なぜ兵庫県は公立校からでも大物プロ野球選手が出るのか?

2019年7月28日

スポンサーリンク


西武ファンの野球オタクから出てきたネタに、兵庫県出身のぼくがお答えしたい。

高校野球シーズンということもあってこの疑問に答える。

…いや、私に言わせると「西武さんはなぜ富士大学とかいう、ニッチなところから選手を開拓して成功させられるのか?」の方が疑問なのだが…これは詳しい人いたら誰かコメントかツイートで教えて。

西武ファンはナカジーに疑問

中島裕之という西武で活躍した後に、米国に渡って、その後オリックス・巨人と渡り歩いた選手がいます。

本当はすごい選手なんですが、オリックスではだいたい怪我したり、意味わからない事故に巻き込まれたりしてました。

この選手は伊丹北高校出身。
西武ファンの中では公立高校から不動のレギュラーを獲得したことから
「ニッチな公立校から、いい選手開拓したぞ」
と嬉しそうによく言われる

しかし、兵庫県民で野球ファン(オタク寄り)のぼくに言わせると、
「高卒段階で、公立の人指名したのはすごいと思うで?
でもな、大卒や社会人まで入れると、兵庫の公立校を通って大ばけしたプロ野球選手はけっこういるぞ」
というのが…ホンネ。

中途半端な強豪校が多い兵庫県の高校野球事情

「兵庫県で高校野球が強い学校といえば?」
と聞くと、1校2校じゃ効かない。

時期によっても違うし、効率化市立か、優秀なプロを出したかによっても違う。
あまりにも細かい。

 

まず、今はそこまで聞かないけど、大昔に名選手を出した古豪もある。

戦前〜60年代ぐらいまでの兵庫の名門校
滝川…主な出身選手としては青田昇、村田真一。
甲陽学院…主な出身選手としては別当薫。
芦屋高校…主な出身選手としては矢野実
市立神港…選手として一番有名なのは山口高志。ただ、なぜか戦前の監督が多く中でも初代巨人軍主将で、審判としても名言(迷言)を多く残した二出川延明の出身校。「俺がルールブックだ」という時には、彼のことを思い出してください。
洲本高校…主な出身選手としては、鎌田実。60年代の阪神であの牛若丸とコンビを組んだ。

他にも、兵庫県勢ではじめて優勝したのは今の神戸高校も名門校、準優勝の実績がある今の明石高校、鳴尾高校と言っていいだろう。(出身選手見たけどピンとこないので割愛)

他にも、最近は話題にならないのだが、80年代まではプロ野球選手を多く出していた今の三田学園についても触れておかないといけないところだろう

三田学園…主な出身者に榎原好、山本功児、淡口憲治、羽田耕一、屋鋪要がいる。特に羽田耕一は元プロ野球選手では史上初となる母校の監督にも就任。

 

そこから年代を上げるにつれてこの辺が御三家になっていく。

兵庫高校野球界の私立御三家
報徳学園…主な出身選手に基満男、水沼四郎、金村義明、清水直行、大谷智久。
東洋大姫路…主な出身選手に長谷川滋利、松葉貴大、弓岡敬二郎。
育英…主な出身選手には土井正三、鈴木啓示、大村直之、栗山巧。

名誉のために言うと…この中だと高校野球が一番強いのは報徳学園。
一見、育英高校の方が大投手の出身校だから大物感を感じるかもしれないけど…高校野球強いのは報徳。
なにしろ、大阪の名門校「大阪桐蔭」の西谷浩一監督も、報徳のOB。
さらに今も昔もプロ選手を多く輩出しているから「高校野球」という観点で考えれば、報徳が兵庫最強といって差し支えないだろう。

さらに下に続いている「全国区じゃない県下強豪校」も甲子園出場経験があったり、プロも出している有望な学校が多い。
公立校が弱かった時期には御三家と、この辺の学校がベスト8に入ってしのぎを削っていた。

兵庫県の「たまに甲子園に出てくる」強豪私立校
神戸国際大付属…主な出身選手には坂口智隆。
滝川第二…主な出身選手には益田大介、マック鈴木(マックは中退してメジャー挑戦)。
神港学園…主な出身選手には鶴岡一成。清宮幸太郎の前に高校通算107本塁打で有名だった山本大貴もここ出身(※山本はプロ入りしてない)。
神戸弘陵…20年前ぐらいは甲子園にガツガツ出てた学校。中日の山井大介を輩出した学校。

 

ところが、兵庫県の高校野球情勢は、ここ10年ぐらいでガラッと変わった
まず公立校の社高校が躍進。社出身の選手が大学や社会人になってからプロ入りするケースが増えた。
プロ選手はこれからだが、ここ5年ぐらいは、明石商業は甲子園の土を何度も踏んでる。
圧倒的な強さで県大会を勝ち抜く名門私立が多い近畿地方。
しかし、兵庫県だけは公立と私立が死闘がここ数年白熱している。

兵庫を代表する「野球が強い」公立校
社高校…甲子園に出た数は少ないが、ここから大学に進学した人がプロになることがとても多い。主な出身選手として森脇浩二(元オリックス監督)、下山真二、近本光司など
明石商業…2016年にセンバツ初出場後、そこから強い。今年からプロ入りした西武の松本航の出身校。
市立尼崎高校…甲子園は2回と少なめだが、コンスタントにプロ選手を輩出している。主な出身選手には池山隆寛、宮西尚生がいる。
姫路工業…1994〜2005年の間に甲子園5回という公立の隠れた名門。主な出身選手が万永貴司、真田裕貴。

