「いじめられる側にも原因がある」はバカだよ。論点が正しくない!

ちょっと話題になってた。

「だから『いじめられている人にも原因がある』って俺は言います」 朝倉未来、2度の持論に賛否両論

これさぁ…「いじめられるやつにも原因がある」って昔からよく聞くフレーズなんだけど、発言者は往々にしてわかってないんだよ。

で、このブログ読んだ人が
「そうだよ、いじめられた子は悪くない!」
とか、熱っぽくぼくがいじめられっ子を全面擁護してると思われるのも、困るわけ。

 

だって、論点から間違ってるんだもん…。

おそらく「いじめられる側にも原因がある」と言いたい人の言い分はこうだ

なんで、人間同士のことなのに「10−0でどちらか一方が絶対的に悪い」という状況が頻繁に成立すると思ってるわけ?
学校でのいじめなんて、クラスに1つぐらいは起こっているモノなんだから、いじめられっ子が悪い…とまで言わなくても、
「いじめることで黙らせたいと思われてるやつ」
「いじめる素振りをすると面白いように顔色を変えて怯えるおもちゃみたいなやつ」
っているんですよ。

大人の意見からすると、うざい子や、神経質な子に対して
「そんなの自分が悪いんだから、空気読めよ」
「反応したって、損するのはお前なんだぜ?」
と思うだろうし、【いじめられる側にも原因がある】と言う人間は、それが言いたいんだと思う。

間違ってるとは思わないけど…すごく視野が狭いね。

「いじめられた方にも問題がある」と言う人はバカな理由

そもそも、【いじめられる側にも原因がある】という人は3つのことを見落としてる。

  1. 平均から大きくかけ離れた部分がある子どもがいじめのターゲットにされやすいということ。
    公立の学校は発達の度合いに開きがある子どもたちがただ家が近いという理由だけで集まってるから、子ども同士の個人差が大きい。結果、ずば抜けて頭がいい子・バカな子・発達障害で本人の中で天才から障害者レベルの部分まで持ってる子は周りから浮きやすく、最悪いじめに発展する。頭のいい子には【いじめられる子にも原因がある】は助言になるが、バカな子や発達障害な子にはこの解決法は理解されないだろう
  2. 大人と違って、子どもは簡単に転職・転校できないし、その場にいる子どもに共通の目標もない。
    子どものいじめが問題になる理由は、子ども自身の決断で環境を変えにくいことにあります。
    最悪、子ども同士の問題だけでなく、親同士の関係性もあって子どもが言い出しにくい・いじめ自体を黙殺されることだって起こるのが、大人のいじめよりたちが悪いところです。
    さらに、大人の場合は「ギクシャクしてても仕事はしっかりやる」という線を引いた関係もありますが、子どもの場合は、大人の仕事のような「共通の利害・目標」は子ども同士にありません。
    特に小学生は内申点で縛ることもできないため、いじめも学級崩壊もやりたい放題になるわけです。
  3. そもそも、いじめが問題なのではなく、「行き過ぎた暴力や嫌がらせ」が問題!
    小競り合い・いじりレベルのいじめは、クラスに1つぐらいはどこの学校にもあると思います。
    しかし、本人を精神的に追い込むことを目的とした暴力や嫌がらせ、金品のやり取りが起こると、それは「いじめ」ではなく「犯罪」です
    いじめの規模次第では「いじめられた方にも問題がある」は「犯罪の被害者にあったお前が悪い」と言ってるのと同じです。…だから、安易に「いじめられた方にも問題がある」と言わないほうがいいのです。

と、こんな感じでいじめと言っても色々あるわけです。

色々あるから「いじめられた方にも問題がある」という言い方は本人が解決に向かってほしくていった言葉でもものすごく限定的にしか解決されない視野の狭い言葉になってしまうんです。

じゃあ、いじめられてる子どもに対して親がすべきことって何?

方向性としては「広い視野をもたせてあげること」と「実力をつけて一目置かせること」だと思います。
スポーツをやることで学校とは違う目標や仲間を作ることであったり、ネットやゲームを通じて同級生の人気ものになったり学校以外の仲間や考え方を形成していくことであったりです。

刑事事件レベルのいじめについては、法的手続きを取る・教育委員会に抗議するみたいな方向になるかと思いますが、99%以上のいじめは子どもに克服させるために何をするか…ということになってくるかと思います。

 

…ちなみに、私個人として効いたのは「オヤジからジャイアントスイング破り」を教えてもらったことだったりします。
私は、いじめっ子からジャイアントスイングをされて教室の椅子に頭を打ってたんこぶを作るケガをしたことがあります。

陰険ないじめをするやつというよりも、ガキ大将っぽいやつにやられました。
その証拠に、ジャイアントスイングをやりたかっただけでケガして保健室送りにするとは思ってなかったらしく、保健室ではめちゃくちゃ心配して声かけてくれたのも覚えてます。

 

心配してくれるのは嬉しいけど、流石に同じことを何度もされるのは嫌だったので、親に相談しました。

すると、ジャイアントスイング破りを親父に教えてもらい、オヤジのブリーフを破く犠牲を経てジャイアントスイング破りを会得。
プロレス技にハマったガキ大将が再びジャイアントスイングを私にかけようとした時に、ジャイアントスイング破りを食らいズッコケました。
これをきっかけにジャイアントスイングをやめさせることができたし、ガキ大将は起こるどころか一目置いてくれたりもしました。

 

私がアラサーですから、親世代はプロレスを見て育った人たちなので、親に機転が利く人であれば同じようにジャイアントスイング破りを教えてもらえるような環境だったのはそれはそれで運が良かったかもしれません。

 

「そもそも、小学校で悪ノリしてジャイアントスイングするガキ大将が犯罪的だろ!」
と思う人もいるかもしれませんし、それはそれで正論です。

ただ、子どもって親に言われたから聞くとか、親が出ていったから解決するようなものかと言うと違います。

そのへんを理解した上で、解決策を授けてくれる父親を持ったことは、私にとって幸運だったと思います。

そういう事ができる父親が増えたら、破けたオヤジのブリーフも報われ得るだろう…と思い、こんな話を書くことにしました。

 

 

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