「明治生まれの人の世界」を調べてみたら、すごく異世界だった!

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たまたまスマートフォンに出てきたニュースフィードの中で「え!?」と思うようなニュースを見つけた。

やっぱり女性は長生き 川崎市内明治生まれ12人が全員

 

川崎市だけでも明治生まれの人は12人もいるらしい。
具体的に何歳のことを言っているかわかんないから、明治生まれの人について検索すると、明治最後の年に生まれた人で106〜107歳ということがわかった。

明治が終わったのは1912年の7月29日まで。
それ以前に生まれた人が明治生まれということになる。

ちなみに、川崎市最年長が110歳で、2018年4月時点の最年長は116歳だという。
数年前はきんさん・ぎんさんがメディアで注目されていたけど…きんさん・ぎんさんより長寿な人が日本中にポツポツ出てくる時代になってきた。

シルバー層について思い出すことがある。
それは、「ポツンと一軒家」という番組に…車がないと生活できないような人里離れた土地でも80歳以上はザラに、中には90歳以上のおじいさんおばあさんが生活している姿が出てくる。

そして、ポツンと一軒家という番組の中で、先祖代々の土地・移住の経緯を聞いて
自分とは全く違う時代、習ったことが通じない時代を今でも生きている人はすごい!!
と思えるようになった。

その感覚から少し調べてみることにした。

アラサーで戦争体験、高度成長が終わった頃に引退

メジャーなところで言うと、太平洋戦争が始まった時に30歳。

戦後の高度経済成長がスタートした時に40歳で、終わる頃に58歳。
明治最後の年に生まれた人でこうなので…日本最高齢の人ともなると、戦争体験する頃にはもう中年で、高度成長が終わる頃には引退している。

これだけ考えても「すごい時代を生きてきた人だ」と思うかもしれない。

でも、この人達が生きてきた時代のジェネレーションギャップを考えるともっとすごい。

まず、30ぐらいで戦争を体験しているということだが…これは逆に言うと、自分の子どもたちには戦争の記憶がほとんどない。
あったとしても戦火に巻き込まれたことではなく、ひもじい思いをしたことぐらいだろう。

次に、孫まで行くと…戦争のことなんて全く知らなくて、戦争体験を聞かせる側になる。
しかも、詰め込み教育真っ只中で大学に行く人が増え始めるので変に、勉強や偏差値のことを気にして「恵まれた学び」をしているはずなのに、すごく卑下したり人を見下したりしていて、不思議な人に見えることだろう。

ひ孫まで行くと…インターネットやスマートフォンを使いこなすようになってくる。

ひ孫だけじゃない。
大きな買い物をしようとするとタブレットで映像を出して比較するような人が当たり前に出てくる。

90歳〜100歳ぐらいの時に携帯電話やインターネット、スマートフォンが快適に使えるようになってきて多くの人に浸透するようになるから…明治・大正に学校に行って勉強した人達からするともう、わけがわからないと思う。

スマートフォン云々で言うと、連絡手段がもう変わりすぎてすごい。
郵便は今でも現役だから割愛するけど、電報あり、固形電話あり、ファクシミリあり…Eメールがついにはスマートフォンになって…と全部の時代を見てきている。(全部使えるかは知らないけど)

当然ながら、仕事や家族のあり方も変わってくる。

日本は1960年ぐらいまでは、農林水産業が中心だった。
だから、いま長寿の人が見ていた日本の風景はほとんどが農地だったり、地域によっては茅葺屋根の家が現役な地域もあったり。
当然ながら、家族の後を継ぐから今のように「祖父母についてよく知らない」という子どものほうが自分の息子世代までは少なかったり。

東京オリンピックの頃には50以上のおじさん・おばさんになっているから、元々の田畑だらけの街、一族が近くに住んでるのが当たり前だった時代を知ってる明治生まれの人達は今の時代こそすごく不思議に見えることだろう。

明治末生まれのトヨタさん

町並みや帰省、会いに行くとなれば様々な移動手段にも触れることになるだろう。

明治生まれともなるとSuicaに驚くとかそういう次元じゃない!!
そもそも、自動改札機自体が1970年代まであんまり導入されなかったのだ。

いや、もっとこの問題はディープで、1912年生まれの人は…若い頃には鉄道が電化されてなかったり、一度電化されたものの蒸気機関車に戻った経験をしている人も多いのだ!!(田舎で生まれた明治生まれまで来ると、鉄道が走る・走らないの次元の人だっていることだろう)

 

事実、「この世界の片隅に」という戦前〜終戦までを扱った映画では、蒸気機関車で呉に行くすずさんが出てくる。
今の人には考えられないような凄い世界になっている。

今となってはSLなんか珍しくて、一部観光地で見世物として走る程度だが…蒸気機関車を当たり前に見てた年代の人が…今でも生きてるわけだ。

ちなみに、国鉄の(支線を除いた)全線電化が完了したのは1956年なので、明治生まれの人は44歳以上!!
「鉄道電化の日」が制定された1964年には52歳というからもうすごい。

