ここ数年、神奈川県の国会議員が話題になってます。
菅義偉さんは総理にまで上り詰め、総理在任中こそ発信力不足と言われたものの、就任後は素早い対応力が再評価されています。
さらに、菅義偉政権で活躍した河野太郎さん、そして若くして環境大臣になった小泉進次郎さん、さらに岸田政権の幹事長だった甘利明さん。…と、神奈川出身の議員が活躍していました。
しかしですね…私は気になってしまったのです。
「そういえば、この人達って、横浜・平塚・横須賀・海老名の議員。じゃあ、川崎の議員はちゃんとやってんのかい?」
顔ぐらいは見たことありますよ?ポスター貼ってますし、街頭にも立ってますから顔ぐらいは見たことあります。しかしですね…ニュースで聞いたことないんですよ。
川崎市は、選挙区の関係で衆議院議員を3人輩出できるのですが…なぜか全国で話題になる・特徴のある議員さんは民主党系が多いんですね…。
(前座)全国的にはあまり知られてないであろう、川崎の衆議院議員紹介
最近、一番有名になったであろう方は城島光力という野田政権の財務大臣になった方。
この方、元々は味の素の労働組合で鳴らした人物なんですね。
味の素と川崎市の付き合いは長く、1914年(大正3年)から工場があり、川崎大師線の「鈴木町」という駅は、味の素創業者「鈴木三郎助」にちなんでつけられた名前です。
だから、民主党旋風の2009年の選挙では川崎区を地盤とするの自民党議員を打ち破る大奮闘をし、後に財務大臣にもなりました。
もう一人、笠浩史という議員さんがいるのですが…この人は立憲民主党系では数少ないMANGA議連に所属する議員です。
この人は立民議員の中でかなり変わり者で、2011年の政務官時代に靖国神社を参拝したり、MANGA議連に入ったりと自民党の議員みたいな動きもしてる方です。
しかも、この方がいる神奈川9区は民主党系議員が長らく地盤にしてきた場所なので、自民党系議員は1回しか勝ててません。
隣の神奈川18区も、民主党と自民党の取り合いが続き、自民の山際大志郎議員が安定して小選挙区で勝てるようになったのはここ10年の話です。
山際議員は優秀な方で、党の仕事を堅実にこなし、ついに岸田政権では内閣府特命担当大臣(経済再生担当)にも就任していて、これからもっと話題になる議員かもしれません。
…だから、与野党問わず、川崎出身の議員というのは
「マスコミでは取り上げられないけど、意外と面白い議員が多い」
という、川崎市らしいマニアックというか、知る人ぞ知るというか…そういう位置づけの人が多いです。
ですが…そんな中で、「闇」を感じる議員もいます。
それが、川崎市川崎区・幸区・中原区の武蔵小杉周辺を地盤とする川崎10区の議員、田中和徳議員です。
(本題)なにが闇って…ホームページとSNSの活動が、びっくりするほどしょぼい!
見てもらうとわかるんですが…本当に頭に入ってこないです。

議員の名前は「田中和徳」。(川崎・武蔵小杉が入った)川崎で最も都会な選挙区「神奈川10区」の衆議院議員で、2009年以外は小選挙区当選を続けてる「川崎市で最も選挙に強い衆議院議員」です。
そうですそうです、「工業都市川崎」の鶴見線・南武線はだいたいこの選挙区に入ってます。
南武線沿線ってなんて呼ばれてるか知ってます?
「日本のシリコンバレー」ですよ?富士通やNEC、東芝と(工場もあって、スポーツチームもあって、専用の交通機関まで整備するほどに)縁が深いんですよ!?
だから、トヨタが最大限の敬意を払ってこんな広告も出したことがあるんです。
だから、さぞやWebがわかる人や大企業の回し者みたいな人がまともなホームページを作ってるだろう…と思ったら、技術のある川崎市民が見たら恥ずかしくなるようなホームページでした。
何が酷いかと言うと…とにかく「画像」がないんです。
ホームページの大半がテキストで、その大半が箇条書き!
しかも、書き方が事務的だからびっくりするほど面白くない。
長文で自分の話ができないのか、ブログらしきものも数行。
そして、さすがに酷いと感じたのは「年号」であることです。
「西暦」じゃないから、読んでもそもそもわからないんです。
何言ってるかわからないと思いますので、画像で見せます。
昭和24年?いつだよ!
