「外道サークル・広告学研究会」の戦慄余罪!(1)昔から悪い噂が絶えなかった | アサ芸プラス

これも、電通同様に…10年近く前から体質がいびつだったらしく、日吉駅を全裸で走り抜けてサークルの下級生が逮捕された話も、サークルの解体や直近の事件とともに 話題となっている。

電通…慶応…体育というよりも、頭脳や学歴がエリートな人達だよね?

エリート繋がりで言うと、ネットで有名なのは10年前のこの事件だろうか。

SM宴会写真が流出 福島県立医大で騒動 : J-CASTニュース

この人達に至っては、そもそも体育会系の「た」の字もない人達だね…。

いや、他の例を考えてみても…「体育会系ノリ」でこそあっても、真の意味で体育会系なわけではない。

電通には体育会系の野球崩れやアメフト崩れが入ってるかもしれない。
いや、選手ではなく「崩れ」として民間企業に入ってる時点で体育会系でさえないというか、体育会系のコスプレしかできなかった人達でしかない。

広告研究会にいたっては、そもそも文化部でしょ?
なのに、なんでやんちゃな事をしたら体育会系なんて名前で呼ばれるかな?

広告系とか、飲み会系とか、接待系とか、こじらせ高学歴系?頭でっかち尻つぼみ系?そうやって呼ぶべきなんじゃないの?

僕は社会経験に乏しいから、そういう接待をやったことも受けたこともないから「こんなことで億単位のお金が動く国がアメリカ、中国に勝てるわけねーだろバーカ。滅べ、滅んでも俺は困らん」って気持ちしかないですわ…もう、もぅマヂ無理。

そう考えると、体育会系なんて名前の元ネタになっている運動部やアスリートの世界の人達にはいい迷惑だ。

実際、最近のプロ野球を見ていると、起こっていることは全くの逆。

例えば、今話題の大谷翔平選手は先輩の誘いであろうと、お酒の席なら食事に参加せず練習漬けの日々を送っているとか。

また、体育会系なエピソードの宝庫「PL学園野球部」は廃部。

体育会系の権化みたいな存在だった清原和博のように、乱闘を期待したり、選手同士が小競り合いをするようなシーンもプロ野球から年々減ってる。

それどころか清原本人が逮捕されてるところに、時代を感じますなぁ…。

また、プロ野球の乱闘騒ぎをまとめた映像を作ると昭和後半〜平成初期の映像ばかりが集まり、ここ5年・10年の単位で、放送されるものがそんなに変わらない。
抗議する・睨み合うシーンぐらいは最近でもあるけど、テレビが面白がるような乱闘は…もうここ最近のものは殆どない。

いい意味で、スポーツマン化してる。

イチローとかダルビッシュみたいな種類の、本当に野球一筋・プレイで魅せようとするタイプの選手が増えた結果、ケガや退場の原因になる派手な乱闘は影を潜めてる。

彼らだって先輩風ぐらいは吹かすけど…普通、イチローやダルビッシュ、大谷翔平を見て「体育会系」なんて言わないよね??そういう話でございます。

こうした風潮は日本だけではない。
メジャーリーグでさえ、新人いびりとしてやっていた通過儀礼を廃止する運動が禁止されたという報道もある。

「新人女装禁止」に選手ら不満の声「誇りを持って」 – MLB : 日刊スポーツ

「体育会系」と言いつつ、「体育な競技を商売にしている人達」の方が体育会系な縦関係・理不尽を聞き入れる・やんちゃな暴力を正当化する…などの悪しき伝統から足を洗いつつあるわけで…。

いや違うぞ。

そもそも、体育会系の権化である清原でさえ、後輩にカンチョーするとか、プロレス技をかけるとかそういうじゃれあい程度で番長呼ばわり

アレで番長なら、電通マンや慶応の広告研究会みたいに人間の尊厳を貶めるようなレベルのことをやって問題になってる人達はなんだ?

芸人系とか吉本系と呼ぶのもアリでは?

この記事を書くもう一つのきっかけ…それは、今話題のドキュメンタルという番組から。

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この番組、Amazonプライム限定のコンテンツだから、見てなくてもわかるように説明するけど…その界隈で話題だったから見てみたところ、幾つか酷いと感じるシーンがあった。

中でも酷かったのが、「お◯りの穴を素早く見せる芸」という宮川大輔がやり始めたシーン。

もちろん、本編ではモザイクはかかっているが…なんともナンセンスな芸だった。

というのも、番組の内容が「プロの芸人が10人集まって、1000万円をかけて笑わせ合うガチンコバトル」というもので、高度な駆け引きを期待させる内容だった。

ところが、放送4回中3回目の折り返し点で、まさかの脱ぎ芸。

しかもだ!芸人達は知らないかもしれないけど、PCで見られるということは、喫茶店や電車の中でこれを再生した人もいるようなコンテンツでまさかの脱ぎ芸。

そうそう、絵面として、おっさんの脱ぎ芸…それも一番汚いところを出すのはキツい。(おっさんに限らず、そんなところまでケアしている人の方が少ないから、大抵の人がやれば酷いことになるのは自明の理であろう)

それが、10分以上続く。しかも、後半に再び蒸し返され、もっとエグい形で復活する。

他にも、この話には続きがある。

先輩芸人が後輩芸人に同じ芸をやるように催促し始める」という悪い意味で体育会系なシーンだった。

…というのもこのシリーズ、YDクリエイション(吉本興業と電通の合弁会社)が提供したコンテンツ。

だから、テレビ番組でよく見かけるような芸人特有の縦関係とか、後輩イビリとかそういうのが、しつこいほど見せつけられる。

…Amazonプライムですよ?

インターネットTVまで来て、金まで払って、なんで地上波的な「吉本と電通の悪いところ」を煮詰めたようなコンテンツに見なきゃいかんのですか?!

いや、見たのは自由意志だけどさ…。
地上波で言えないこと、やれないことができる絶好のチャンスで…脱ぎ芸かよ!

シリーズ通して「悪い意味での体育会系ノリ」だが…3話は特に酷かった。

酷い下ネタを「お前もやれ」と強要する口実として縦関係を持ちだしたり…。

下ネタからそんな経たないところでも

「よしもとやねんから、先輩先やろ」

と後輩を説教するシーン、

「歯、食いしばれ」

と、ビンタするシーンが続いたり…。(ビンタが3発ほど入る)

この人達なんか、一ミリも体育関係ないわけ。

世の中には運動できる芸人もいるよ?でも、今回のメンバーに限っては中年特有の体の動けなさ、胃袋の弱った感じをネタにするタイプの人達。筋肉質な人なんか一人もいない。

彼らに当てられる烙印が「体育会系」とはこれ如何に!?

芸人系でも、吉本系でも、電通系でももっとふさわしい名前がある気がする。

いや、いっそのこともっとお酒と、お金と、同調圧力と、お仕事が人を狂わせていることがわかるような…そんな名前にしてほしい。

「スベリ系」とか、

「文化祭系」とか、

「ハードウェーイ系」とか、

「半径10メートル芸人くん」とか、

「娯楽的教養が5歳児止まりくん」とか、

そんな感じの名前でもつけてみる? 雑に。

ほんとどうにかしてほしいよ〜。

アレが当たり前と思ってる人、面白いと思ってる人、あんなことでお金が動く社会。

全部、ぼくの敵だよ…。

 

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