鉄道とくれば車も気になるところだろう。
車は…あ、すいません。車以前の問題でした。

世界のトヨタが、ちょうど明治末の生まれ。
明治44年…1911年に後の豊田紡績となる、工場ができる。
トヨタグループの祖となる豊田佐吉が工場を作り、トヨタの前身となる自動車部が社内に作られる。

その後、AA型自動車が発表されたのが1936年。
アメリカだったらT型フォードが1908年に発売して大衆車が浸透するため…明治生まれの人でもアメリカ人だったら、モータリゼーションを割と早い時期に経験してる。

でも、明治末に生まれた人は、成人するまでは車に乗ってる人を見ることのほうが少ないぐらいで、大衆車が浸透するのは1950年代のこと。
「いつかはクラウン」で有名なクラウンが1955年なので…明治末生まれの人が車に乗り出すのはかなり中年になってから。

そして、アメリカのお家芸だった車が今では日本の得意分野になる。
と、このぐらい時代が違う。

今年で30歳のぼくが体験した町並みの変化や家庭内の電化製品の変化とか比べ物にならないほど大きな変化をしてる!

鉄道が変わって、車が走って、住居が変わって、町並みが変わってビルが立ち並んで、連絡手段が変わって、お仕事も変わって…もう何もかも変わっているのだ。

それだけ大きな変化の中を生きてきた人はもう生きているだけですごい!!

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学校教育で戦争の話ばかり聞かせようとする風潮は本当にもったいないからやめるべき

くどいほど、色んな切り口で、明治末生まれの人が体験したであろう時代の変化を語ってきた。

しかしながら、これをポツンと一軒家を見るまで、興味を持てないし、開拓もされて来なかったことが本当はおかしいのだ。

高齢者が生きてきた世界は何もかもが違う。
そここそ、歴史好きな人にとってはたまらなく面白いところだし、拾い上げていくべきところ。

しかしながら…今の流行を見ているとそれができてないんだなぁ…と思う。

まず、戦争体験の話。
アレはアレで貴重だから、教育的価値があると思う。

特攻隊員の言葉を見たり、祖母からトレースペーパー並に薄っぺらい卒業証書を見せてもらった時に「すごい時代があったんだなぁ」と思ったし、戦争について考えさせられたので、アレはアレで必要だと思う。

ただ、「お年寄りに話を聞く=戦争体験」というのは、頭がいい人ほど冷めてしまうと思う。
戦争の悲惨さという個人的な部分と、政治的な戦略の部分とはすべてが同じではないから。

同時に、戦争映画には「この世界の片隅に」を除くと、「虚しさと悲惨さを伝える」という大前提ばかりがひとり歩きして、非常に説教臭いものになりがちだから、生活感もなく唐突で、「その時人々に何ができたか」「どんなことが政治に携わることがない人に必要だったか」を考える材料にはならないから、へきえきしている。

「となりのトトロみたいに昔の生活を淡々と放送するような感じでそれがたまたま戦争の時代で、戦争に直面してしまうだった」
ぐらいの物が見たいとずっと思ってて…それが「この世界の片隅に」で叶うまで、戦争そのものよりも戦争の話がそもそも苦手だった。

 

最悪なのは「小説家になろう」というオタクな小説の間で流行しているブーム。

これはほんと「現代教育の敗北」だと思ってて、高齢者から今の日本がどれだけ変わってきたかを聞いていたら「今の便利グッズや遊びを知ってるだけで、未開の地でウハウハになる」なんて思えないんだよなぁ。

高等教育受けてない人に新しい概念を説明するのも大変だし、自分が彼らが持ってる時代やローテクの凄さ、生活の知恵を受け入れていくのも難しいから。

「作り話なんだから、気にしちゃダメだ」
という人もいるかと思うけど…根本的なところが勉強不足。

いや、勉強不足かどうか以前の問題としていろんな年代の人がそれぞれに持ってる生活の知恵や強みみたいなものを軽視しているのが「人間味」を感じなくてやだなぁ…と、これらを調べた後に思った。

そりゃ、今は車も家電三種の神器もインターネットもある。
だから、アナログな技術を持った明治生まれ大正生まれの老人のスキルは役に立たないかもしれない。
でも、その人たちが生きてきた時代とか、身につけるために苦労した努力とかまでないがしろにしているような作品は残念ながら受け入れがたいし、無知ゆえにそれを面白がって作る人がいっぱいいることが「学校教育で高齢者の話を聞く時には、もっと戦争以外のこともいっぱい聞けるようにすべきだな」と感じている。

ぼくの雑感を言っても伝わらないかもしれない。
とりあえず、ポツンと一軒家と、この世界の片隅にを見て少しでも「生活感がある昔」「当たり前じゃない今」について考える人が増えてほしいと思ってますよ…。

 

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