池袋で犬や蚕が食べたくなったら「楽楽屋本店」へ行け!!

意図的に食べに行ったわけではないのだが…食事会に誘われて一風変わったお店に出向いた。

楽楽屋本店(食べログ)

ぼくは普通に中華を食べに行っただけのつもりだったんだけど、ゲテモノ食いには有名なお店だったらしく、すごく濃ゆい食事会になった。(※ゲテモノ食いじゃない人は羊のお肉を楽しむお店です。羊は普通に美味しいので、ゲテモノが苦手な人は羊を食べることをおすすめします)

 

蚕は酒のつまみとして、アリ!!

まずは、ゲテモノ食いな女性が
「蚕頼んでいい!?」
と聞きまわったため、
「虫かぁ…」
と頭を抱えてたところ、食べたがってる女性が完全に嫌がってる人・躊躇してる僕を押し切って、注文することになる。

 

虫を食べたくないから味のことはいい。
ただ、昆虫食全般が「見た目が強烈」で苦手意識はある。

魚を食べる週間のある日本人でも魚市場を「食べ物ではなく、魚の死体が並んでいるようにしか見えない」と嫌がる人がいるが…これ、昆虫だと生々しさが倍増するから、苦手意識が抜けない。

 

案の定、すごいビジュアルの串焼きがくる。

串を取り分けて自分の皿に来たやつを見るとますますビジュアルが強烈。

うーん…「食べ物」と「生き物」の境界線で悩む…。

 

肝心の味はと言うと…「サンマの肝」が近いと思う。
サンマじゃなくてもいいんだけど、魚の肝のような苦さとウェット感があって、そこに外側のスモーキーな香りと苦味が加わったような感じ。

60歳近い年配者は「牡蠣の中身みたい」と言ってたけど、それもある意味正しい。ただ、牡蠣の場合は外側が柔らかいから、外側が固くてスモーキーな点「コゲが残る程度に焼いたサンマから肝を取り出して食う感じ」の方が僕は近いと思う。

 

だから、お酒のおつまみとしては、日本人好みかも知れない。
というのも、魚の肝…酒盗、あん肝、うるかなどは、お酒のおつまみとしては市民権を得ているから、「虫を食べてる」と言うより「魚の肝感覚で食べてる」と思うと、意外と食える人は多いと思う。

 

…ちなみに、嫌がっていた女性は、かいこを3つに分けて食べていたけど、これは上級者向けの食べ方で、おすすめできない。
というのも、昆虫食の問題点は「ビジュアルが強烈」ってことだから、ますます食べにくいビジュアルになって大変なことになるからね…。慣れてないうちは覚悟を決めて口に放り込んでしまう方がいいかも。

犬は赤みは「さっぱりめのコンビーフ」で、脂身がエグいので好き嫌い分かれそう。

僕がメニューから犬を見つけると、かいこを頼んだ女性から
「お店によっては、日本人に出してくれないから、もし挑戦するなら今のうちだよ!」
と、催促された。

限定ものに弱い僕は「食べずに後悔するよりは、1度ぐらいやってみるか」と思って、犬肉のパクチー和えを頼む。

これはビジュアルは普通でした。

ただ、「パクチー和え」って料理名からも薄々わかると思うけど…癖はあります。

赤身の部分は、さっぱりした(そんなにジューシーではない)コンビーフに近い味。こっちは癖が少ないので、普通に食べられたし、嫌いではなかった。

ただ…脂身の方は独特のエグみと触感があるため、パクチー和えにしても、噛み切れない脂身のエグみがくるため、ビールで流し込んでどうにか…といったところ。

少ない量なら珍味として楽しめるけど、皿山盛りを食べるとなると…人数で分けて対処してもけっこうしんどいかも。

食のタブー問題と、犬肉文化

こういうテーマで書いたから、犬肉文化について少し。
日本では禁断の味となっている犬ですが…中国・韓国・東南アジアでは、割とポピュラーなお肉だそうな。

また、日本人の間で苦手意識が強いことから日本にある中華料理屋でもメニューに載せない・中国人にしか出さないと言うお店も多いそうです。

 

僕個人の意見としては
「世界的に見て最も雑食なのは中国人だけど、日本人も十分雑食。虫や犬など日本で食わないものを食べてる外国人を野蛮人扱いしてるけど、クジラやタコだって国によっては【こんなもん食べてるの!?】と驚かれるんだからお互い様でしょ!!」
と声を大にして言いたい。(※アフリカも日本から見るとかなりの雑食だけど、逆に魚を食べることを禁じている民族もいるため、彼らから見ると日本人もかなり変!!)

ちなみにですね、「食のタブー」の多くは、キリスト教圏と、イスラム教圏。(あとは一部地域の迷信)
仏教も色々あるため、日本でも食肉文化は欧米の影響を受ける前には廃れたり、盛り上がったり地域や民間信仰、あとは時代の波によって色々。
近年では欧米化の波が来たら、その辺がすっ飛んで雑食になったけど。

インドを除いたアジアやアフリカが雑食なのは、キリスト教・イスラム教の影響が少なく、影響を受けても他の宗教と混ざって「国全体で」ということにはならないため。
しかも、イスラム教は食べ物に対してうるさい…といっても、飢えている時などは例外的に食べてもいい「裁定」を下して食べることもあるらしい。

 

つまり、人の文化に野蛮だ何だとケチをつけてるのはキリスト教に長く染まりすぎた国の人達。
世界中にキリスト教は普及したけど、キリスト教以外の価値観を知ってるアジア・アフリカはそのへんがもうちょっと柔軟

宗教を信じているのは勝手だし、「普段はともかく俺達といるときぐらい文化を尊重してくれ」というなら、それはわかる。

ただ、国連の力を使ったり、近代化と言う建前を使って、「欧米で認められてる食文化しか許さん」と言うのはさすがにどうかと思う。
自分達が中心ではなく、多様性の1つだと認識してほしい。

 

僕は犬が特別美味しいとも思わないよ?
でも、ネットで食べたことなければ、魚などの日本的な食べ物は平気で食べてる人達が中国韓国の文化だからと非難してるのを見ると「食文化に対する造詣や見識の足りない人達」という気持ちにしかなれない。

だから、宗教を固く信じてるわけでも何でもない人は、一度ぐらい食べてもいいと思うし、食べた上で自分のスタンスを作っていってほしい。

 

東京などの都市圏には、世界の変わった食文化が味わえるお店があるから、そういうお店に対してうまいまずいとはまた別のリスペクトがちゃんとされていったらなぁ…という気持ちはある。

毎日食べたいほどうまいかと言われたら疑問だけど、貴重な体験をさせていただいたから…。

食のタブーなんて言っていいのは、本当に敬虔な信者やストイックな生活を実践してる人か、それが一部であって全部じゃないことをきちっと勉強してる人、健康上の被害を医学的に説明できる人だけだと思います。

 

そうでもないネット民や自称活動家、テレビに出る程度のわかりやすさしか取り柄のない知識人風情が軽々しく論じて良いテーマじゃないと思います。

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