マンガ「ゾン100」こそ、俺の求めていたゾンビ作品だぁ!!

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正式名称は「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」ね。
読者から紹介された作品なんだけど、びっくりするほど良かった。

どのぐらい良かったかと言うと「俺が欲しいものをオーダーメイドで作ってくれたんじゃないの?」って感じるぐらい良かった。

ゾンビよりも怖いぞ、ブラック企業!!

あらすじなんだけど…主人公はブラック企業に勤めていて心も生活も壊れていた。
ゾンビ映画を見ても「会社に比べたら天国だ」と感じるほどに。

ブラックの定義はパワハラとか、就労時間がキツイとか色々あるんだけど…役満であるような会社。ブラック企業の世界に麻雀の概念があったら「役満」だね。

まず、就労時間は徹夜が平気であるような状態。

徹夜確定

パワハラな上司も当然出てくる。

精神が滅入っていると
「ミサイルでも大津波でも起きて世界がリセットされて欲しい」
とか…まあ思うよね…。

ブラック企業業界ではよくあるよくある。

パワハラなんて日常茶飯事。
女性だろうと容赦ない男女平等っすよ。

パワハラの現場

ここまではブラック企業をイメージで描いている人でも描ける。

でも、この後が「作者ブラック経験ありそう」と思ったトドメのパンチ。

権力私物化の現場

でた、権力の私物化

正直、時代が古いことでパワハラが起きるとか、時間がないから終電や徹夜の仕事になるぐらいなら…ブラックじゃないハードワークな会社・地方の人手不足の会社でも存在する。

ただ…権力の私物化。
これはブラック企業業界ではポイントが高い。
上司に気に入られるとブラック企業で渡っていくのが極端に楽になるとか、気に入られている(または古参の)事務方の女の子にとってはあんまり会社がブラックじゃない…ブラック企業業界の中でもヤバいところにありがち。

だから、ブラック企業経験すると(人間不信の中でも特に)女嫌いになるやつとかいるんだけど…この話は関係ないから次行こうか。

そんなわけで主人公の天道くんはすっかりメンタルが滅入っていたのだけど…ある日、街がゾンビだらけになる。
街中大パニックなんだけど…まず彼が考えたことは「会社に行かなくていいんじゃね?」ということだった。

これが読みたかったんだよ!!!

そうそう、世界が終わるってことは自由になるってことだから!!
借金がある人はお金から、過重労働を強いられている人は労働から自由になる!!
そして、99.999%の若者は何かに縛られているから世界が滅びてもらっても一定数メリットを受け取る。

だから、ぼくは「ゾンビが追ってくるこわーい」とかいう作品よりもまっさきに、「これで会社行かなくていい」って作品の方が生活感があって好き。

ぼくがホラーもの、ゾンビものを嫌ってる理由

さっきから書いている通り、最大のホラーは人間または資本主義じゃん?

自分の親や、自分より経験を積んだはずの先輩・上司だって話が通じるとは限らないし、こちらを配慮しないで命令されることはたくさんある。
自分だけで生活できたら誰かの言うことなんか聞かなくていいけど…それが子どもであろうが大人であろうと、自給自足の生活するだけの環境を整備するのにはまたお金がかかるじゃん?

キャバ嬢の人がネットで
客じゃなくて、福沢諭吉に頭を下げている。(お金に印刷された)偉人に敬意を払うのは当然でしょ?」
とか書いているのを見たことあるけど…資本主義って突き詰めるとそういうことだよ。

目の前にいる人間がいい人にある必要なんて一ミリもないわけ。
金をくれる人のために、他人の持っている労働力なり貨幣価値を剥ぎ取ってでも貢いで、お金をもらわないといけない社会構造なわけ。
もちろん、そういう失敗をしないために整備されているよ?だけど、法律にみんなが詳しいわけじゃないし、アグレッシブに取り締まってるわけでもない。(※警察は民事不介入の原則があるし、労基署や生活保護の役人からいい加減な対応をされたという報告は跡を絶たない)

そう考えると、人間こそ資本主義のゾンビであり、ホラー的な暴力

そういう考えだからホラー的な作品、ゾンビ的な作品にあまり心打たれない。
「みんなゾンビになっちゃうんだったら、いっそゾンビになったほうがもう楽じゃね?」
「みんなゾンビになっちゃうなら明日仕事行かなくていいし、諸々のお金を払わなくていいんだから楽なのでは?」
とか思っちゃう。

誰かを好きとか嫌いとか言う話もそういうのって、一緒に美味しい料理を食べられるとか、楽しい生活ができるとかそういうのが大前提じゃん?

そういうわけで
「ゾンビが出てもあんまりビビらない(下手すると嬉しい)ぐらいの人が主人公のゾンビものが見たい」
と思ってた。

ゾン100のいいところはそこ!!
ゾンビが出てきたことを、(資本主義が生み出したゾンビ増幅装置である)ブラック企業からの開放と、死を自覚して自分らしく生きようとするきっかけとして描いている。

そのへんも少し見てもらおう。

これが7つの大罪の1つ「怠惰」です。

ぼくの書いたことを「共産主義者または無産市民の戯言」とお思いの方はいるだろう。
しかしながら、現に「平日から仕事をしないでビールを飲む」ということを、ゾンビ登場後自由になってからすぐにやっている。

資本主義こそが真のホラーで、ゾンビはホラーではあるけど福音でもある…という主張はこのマンガに限って言うとけっこう正しいことになる。

それでも、ソンビは人間で居続けられないことを自覚するには十分な脅威なので、天道くんは考える。

そうしてでできたのが、やりたいことリスト「ゾンビになるまでにしたい100のこと」です。

リストを細かく読みたい人は拡大してどうぞ

しかし、やりたいことリスト作るやつって結構な割合で一眼レフと、キャンピングカーの事を言うけど…アレはなんでだろうね?

そこもぼくはリアリスト(笑)だから、
「初心者はデジカメの方がいい写真取れるんだよなぁ」
とか、
「キャンピングカーは運転難しいから軽自動車がほしい。でも車を4台持つなら、1つぐらいキャンピングカーを持ちたい」
とか思っちゃうぐらいの優先度かなぁ…。
軽自動車ほしいっすね。運転好きだし、地方好きだしなので…軽自動車ほしいを毎日乗れるぐらいの地方に住みたい。

 

というわけで、ぼくが長年ゾンビ作品に感じてきた欠陥を埋めてくれたゾン100!!
まだ発売したばかりなので、1巻から一緒に集めていきませんか?

マンガ上級者は気づいたかもしれないけど…この作品は文字にして説明するとこれだけ重厚なのに…1コマ1コマがシンプルで主人公も理屈っぽくないから非常に読みやすい。

理屈っぽくないけど、酸いも甘いも噛み分けたオタクが読むと色々考えたり語ったりしたくなる作品であることがもうすごいよね。

 

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