逆に言うと、甲子園に行こうと思ったら必ず県下強豪校クラス3校ぐらいは倒さないといけない。(兵庫県予選では、運が悪いとベスト16ぐらいからずっと下手な甲子園出場校よりも強い学校にあたることも…普通にある
突出した甲子園常連校は少ない代わりに、県下強豪クラスが他の地域よりもレベルが高すぎて、甲子園に来た頃には、だいたいゲッソリしてる。
特に選手層が薄い公立校は県大会でやりきってしまうから全国で笑いになることがあんまりない。

さらに、今までプロを出してない・甲子園にも無縁の学校からもとんでもない選手が眠っていることもある。

・公立校から阪神の才木浩人みたいに指名されたり、
・公立校時代は甲子園無縁でも大学時代に大化けしてメジャーリーグにも行った田口壮
・公立校出身どころか、高校大学社会人のすべてを野球使わないで、一般的な入試や就職でクリアし、なおかつプロ野球でも大活躍した古田敦也
と、公立校出身でも環境に鍛えられて後にプロ入りして活躍するトッププロが兵庫出身者には結構いる。

既存の強豪校だけで10以上。さらに、無名でも後の名選手が平気で隠れてる。
「これだけ激戦区の兵庫県だったら、高校野球で活躍してアピールするのは難しいかもしれない。だったら、兵庫以外の学校でアピールしたほうがいいかも。
とか、考える。

結果…兵庫県出身でも県外での高校生活を経てプロになる人は多い。
むしろ、県外に出ていった人のほうが豪華なほどだ。

田中将大、山田哲人、坂本勇人…全部兵庫県出身です

田中将大は北海道の高校、坂本勇人は青森の高校を経てプロ入りしている。
両方とも兵庫出身ではあるが、高校時代はぜんぜん違うところで送っている。

「楽してる」どころか、別の苦労やリスクも多い選択だ。
それでも、最低でも3校強豪校を退けないと全国に行けない兵庫県よりは確実に確率は上がり、余力を残して全国で暴れられる可能性も高い。

一方で山田哲人のように、クレイジーな人は大阪に進出していってそれでも成功しちゃったり、兵庫出身なのに東海大相模や早実に入って成功した人もいるから恐ろしい。

ここまで言うと
「なんで、高校入学前の段階でそんな強い人が兵庫に何人もいるんだ?」
「兵庫県の中でも上澄みの人材を、東北や大阪に出してもまだ激戦区として競争して公立校でもプロが出るような兵庫県の環境ってすごくない?」
という疑問も出てくるだろう。

そこで、兵庫県の話を少しだけしてこの話を終わる。

兵庫県民はおそらく、日本一野球が好きな人達

甲子園は大阪じゃなくて兵庫にあるし、阪神タイガースだって兵庫のもの!!
鼻につく言い方かもしれないけど、ある程度事実だから仕方がない。

まずは阪神があるというのが重要。
関西のローカル局は阪神と特に資本関係がなくても、阪神のことばかり報道する。
どうみても阪急・オリックスの方が強かろうと、他のスポーツの世界大会で世間が盛り上がろうと阪神のことばっかりやってる。

東京の人達は「巨人大鵬卵焼き」と昔の人は『野球が好きだった』ぐらいに思ってるかもしれないけど、兵庫県がサンテレビとデイリースポーツと川藤幸三なんかが阪神の話題ばっかり押し売りしてくるから今も昔も野球に関心がある人がとにかく多い。

加えて、兵庫県の中でも、西宮市周辺の宝塚・伊丹・川西・尼崎のどれかに縁がある人は多い。

なぜ西宮か?
阪神の本拠地「甲子園球場」も西宮市。
阪急ブレーブス時代の本拠地「西宮球場」も西宮市。
さらに、兵庫県最大の名門校「報徳学園」も西宮にある。

阪急はオリックスになって西宮から出ていって、神戸からも今は片足抜け出したけど…元々は西宮一極集中。
だから、周辺の自治体には全国的に有名なリトルリーグの球団もある。
そういうところが、田中将大や山田哲人の基礎を作っている。

さらに兵庫県は土地がカツカツな地域がほぼない。
だから、都会並みに人口が多くても、ほとんどの地域に大きな公園があり、街に野球のグラウンドがあり、子どもがカジュアルに野球を始めやすく、練習場所にも困りにくい。

さらに、中学も高校も校則は他の都道府県より厳しくて、部活動をやる人口が首都圏なんかよりも圧倒的に多いから野球を続けやすい環境も揃ってる。
この関心の高さが、野球人口と、平均的なレベルの高さに貢献している。

 

同時に、兵庫県よりも予選で参加する高校数が多いのは東京・神奈川・大阪となるが…この辺は大都会すぎてスポーツに関心がない層や、スポーツを続けるのにお金がかかる層が出てくる。
だから、兵庫県よりかは名門はとがるけど、平均的なレベルは多分兵庫のほうが、おそらく上。

愛知も兵庫より高校数は多そうに見えるし、土地も広そうに見えるけど…なぜか、中京大中京と愛工大名電の2強大勢が続いてるから…公立校で脚光を浴びるのは厳しそうに見える。

よくも悪くも、公立校でも切磋琢磨できるレベルとして丁度いいサイズ。
だから兵庫大会は予想外の結果になって面白いし、高校時代無名だった人でも大学や社会人まで野球を続けた人がプロになったりする。

…そんなことを高校野球見る時、プロ野球選手の出身の話で盛り上がる時に知っておくと楽しみが倍増するかもしれません。

ほぼムダ知識でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございましたm(__)m

プロ野球でもドラフトでもそうですが、野球の中にある疑問をああでもないこうでもないと議論する楽しみってなんなんでしょうね?アレのせいで野球が好きでい続けてるところまである。

 

スポンサーリンク

関連記事