ゲームレビューとしては良くないのかもしれないが…このゲームについていえば、僕は作者が好きになってからゲームが好きになった。だから、
「作者の趣味や言い分を理解すると、このゲームの内容がしっくりと頭に入ってくる」
という、面白い体験をさせていただいたゲームだった。
・ゲーム概要
ダンジョン散策RPGです。
ありふれたジャンル・山のように名作があるゲームですが、それらのいいところを吸収しながら、オリジナルなゲームシステム及びゲームバランスを作られてます
(システム的には)特に色濃く踏襲してるんじゃないかと思ったのが【巡り廻る】だと感じました。
・素材集め、装備強化がモノを言うスタイル
・技や素早さに応じて何度も攻撃できる(相手の攻撃を飛ばせる)
スタイルなどがよく似ていた(けど、違うゲームになるように、バランスやストーリーでうまく調整していた)ところが、やっていて面白かったです。
作者ブログ
ダウンロードはこちら
賢者の塔ver1.13.zip(賢者の塔ver1.13.zip) ダウンロード | ガラクタ倉庫 | uploader.jp
今回はギミックについての話はおしまい。(ここは試行錯誤して楽しんで欲しいので、僕の方からはあまり語らない)
ただ、「それ以外」についてはちゃんと説明したいことがあるからきっちり語ります!
キャラについてはバランスをかなぐり捨てた作品!!
当然ながら全年齢共通の作品である。
だが、この作品が6位入賞を成し遂げた第7回ウディコンでのこのゲームへのコメントは酷いものだった。
【一般投票コメント】
・おっぱいありがとうございます(土下座
・おっぱい(への愛)が溢れているところ。
・おっぱおは正義ということが分かって、とても良かったです
( ゚д゚)ポカーン
実にコメントの半分は、こんな感じ。
そして、そのおっぱいがこれ…。
この二人は、登場人物の中でも「最初から登場してる」仲間。
そして、クリアすると、さらにもう一人仲間として選択できる女性キャラが出てくるんだけど…彼女も…これ。
どんだけ金髪巨乳推しなんだよ!
一応、女の子(といっても子どもキャラ)がもう一人出てくるけど、彼女を除けば全員、パツキンのダイナマイトボディ…って。
ブレねーな、おい!!
どっしりと、ブレねーな!!
すごくまじめに作りこまれたRPGなのに、ゲームの説明をしているうちに、「賢者の塔」という言葉が何かしらの隠語じゃないかと思えてきたわ!!
実際にゲームをやると主人公もクールで、RPGとして面白いのに…そういう良さを作者が自分からぶち壊して(別のものを特盛りにして盛り付けていく)スタイルだから、このゲームは…すごいわ。
何が面白いかというとRead meで暴露している所!!
PC向けフリーゲームをインストールすると注意書きなどが書いた「Read me」というテキストファイルを付けるのが、ゲーム製作者の間では暗黙のルール。
だが、これは「丁寧な説明」ではなく、
・利用した素材のURL
・バージョンアップした時に直した所
・二次創作・実況などゲームをする以外での「使用上の注意」
・スタッフロール(一人製作の場合、作者が手がけた部分)
が書いてあるだけで、ゲーマーは特に読まなくても困らない項目になっている。(操作が厄介なゲーム・作者のホスピタリティが高いゲームは操作説明がついていることもあるが、ないことも多い。)
そのため、どちらかと言うと、「注意書き」や「事務連絡」に使われる事が多いファイルであるため、そこで、面白いことをする人はほとんどいない。
…が、この作者はやらかした。
すごく面白いから一部引用してみよう。
◆キャラ立ち絵
一部描く時期に違いがあったりしてます。
ついでにアレのサイズにより力の入り方や作者の思い入れで違いがあります。仕方ないね。
…というわけで、作者はエレシアという、一番でっかい子を推してます。
ブログでは「エレシアのエrgを作りたい」と新年の挨拶から明言するほど、気にいってる。
そして、気に入っているキャラだから
エレシア…(ネタバレにつき前略)コスト回復や全体復活ができたり優遇。一番大きい。作者の超お気に入り。
正直、エレシアが超絶強い!!
優遇しすぎて、彼女一人だけゲームバランスからはみ出してる「公式チート」みたいなキャラになってます。規格外です…文字通りの意味で。
しかし、そこには作者のこんな信念が…。
◆女性キャラ 創作に置いては自分の好み、楽しめる要素を押し出しつつ作るというのが非常に大事と思っています これは作者のモチベーションの維持、作品のクオリティの向上、何より完成まで楽しく作るために必要となります。 そもそも私は、制作自体を「自分が楽しむ」のと「自分で遊んだ時に楽しめる」か、 という事を念頭に制作へ取り掛かっているため、自分の好きな物を排除する事はできませんでした。
こういうアマチュアリズムは…損なんだよ?
作り手の我の強さが前に出る作品は、商業化されにくいんだよ…。
だから、正直言ってオススメはできない。
ただね、同人的なゲームだったり、ネット文化としては芯の部分がブレずに、自分を出し続けられる人が強く、そして好感が持てる。(コメントする方も褒めやすいから、反応しやすい)
それをきっちりとゲームバランス・デザイン・ストーリーで表現していくスタイルに気づくと「いい作品だ」と思えるようになったため、僕はこのゲームを語りたくなった。
需要を感じたから、供給してみた。