「食レポの書き方」を通じて、ブログ・文章表現のコツをつかもう!

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よく「本を読んでいるのに、いざ原稿用紙や編集画面を前にするとかけない」と言う人がいる。

僕はその手の悩みには「食レポを書く、食べ物の感想を明確に言う練習をすれば、文章はうまくなる」と口酸っぱく言ってる。

なんなら、Twitterで「1日の食事を3ツイートで表現する」練習から始めたらいい。

3ツイートで420文字。だいたい原稿用紙1枚は3ツイートだと思えば…そんなに難しくもないだろう。

美味しそうに食レポする2つのコツ

そうは言っても、世の中には「ウマい」「ビミョー(イマイチ・うまくもまずくもない)」「マズい」でしか味を伝えられない人が多い。

普段から語彙力が発揮できてない人がいきなり文章を書くのは難しい。

もっと無自覚だと「しゃべろうと思えば喋れる」と本人は思って表現力・表現する練習を甘く見ている人もいる。
だが、こちらが渡し船を出しても書くどころかしゃべることすらできない人もいる。

そこで、自分の思ってることを言葉にするための2つのやり方を紹介する。

1、自分に質問しながら、あるあるネタをつなぎ合わせる。

まずはありふれていったモノを繋いでいけばいい。
言葉選びは面白いこと・斬新なことよりも相手に伝えることを念頭に置くのがいい

「ウマい」と一口に言っても、それは味の話であることもあれば、香りのことかも知れないし、食感や口触りのことかもしれない。
それを一個一個自分がなんでウマいと感じているかを次のように考える。

・味は?甘いの?辛いの?肉っぽい?魚っぽい?
・香りは?スモーキーなの?獣臭いの?
・食感は?サクサクなの?ふわふわなの?みずみずしいの?
・箸が進むの?それとも、ゆっくりと口の中に入れていたいもの?

自分で自問自答できるチェック項目を(頭でできるなら頭で、できないなら事前に質問票をメモして)自分がそこに答えていけば、文章はできあがる。

我々は、全く専門外なことには完成するまでの過程を想像がつかない。
その勘違いが、小さな部品やかかってる時間や手間暇をすっ飛ばして、ついつい「こんな大変なものを作るなんてムリだ」「できる人は簡単に作ってしまうんだ」と錯覚してしまう。

文章なんか典型的で、どんなにできる人でもズブの素人でも小さな部品(言葉)からしか、文章を組み上げることはできない。
だから、小さな部品を集めるための引き出しの整理が必要になる。

さらに、そこへパーツごとに使える専門の部品も使いこなせるようになると引き出しが広がる。

例えば、すするのが心地よい麺であれば、「ツルツルシコシコ」であったり。

例えば、塩辛い中に旨みがあるような食べ物なら「ごはんのお供に」「お酒が進む」「これがあれば、何杯でも行ける」とひねってみたり、

例えば、クリームやチーズが口の中に残る食べ物なら「しっとり感」なんて言ってみたり…。

甘いとか辛いだけでもぼんやりとは伝わる。

そこからもう一歩踏み込んで、フレーズにしてあげるともっと伝わる。

慣れてくれば、新しい造語をそこから作り出したり、フレーズのイメージを出したけど「いや違う、もっとこんな感じだ」と比較して説明してもいい。

「フレーズにする効果」についての面白い実例にこんなお店がある。

麺をすする食感の「ズルズル」「ズルッ」を少しひねって「づゅる」という言葉を作り、「づゅる麺池田」という店名にしてしまったつけ麺屋さんもある。(かなり美味しいです、ここ。)

づゅる麺池田 (づゅるめんいけだ) – 目黒/つけ麺 

2、よくあるものや、自分や世間が持ってるイメージと対比する

「私の知ってる○○じゃない!」

これはどっちの料理ショーという(10年以上前の)番組で関口宏がよく口にしたフレーズだ。

関口さんの食レポは敢えて上級者向け。

食べて笑ってるだけであったりとか、お酒を飲んで「合う!!」と大声を上げたり、「私の知ってる○○じゃないね」「私の知ってる○○よりも✕✕」と言ってみたり…。

番組の相方の三宅裕司からは「伝わらない」とツッコまれるが…そりゃそうだ!
人に聞かれるまで伝えないよう、じらしているんだから!

