…ツイッターで度々展開しているAngel Beats!批判を匿名で無断転用されてた。
しかも、それなりに反響があったようなので、オリジナルである僕もブログ上に書いておくとしよう。
Angel Beats!の意味わかってます?
僕は文中でAngel Beats!批判をドナーカードに絞ってるけど、当時から矛盾点が多く指摘されている作品がAngel Beats!だ。
特に「俺が結婚してやんよ」という作中での発言については、有名なアニメーターからもツッコミが入った記事が炎上するほど、話題になっている。
参考 Angel Beats!第10話に関する批判的な雑感(ネタバレあり)
僕が「俺が結婚してやんよ」ではなく、ドナーカードの話をAngel Beats!批判のわかりやすい例として出す理由はこうだ。
1話どころか、タイトルから張り続けてきたカリスマエロゲ作家「様」とっておきの伏線が設定段階で破綻している!
この話で泣ける人はアニメの過程をきっちり見てないか、おかしなところをきっちり見てない凡骨か、女の子がかわいかったら何でもブヒるバカじゃないと、納得できないようなシーンだから。
…まぁ、Angel Beats!の女の子がかわいいかどうかも僕からすると疑問で、元々の絵の良し悪しで言えば、きっと良いのだろうけど、アニメにした途端に線が細いからキレイに見えていたデザインがおもいっきりズングリムックリしちゃって汚くなって言うほどかわいくもないし、何より没個性的になる。
あの当時、「色違いの(涼宮)ハルヒじゃね?」なんてヒロインのデザインを揶揄する人はたくさんいたわけで…。
話戻そう。
何が問題かというと、タイトルと1話から終盤まで引っ張った設定と感動のシーンが破綻しているんです。
それがドナーカードにまつわる話なんです。
だから、みんながドナーカードに名前書き込むシーンはファンから見れば、泣き所だと言われている。
だけど…8000万人の運転免許持っててドナーカードについての一通りの説明を受けてる人間から見たら再利用不能な死骸(にしかならない人間)がドナーカードにサインする滑稽すぎるシーンにしか見えない摩訶不思議なシーンがアニメの名シーンと言われてる。
それを泣き所だ泣き所だと言ってるから
「エロゲオタってバカだなぁ〜。作ってる奴は(裏を取ろうと思えば取れるし、むしろ取らないとおかしくなってしまうことに対して)裏も取らずにこんなの出して儲けられるとかボロい商売だなぁ〜」
というのが当時の感想でした。
わからない人のために補足すると
「天使呼ばれてた敵役っぽい位置づけで出てきた女の子の心臓が、主人公が生前にドナーカードに名前を記入してたから移植され、天使ちゃんが生きながらえることができた」
という真実を知る話が感動のシーンのはずだったんだよ!
それを前提にして、主人公の名前は「音無」くんで、心臓の鼓動がないから音無。
Angel Beats!とは「天使ちゃんの鼓動」(が主人公の心臓であり、つながりだった)という意味でのあのタイトルだよ!
しかも、天使ちゃんは天使ちゃんで散々呼ばれてきた天使という相性について「私は天使じゃない」とかちゃぶ台返してる…。
その時に、ファンが「人間ちゃん、マジ人間」とかほざいてたのが、マジ忘れられない。
だーまえ信者、マジ盲目!
Angel Beats!のタイトル、マジ意味なし!
…話進めるわ。
それだけ引っ張って、実際には音無は脳死してない。
つまり、心臓移植できるような状態で死んでないし、よしんば脳死していても、ドナーが再利用できるほどフレッシュだったとは考えづらい。
なのに、ドナーカードに名前を書くシーンが「あれは実際には成立しえないシーンです」だと思ってみたら「(おそらく餓死・衰弱死するであろう)こいつらの臓器なんか移植されたら迷惑だろうな〜」としか思えないわけだよ!
それで、ドナーカードや臓器移植の知識(いや、知識ですらない想像すべき暗黙知)についてはあれだけ引っ張ったシーンでありながら、都合よく目を瞑れと?
一番わかりやすく、それでいて致命的なシーンで破綻してるんですよ!
だから、僕はAngel Beats!批判の時は「ドナーカード」の話に絞ってるわけ。
「エンジェルビーツ」じゃなくて、どっちも音無くん・音無ちゃんだったんじゃねーの?と。
何をやるのもそうだけど、アンチってバカアホマヌケって言ってるだけじゃないんだよ。
下手な信者よりはずっと検証して、設定理解して「このシーンは成立し得ないけど、成立し得ないなら成立し得ないなりにもっとお伽話っぽくぼやかしてもいいよね」というツッコミが入るわけ。
ツッコミが入らなかったら江戸しぐさとか被災地に鶴を送るような押し付けがましい「思い」を感動と呼ぶことになるからこの「成立し得ない感動を成立させるためのエクスキューズ」は必要なんですよ。本当のことのように言ったら嘘だったり、成立し得ないとわかった瞬間に萎えるんです。
ちなみに、KanonやCLANNADのアンチじゃない理由は京アニが手がけたアニメではその「ぼやかしてお伽話っぽくする」ということができてて、設定の矛盾が「こいつらそもそも、現実的じゃないことをしてる自覚もあるし、それを驚く役のキャラクターも存在するから」です。
すべての功績は麻枝准ではなく京アニだといい加減認めようよ!!
