昨日の記事で5本目のフリーゲーム紹介を書いたので、カテゴリ「週間フリーゲーム」を創設した。
「その名の通り、一週に一度フリーゲームに関する記事を更新していく」という試みをブログ上で行っていく予定だ。
そこで、フリーゲームの連載を始めるにあたって僕なりに「何でフリーゲームなのか」という話を色々としてみたい。
僕は「ゲームネイティブ」の世代だから…
まず、マクロな理由から。
パソコン、インターネットに小さいうちから慣れ親しんだ世代のことを「デジタルネイティブ」と呼ぶ。
僕はこの言葉にちなんで、自分から±5年ぐらいの世代を小さなころからゲーム機に親しんできた「ゲームネイティブ」と呼びたい。「ゲームネイティブ」という言葉はあくまで僕の造語だが、その造語にふさわしいほど子供のころからファミコン、スーファミが一家に一台あって…ニンテンド64やプレステ2の時代まで当たり前のようにゲームをして遊ぶ時代に生まれた。
世界的なクールジャパンはアニメやマンガばかりが言われているが、むしろ僕が子どものころはゲームこそがクールジャパンの筆頭だった。
歴代で売れた据え置きゲーム機のトップ10は8つが日本製であり、10年前のゲーム機のシェアは世界の50%を占めていた。まぁ、今でこそ任天堂は長い赤字に入り、世界でのシェアも小さくなってしまったけどね。
仰々しい書き方には理由がある。
実は任天堂の株主総会で、これだけ日本の一大産業になったにもかかわらず、「私は株は持っているけれども任天堂の商品は持っていない。基本的に、「ゲームは時間の無駄づかい」と思っているので、私にも結局買わせるような付加価値のある商品を作ってもらうことを最も望んでいる。」とほざくような人がいるのが現実があるからだ。
(参考 https://www.nintendo.co.jp/ir/stock/meeting/110629qa/02.html)
天下の任天堂にこんな筋違いが顔が出せたことが驚きだが、わが国にはゲームが世界的産業になった後でもあるはずもない「ゲーム脳」や教育への影響、表現規制など濡れ衣をたくさん着せられてゲームに対する風当たりは強い。
たとえ上手ではない人でも、ゲームで育ち、ゲームの楽しみ方を誰よりも深く知ってる僕らの世代にとってこの仕打ちは不愉快そのものだ!
任天堂か、ソニーかという問題でも、個々の「ゲーム機」「ゲームソフト(タイトル)」に対する問題でもない。
1人で、あるいは友達や家族でゲームをする文化、当たり前のようにゲームの操作を知っている習慣や思い出、いいゲームを見抜く・知ってる肥えた感性…ゲームが普及するに当たって築かれてきた財産はとても多いはずだ!
そうしたものが次のクリエイティブを生み、世界の最先端を走るゲーム文化・産業の強い基盤になってきたはずだ。
にもかかわらず、ゲームを作る・やる人達が積み上げてきたゲームを普及できる操作やゲームのいろは、肥えたゲームへの含蓄などが次の世代に引き継がれるどころか、日本国内の年配者・偉そうなだけで何も知らない金持ち達、さらには時代の流れにつぶされようとしつつある。
荒廃しているのは家庭用ゲーム機だけではない。ソーシャルゲームの大手も最近では減益し、あれだけ浸透したゲームの文化が全体的に地盤沈下している。
これだけゲームを作れる人が分野にかかわらず、ゲームに理解のある若者もたくさんいる国でゲームにかかわる産業が沈んでいくのはとても心苦しい。
自分が子どものころにやってきたゲームが何も理解のない大人に大人になってまで取り上げられてしまうことも理不尽に感じる。そして何より、無料でできる面白いゲームを有志の方が多く作っているのに、ソーシャルゲームの単調でお金ありきのゲームにそれまでのゲームをやりこむ・1人や身の回りの人と楽しむ文化が失われるのは忍びない…。
「一番家庭用ゲームをやってきた世代の一員としてゲームを楽しむ文化、楽しいゲームを知っているからこそ語れる今のゲームのことを残して生きたい」
