僕が「ゆるい就職」を許せない理由

 

※この記事は怨念成分が多めなので、用法用量を守ってお楽しみ下さい。

親が死んだら手取り13万でどうやって生きてく気?

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このニュースをみた。

ゆるい就職:若者が正社員で働くのは「負け」 慶大助教が提案 ゆるい就職:若者が正社員で働くのは「負け」 慶大助教が提案 - 毎日新聞

ゆるい就職とは「派遣として時間きっちり(週4回休み)週3回は働いて、社会保険なしの手取り13万円でやりくりするライフスタイル」を指す。

提案者はニート株式会社の会長でも有名な若新雄純氏だが…納得できない。

確かに、実家暮らしなら緩めのフリーターでもやって行ける。

実例として、作家の石田衣良さんは親が死ぬまではフリーターだったらしい。(が、母の他界をきっかけに就職を決意し、広告代理店→フリーのコピーライター→作家という道を歩んだ)

フリーターを否定する気はない。都心部であれば、バイトを掛け持ちするか、時給が高い仕事をすれば、サービス残業だらけの正社員よりは羽振りがいい人はいる。

「正社員の方がいい」派はあくまで「権利も保険も全部が守られる企業」に限った話。(そして、守られてないところがなんと多いか…)

だが、「ゆるい就職」はダメだ!

都心の実家暮らしで、なおかつ将来に向けて週4日の休暇を使えるような人でない限り、絶対にダメ!

12万・13万じゃ、家賃払って生活費捻出したらほとんど何も残らないから一人で自活する選択肢も、人と交流も趣味に使う事のもほぼ無理!

だから、ずっと続けていける生活でもないから、「ゆるい就職」をするならその後の人生をどう生きていくか考えた準備が絶対に必要!

安定する必要はないが、生きていくのに「最低限度の生活を営む」にもお金が必要。それがギリギリになると心身ともに疲弊して壊れてしまう。四六時中カネのことばかり考えている人になってしまう。

だから、難しいのは「将来にむけて」の準備。「ゆるい就職」の最中にお金になる必要はない。しかし、何かしらの貯金になる技術や勉強、趣味や人脈を自分で積み上げていく意思と継続ができるのか?

派遣はバイト以上にキャリアが積み上がらず、また手に職がつくようなこともない。加えて、ガッツリ系のフリーターと違ってお金もないからできる勉強・趣味・人付き合いは限られてくる。

実家暮らしでもフルに給料を使える・戦略的に使える人ばかりではなかろう…。

だから、はっきりと言いたい!お金がないことは「現在と将来を制約されてる」ことだと、もっと重く受け止めた方がいい!その時だけでもちゃんと自活できないスタイル・実在しないロールモデルを無責任に推奨すべきじゃないよ!

自分から将来を制約になる選択することにもっと慎重になった方がいいんじゃないか?一生実家暮らしで独り身で、特に異性や趣味の友達とも交際しないならわかるが、それは無理だ。

金銭欲の否定は現実問題としては娯楽や交際、コミュニケーションや性欲・好奇心を否定した生き方だと重く考えたほうがいいのではないか?

まして、慶応の学者が安全圏から耳障りのいいことを好き勝手言うことに踊らされないほうがいいのでは?

自分が実践する気もない・失敗しても自分は困らない。学者としては「いいデータがとれた」で済むどっちに転んでも自分だけは得する自己満足に巻き込まれないようにした方がいいのでは?

イケダハヤトはギリセーフ、若新雄純は万死に値する!

別に、ノマドでも社畜でも「稼いで自活できるモデルを人に推奨する」方がまだマシ。

厚生年金/社会保険が・世間の目がと言う人がいるが、イマドキ全部が得られる仕事がどれだけあるか…。

だから、僕は色んな働き方を提唱する人がいることを、消極的に賛成して「少なくとも実践してる本人を0.01%程度の人には正解かもしれない」と見るようにしている。

若新雄純氏には大きく欠けているが、堀江貴文さんやイケダハヤトさんにはその0.01%のための話をしてる。稼ぐ方でも、かかるコスト(始めるためのハードルやしんどかった話)もちゃんと語ってる分だけ僕は評価したい。

真似する必要はないが、見聞を広げたり、参考にする程度に「自分の人生の選択肢は母親と先生が宗教のように信仰しているイメージだけはクリーンな大手企業に入る幸せ意外にあんなのも、こんなのもあるんだ。」という視点は必要なんだ!

特に、先生や親の言うとおりに生きようとしても生きられず、躁うつ病になり果てた後に発達障害持ちで「自分の人生を自分とは相性が最悪な方へレールをしかれていたことに気づけなかった」僕のような人間には「自分を別の視野から見るための材料」が必要だ!

発達障害でなくとも、東大行くために教科書を7回読むことができないから負け組呼ばわりされる人、ワタミで1週間鼻血出して働けないからダメだと言われてる人もこの世にはいっぱいいる!

イケダハヤトさんにかぎらず、ネットには変わったライフスタイルや自分が実践したことを書いてる人がいて、その事について僕は基本的には応援したい。レール以外の方向で行き方を見つけた人の暴露話や立志伝には常に勇気づけられてる。

でも、若新雄純!お前のそれは認めないよ!

それじゃ誰も生きて行けない。ニート株式会社もしかり、ゆるい就職もしかり自分の思いつきとアリもしない悪魔の囁きで自分だけが得をすることをしてる。

金銭・生活モデルとして弱者や怠惰な人を、自分が面倒見切れない・見る気も感じられない量の人を、騙しに行ってるから「詐欺」に近い。

詐欺とまでは言わないが、生きていけない・問題を先送りしてるだけのモデルには恐ろしさを覚えるものだ。

本当に「ゆるい就職」 なるものを実現したかったら、それなりの技術を付ける必要があると思うからね…。一度はどっかしらで働くべきだと思う。特に手に色つくような仕事場で!

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ゆるい就職は生活の現状維持はできるが、転居や旅行の自由はかなり無くなるだろうね

やりがい搾取もどうかと思うが、本当にこの2択しかないのかが疑問でしょうがない。

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