だって、Charlotteだってダメダメだったじゃん。
Charlotteを1話見た段階で「ダメだ」とわかった理由は設定とトリックがもう1話時点でずれてる。
例を1つ挙げると、カンニングで進学校に1位で入る段取り。1位とか100点とか作中で言ってるけど、その人はカンニングしないで100点を取る学力はないのだという。
カンニングで正しい回答だけを抽出できるやつはそもそもある程度勉強ができる人。
コピーが元ネタを超える順位を取るということはコピー段階でその人の成果物やスペックを正確に理解してないとできない。
さっき言ったよね?「アンチは批判するために下手な信者より設定を理解する」と。
テストのカンニングだってそう。100点とは「間違わない」ことだが、これは「まるまるコピーできるコピー元」が存在しないかぎりは100点を取ることはある程度の学力…それもほとんど正解を導き出す優等生が間違ってる部分に気づいてその回答だけをカンニングしないで除外する程度の学力が必要。(はっきり言って、自分でもけっこう勉強できるか、そもそも100点近い点数が取れる人じゃないと難しいんだよなぁ…。)
「正答率をうまく利用しておおよそ平均的な答えを記入すればいい」という考えはあるかもしれないが、100点が一人しかいないテストだとそもそも正答率が低い問題がいくつかあるからカンニングして100点を取ることは難しい。
…しかも、理科や社会科みたいに途中式がいらないものならまだしも、英語は…ムリでしょ。
そう考えると、学年一位とか実力テストで100点なんてカンニング使って取れる人はカンニングしなくても90点以上取れるぐらいには優秀(カンニングは確かめ程度にしか使えない)んですよ。
1話からこのざる設定ですよ?
僕だってAngel Beats!のそれと比べるとまだまだ「見るに耐える程度の矛盾」だと思うよ?
でも、少なくとも頭が悪いとか「90点以上取れる作者ならあの時点で転校しないだろうなぁ」とか「付き合った女の子に振られそうなときにうまくかわす言い訳を思いつく程度のIQはあっただろう」とか作品に疑問が広がりますよね?
(視聴者が)バカじゃなかったらの話だけど!!
…何がいいたいかというと00年代のKey作品ブームは麻枝准がすごかったからではなく、京アニがすごかったからだという話。
麻枝准がアニメの脚本手がけると鼻につくほどの矛盾を毎回毎回見るし、それに対してなんのエクスキューズもないから「頭が悪い人じゃなかったら、目をつむりながら見るという行為自体にストレスでしょ?」と。
あー早くアニメなんて広く放送されるものじゃなくて、エロゲという敷居の高い(好きな奴しか買わない)メディアに帰ってくれないかなぁ〜。
大変目障りだし、本来なら「あんなに雑味のあるものから泣ける要素だけストレスフリーで抽出してきた京アニ」こそ褒められるべきなのに、麻枝准こそがヒットメーカーであるかのように言われている00年代のオタの歴史観もそろそろ見直されて欲しい。
「アニメ化以前のブームがあっただろ」とか言われそうだから断っておくけど、「女の子や未成年でも知ってるエロゲ作品」になり得たのは京アニのおかげであり、麻枝准が素晴らしかったからでは断じてない。
僕が言及しているのはそこだ。「一般にも麻枝准の作品がウケる・Key作品は面白い」という認識を作ったのは原作の素晴らしさではなく、あくまで京都アニメーションであると!
…ここまで書くと、京アニ信者乙と書いてごまかそうとしてるバカのために先に言っておくけど、僕はGAINAX・TRIGGERの大ファンであって、京アニ作品が特別すごく好きって人ではないです。京アニ作品でも嫌いなものもあります。
…あ、今の京アニがどうこうという論争に加担する気はないからそれは僕のところでは扱わない方針で。今京アニに群がってる人は、あの手のゲームに群がってる人よりもめんどくさい種類の人達なので。
さんざっぱら、麻枝准批判してきたけど、これに収録されている智代編はDVD買っちゃったほど好きです。
ちなみに、CLANNADアフターこそが人生だと盛り上がってたけど、After見た時にファンの人達と趣味が合わないんだな〜と思った人です。京アニの力を持ってしてもアレだったから、多分原作はもっと酷いんだと思います。
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最近書いたアニメ系の記事。こっちは下調べから書き起こしまで丁寧にやりました。
僕が萌えの話をするとこんな感じです。「(キモいものを見る)勇気なき者は去れ」と言っておきましょうか。
「フィクションにマジな突っ込み入れるな」とかどうせ言われるから先に言っておきます。「フィクションという言葉を矛盾に目をつむらせる言い訳」として使う人間こそが一番フィクションを侮辱している。
フィクションなんだから…というなら、OFFぐらいガッツリと異世界を作ってから言ってくださいよ。まぁ、バカには絶対楽しめないゲームをわざと貼りますけど。