ぼく平成生まれだから、昭和で書かれると西暦に直して考えられなくなるからホントやめてほしい…。
そして、終始上のようにテキストの上、フォントサイズも大文字じゃないから見づらい。
おまけに、SNSリンクFacebookだけで、そのFacebookは2014年以降更新なし。
しかも、リンク付きバナーだけで、画像を使ってないから、兜をかぶった絵になる写真もあるのに、それも伝わってない。
選挙区的な関係で、三原じゅん子さんや島村大さんを応援してるらしいらしいけど…そっちのほうがホームページのデキも発信力もあるから「応援?」という感じにしか見えないし、川崎市民じゃなかったら「誰?」という感じ。
ちなみに、このサイトがどうしてこんなおかしなことになってるかと言うとですね理由は2つあるんです。
1つは本当にセンスがないor興味がないから。もう1つは「大昔」に作られたからです。
というのもですね…サイトのリンク集で、こんなの配ってるんです。
いまどき、200×40のバナーなんて使わないんですよ…。
ガラケーかPCのサイドバーでしか使わないサイズなので、
「あ、少なくとも10年前、下手すると20年ぐらい前にこのサイトの雛形を作ったのかも」
と思いました。
いまどき200×40なんてバナーはアフィリエイターか、昔からのサイトを再現しようとする奇人変人しか使ってないサイズなので、これを見た時にピンときましたよ…。
こういう方は他にもいましてね…麻生太郎さんは1999年からサイトを運営してて、原型はそのままみたいです。
だから、サイト全体がとにかく昔気質です。
しかも、麻生さんは失言癖があるからか、SNSもやってないです。(Twitterはやってたらしいけど、今はやめちゃったそうです…)
それでも、サイトの更新は総理大臣・財務大臣など忙しすぎる時以外はかなり丁寧。さらに、地元紹介・メディアへの連載も自分のサイトに並行して載せる(2005年のものからある)など、さすがと思わせるセンスは感じさせます。
シェアしやすい画像が活動報告の画像だけで、スマホユーザーに不親切なサイトづくりは今にあったサイト作りではなく、昔ながらの個人サイト中心のインターネットです。
これもこれで不思議です。
逆に「ちゃんとネットもがんばってる政治家」は並のブロガーでは追いつけないネットの達人がいて、面白い!!
野党3人与党3人大物を紹介します。
…意外と面白かったから紹介したい人が増えてしまった。
菅直人さん
まず、菅直人さんですが…アメブロです。
2012年からの記事を書く10年分のブログが読めるのもすごいですし、なんと言っても福島原発事故の本人(当時の総理)の主張が読めるというのは、かなり贅沢です。

他にも、ツイッターもがっつりやってて最近では維新(というか橋下さん?)とバトルして話題になりました。
小沢一郎さん
立民の大物として面白いのは小沢一郎さんですね。
この方、ホームページはスマホ対応がいまいちだし、You Tubeも長く続いてないのですが…インスタグラマーなんです!
で、大半は選挙の応援や出演した番組や雑誌インタビューなのですが…たまにお花が好きな一面とか、家庭菜園のレモンの写真とかも人間小沢一郎を見せてくる面白いアカウントです。個人的には、愛犬眺めてる小沢さんの写真が、優しくもたくましいボス感あって好き。
玉木雄一郎(国民民主党代表)
野党同士でも、
維新は若手のTwitter発信が多めで、細かい問題を堅実に掘り下げてる議員さんの話があって面白い!(有害図書の会議に潜入した話とか読んでて面白かった)
立民は重鎮こそ、意外とSNSをしっかり使ってて調べてみると面白い。
でも、個人的に「あーこれはすごい」と思ったのは、国民民主党の玉木代表。
この人は…ほぼYouTuberですよ…。自分で街頭で認知度調査したり、共産党の志位和夫委員長を呼んで対談したりピアノ弾いてもらったり…なんかもう「え?そんなのあり!?」って思うような企画をやってますね。
河野太郎さん
自民もですね…重鎮こそSNSをフル活用してますね。
この間の総裁選で言えば、河野太郎さんがTwitterの発信力が高いとすごく有名になりました。名前もつぶやいてないのにエゴサーチしてくるという、謎のサーチ能力が話題になりましたね。
個人サイトの方もすごくてですね…なんと1998年からブログを書き連ねていて、それが全部読めちゃうんだからすごい!