 

関口さんが抽象的なリアクションをしてる時、具体的なことはひな壇にいるゲストやタレントたちに聞かれてはじめて何が違うかを答える。

「お酢なのに、つんとしないの!だから飲めるの。」
「みりんというよりは、上品なお酒を飲んでいる感じ」

とパスが回ってきて初めて説明するようなしゃべり方をしている。

 

この手法はとても使える。

自分が今まで食べたり、使ったものとは違うという言い方をするのはやり方としてはとても正しい。何が違うか際立ち、言う側は言いたいことを、聞く側は主張をシンプルに交換できる体。

ごはんに限らず、通販の番組とかでも

「こびりついた水垢や油汚れ。これ、なかなか落ちないんですよね。」
「部屋の隅に溜まったホコリ、掃除機やフローリングモップだとなかなか取れないですよね?」

といった切り出しで、まずは悩みや普段自分が使っているものの欠点から浮き彫りにしてからスタートする通販番組や商品のプレゼンテーションを見たことないだろうか?

それを先にやっておくと自分が紹介するものがいかに世間一般のイメージとは違うのかを対比ができる。

レジェンド松下「でも、茂木和哉なら落ちるんです。よく見てて下さい(スッ)」
マツコ・デラックス「えー!!!!!」

よくある流れだ。だが、その事自体をバカにせず、頭に入れた上でキチッとやれる人は意外と少ない。

ストーリーが見え見えであることは悪いことでもない。
相手も読める・乗っかれる展開にすることでかえって安心する人、つまらなくてもオチを

お店をなんで紹介したいと思ったか、なんでそのお店に通うのか、他と何が違うのかを考えていくと「対比」は自ずとできてくる。
他の店じゃなくて、ここがいい理由をそっくりそのまま書いていけば、かなり作りやすいはずだ。

基本的にはこの2つを意識すると食レポは書ける。

だけど、応用編も少しだけ。

もっといい食レポを書くための3つの工夫

自分がよくやることとしては

気になったことを調べてみる…例えば食べ物の説明文やお店で使ってる器具を見て「あれはなに?」「○○って何だ?」というものを調べて、ワンポイントとして書いてしまう。

例えば、ラーメンを茹でる道具。平べったいやつ(てぼ)で茹でてるお店は麺が美味しいのだが…なかなかないし、そもそも名前を呼ぶものでもないからわからないのでついつい調べてしまった。

食べる前後/食べている自分の立場を積極的に書く…例えば、「スイーツを食べる」といってもデブでかっぷくのいい男がスイーツを食べるのと、いかにもな慶応大学卒業のお嬢様が写真付きでスイーツ食べてるのでは印象が違う。

写真の美しさで考えれば、女性の方がプラスに働くだろう。だが、敢えて男が語る/男だけどスイーツの方が等身大でいいと評価する人もいる。
特に、内容面では強い。美人女子大生にお店を紹介されても、男の人には入りにくいことだってあるから、男でも入れるオシャレなお店を紹介してもらったほうがありがたい。
写真の方は…女性ファン狙いにするか、おもしろ路線にするかして工夫すれば男だってやれる(男の方がプラスになり得る)もともある。

わざとワンテンポすっ飛ばしてふざけてみる→例えば、明らかに食いきれない量の食べ物が出てくるお店を紹介する時に、「皆さんはバケツいっぱいのプリンを食べてみたいと思ったことはありませんか。私は子どもの頃からの夢でした」と周りから呆れられることを敢えて言って笑いを取ってみたり。

あるいは、敢えて「複雑な味がする」と言わず、「味の宝石箱や」とか言ってみたり。

文章だから、後できっちりと説明できるなら多少バカなこと言うぐらいでいい。

ただ説明するだけではなく、どこかでパンチの効いた変わった言い回しを入れてつかみに行く。

慣れてない人がやると滑ることもあるから「絶対にやるべき」とまでは推奨しない。

だけど、できるとひと味違う食レポが書けるようになるかも。

いや、食レポだけではなく、同じ要領で自分の語彙を整理することができれば、文章力が底上げされてうまくなるだろう。

 
 食レポの練習をしてると、美味しいものをたべる・地元のいいお店を探すことを積極的にやるため、私生活が充実していくのよね…。

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