そんなきっかけでフリーゲームを語ることを始めていくことにした。
高い発進力を持つレビュアーがフリゲ界隈に少なすぎ
次にミクロな理由を。
僕が子どものころのゲーム文化を残していくに当たり、いろんな方法があるはずだが、その中でも特に「フリーゲーム」を選んだ理由を詳しく語る。
まず、お金がかからないこと。
これは僕にとっても大事なことだが、紹介された人がすぐにゲームをしやすい環境にするために、この要素は大事な意味を持つ。
次にプラットフォームの問題。
いくら面白そうなゲームでもゲーム機や特定のサイト、端末でないとできないゲームと違い、フリーゲームのほとんどはパソコン用であり、またWindows7以降のパソコンであれば、性能的は差し支えなくできるものがほとんどである。
この2つの条件からフリーゲームは紹介文を書き、そこにダウンロードの場所を貼れば、そこから10分もあればほとんどの人はプレイできる。ゲーマーやゲーマーのようにプレイする文化を普及していく上で、これほどうってつけの方法はない!しかし、これが商用のゲームではこうはいかないからフリーゲームを紹介していこうと考えている。
そして、商用のゲームの場合はすでに優秀なレビュアーも育っている上に、雑誌や製作者本人の動画など発信場所が多い。僕よりも年配でファミコンぐらいのゲームから最近のゲームまできっちりやっている人でないと正確なレビューは難しく、さらに流行りや人気に左右される要素も大きい。
フリーゲームはその点、流行で爆発的に普及しない変わりに、いいタイトルは語られ続ける。ゲームをする層もゲーマーが中心で、情報を共有する人は多いけど、ブログなどで紹介記事を書く人も少ない。
優秀なレビュアーがぜんぜん育ってないため、僕がフリーゲームレビューを始めてからすぐに自分が書いたレビューは公式、攻略、ダウンロードなどの次に上がってくるものばかりだ。並み居る競合を抑えてフリーゲームレビューについては窓の社か、僕かぐらいの
また、フリーゲームについての書籍があまりにも乏しい事から、第一人者になれば、書籍化できるだけの伸びしろもある。
100・200フリーゲームのタイトルや少しだけプレイしたぐらいの話を羅列するサイト・雑誌はあるが、私のようにクリアまでちゃんとやってから書くサイトは珍しいため、ある程度コンテンツの数がそろえば、書籍化だってありえない話じゃない。(人から書籍化してもらわなくても、没ネタ、有名どころの作品については折々電子書籍で別途紹介していく予定)
特に、ニコニコ動画ではぜんぜん注目されていないゲーム、動画サイトでアップするには相性の悪いゲーム(実況しにくい、長すぎる、ギャグが少なめなど)を取り上げていきたい。
今、一番ゲームを普及する上で高い発進力を持っているのはニコニコ動画の人気実況者だが、彼らにも網羅できないところ、一部の人が触れているけど居間一同がサイトでは話題にならないところをブログの力を使って広めていけたら…と考えています。
収益モデルを作ったり、産業を支える企業で働くのが最大の貢献かもしれないが、私にもできる貢献があり、それをやって行きたい…と願うのです。
どうぞ、よろしくお願いします。
ゲーム実況の中の人(3冊目) |
ニコニコ動画見てると何かしら「自分もやってみたい、作ってみたい」見たいな欲求が沸くが、僕の場合は「フリーゲームを紹介して、自分が子どものころやってきたゲームの良さ、文化を語り継いでいくこと」がそれに当たると思っています。
そういう意味ではニコ動で面白いことをやってくるいろんなジャンルの人に感謝しているし、特にフリーゲームのレビューを書くに当たっては実際にフリーゲームで実況をして、それも愛のある・ゲームの魅力に忠実な紹介をしてる人は尊敬に値すると思ってます。
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