「ブラック勇者」や「ありがとう!ワタシの経営」などで有名な作者さんの新作ゲームをプレイした。
かなり色々作ってる人なので、特設ページではなく、先に作者さんのページを貼る。
・ゲームの概要
さくさくざっくりコンパクトRPG
・制作ツール:WOLF RPGエディター
・ジャンル:RPG
・プレイ時間:3時間~本作の舞台は、サイコロの値により意思決定がされる世界、サイランド。
公平に決められるそのサイコロの値に歪みが生じつつあることに、世界の果てで観測を行っている賢者は気付きました。
賢者は本来サイランドに干渉をすることのない、平行世界からあなたを召喚しました。
はたしてあなたはこの異変の原因にたどり着き、解決をすることが出来るのでしょうか…。
この3時間と言う時間は本当に適当だと思う。僕は30分ほど手際がわからずプレイして放置して、その後はつかんだ要領通りプレイしたらちょうど3時間弱で終わった!
いや~本当にレベリングゲームだった。
先に言っておくが、このゲームには「楽しみ方」があるから、その楽しみ方に関する説明に必要なネタバレはさせて頂く。そのルールを守ると楽しいけど、守らないと辛いプレイになるので、よくよく参照するように。
結論だけを言えば「通しでやって欲しい!」のだ!3時間ほど暇を作って集中して!
このゲームはレベルが上がるまで苦しい思いをして、レベルが上がるとヒャッハーできる。そして、そのメカニズムを避けて通るのがとても難しい…というゲームだ。
艦隊これくしょんをプレイした人ならわかると思うのだが、ゲームの中に不確実性…つまり、「努力ではどうすることもできない部分」の方が多くなると、ゲームはレベル上げに山のような時間を費やす羽目になる。
念には念を入れ、レベルを多めに上げないとすぐに負けてしまうからだ!
このゲームの場合も、「サイコロを目押しして戦う」というスタイルをとっているため、よほどの腕前がない限りは目押しで手こずる。
しかも、タチが悪いことにコンボやクリティカルが存在するため、戦力を万全にしておかないと雑魚キャラにも簡単にやられてしまうことがある。
連鎖やコンボが戦闘のみならず、獲得賞金やアイテムの購入でも採用されているルールであるためある程度まとまった「ノーセーブでの連続プレイ」が求められる。
嬉しいのは艦これと違ってちゃんと3時間ぐらいで終わってくれることであり、レベルさえちゃんと上げれば、バッタバッタと敵をなぎ倒す(ラスボスさえ一撃で蹂躙できる)ゲームだからとても爽快感がある。
通しでやって欲しい!早めのクリアもそうだけど、その方がじれったさが一気に爽快感に変わるから!
中編で3時間で完結するからこその楽しみ方だね。ソーシャルゲームや市販のゲームだとこうは行かないことをフリーゲームだと一晩とか土日の暇な時間にさっくりやって楽しめるその「ワンポイント」な作りが可能でかつ、それでいて面白いので「こんな手があったか!」とレビューを書くにあたってとても考えさせられた。
プレイし終わった後は「ゴリ押し一辺倒で戦力勝ちが難しい(戦闘が運だから嫌でもレベル上げ・資金稼ぎするしかない)なんてクソ仕様じゃないか!」とか思うけど、そう思ったプレイ直後の僕も、僕のレビューを読まずにゲームを罵っちゃう人もわかってないんだよ!
水面から顔を上げた時に息を吸い込む「プハーッ」をその3時間の中に、ゲームの中に練り込む演出として必要な仕様なんだよ!ストーリーやコレクション要素もあるにはあるけど、このゲームの価値はその爽快な仕様だよ!そこに言及しないレビューなんてなんの価値もない!
悪役のほうが正論を吐くゲームって色々つらい
ワンシーンなんだけど、ものすごく胸を打たれるシーンがあったので、その話を少しだけ。
アニメや特撮にありがちな「明らかに悪役のほうがまともだよね?働いてるし、金稼いでるし、しかも言ってることも正しくてそれでいて人徳もあって…」というシーンに出くわしたことはない?このゲームにもそんなことを感じてしまうシーンが出てきて…胸打たれた。
アニメや特撮だと、主人公の方が正しくはないけどとりあえず強いので、悪役に心を揺さぶられても、結局は勝ってしまう。それを「うーん」と言いながら見てるわけだが…ゲームになると大きく違うことが1つある。
それはゲームの場合「自分または依頼人よりもこっちのほうがまともなのに倒さないといけないのか…なんか辛いな」という侘びしさを感じられる所がとても良かった。
設定としてゲームの中に単純な国ごとの設定があるんだけど、それをビシッと否定する名言を吐いたボスキャラがいて、そのボスキャラをレベリングしすぎて瞬殺した時に「ああ、申し訳ない」と思えた。
そんなところに「このゲームは深い」と感じられて、感動した。
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