もはや、ブロガーですよ…。
しかも、サイト立ち上げ&コラムの蓄積がすごいのに、ちゃんと今のサイトに対応してSNSも各種運用するという徹底ぶりですから…自民党で一番ネットを使うことについては長けてる(だから、広報本部長も納得)という方です。
「広報本部長は冷や飯」という意見がありますが、それは彼のSNSやサイト、そして自民党の中でもデジタルに全くついてきてない人の存在を見ると「河野さんみたいな人が役に立つんだろうな」って想像がつきますよ。
高市早苗さん
でも、「議員のホームページ」という意味で、効率的でかつすごいと感じたのは高市早苗さんなんです。
高市さんはYou TubeもTwitterもホームページも河野太郎さんのようにキャッチーとはいえません。
しかし、すごく真面目といいますか、頭いい人向けに作られてるからこそ、他と違うものが出来上がっちゃったのが面白いんですね。
まず、ホームページの一番上が、彼女のポスターなんです。
一見、政治家のサイト特有の変な濃ゆさが悪目立ちしてるように見えますが、支持者に「はい、これ配って。」と効率的にホームページを使えるという恐ろしく合理的な構造になっているのです。
サイトを開いて画像をダウンロードしてもらうか、印刷してもらえば、それで選挙対策ができちゃうんです!
さらに、お知らせの後にすぐ出てくるのがこれ。
そうなんです、「寄付をして下さい」というバナーをトップページの目立つところに置いてるんです。
高市早苗議員に興味を持った人に
「選挙手伝うならこの画像使って」
「お金出してくれるならここから寄付して」
とページ半分もみたら、必要な手続きができるという、すごく効率的なサイトになってます。
そして、名物のコラムは2000年から書いていて、
・古風な人柄が伝わる独特の言い回し
・議員同士の生々しいやり取りの話
・政策面の強い主張や本人の行動力
が出てて、かなり濃ゆいです。いつか、精読して紹介したい。
河野太郎さんのブログは量・幅広さ・視野の広さといった面白さ。
逆に、高市さんのブログの面白さは臨場感がすごい!
どちらも、最近のヘタクソなライターに比べたら何倍も面白いから、文章を磨く意味でも是非呼んでほしい。
どっちも高学歴で色んな人生経験積んで政治家になった人だから、やっぱ文章うまいですよ。
安倍晋三
これは半分オチみたいなもんですが…安倍さんは、自民党を代表するツイッタラーにしてYouTuberです。
公式サイトこそ、たいしたことないのですが、TwitterとYou Tubeの活用がすごい。
特にYou Tubeではショート動画を使いこなしたり、ピアノの演奏を上げたりしてます。
ピアノの演奏はなんと200万再生超え!
あと、これは…何度見返しても面白いから共有しておきたい。
友達と会えない。飲み会もできない。
ただ、皆さんのこうした行動によって、多くの命が確実に救われています。そして、今この瞬間も、過酷を極める現場で奮闘して下さっている、医療従事者の皆さんの負担の軽減につながります。お一人お一人のご協力に、心より感謝申し上げます。 pic.twitter.com/VEq1P7EvnL— 安倍晋三 (@AbeShinzo) April 12, 2020
本人は至って真面目なメッセージ動画を作ってるつもりなんだけど…どこかスットンキョウでズレてる事によって、シュール過ぎて面白い動画。(当時は、みんながイライラしてるタイミングで上げたため、大炎上してしまった動画)
「ネットにアジャストする能力が高い」
というよりも、
「笑い(イライラしてる時に見ると怒り)や感動など、人の感情を焚きつける天才」
というなんか
「インターネットって結局人なんやな」
という原点回帰をさせてくれる面白さがあるのが、安倍さんのネット運用です。
自民党のネットリテラシー格差は議員によって本当にすごいです。
でも、ちゃんとセンスがある人や、昔からやり続けてる人には、他では出会えない魅力の沼にハマってしまいそうな面白さがあって、すごく堪能させていただきました。