肌寒くなって躁うつ病の人には辛いシーズンになってきた。
根拠が無いわけではなく、ちゃんと病名として冬に入っていくと病みやすい病気も存在するほど。
そして、ブログを書いている人の中で著名な方で「(躁)うつ病」であることを公言している人は1年の間で決まったシーズンに精神的に滅入っていることも公言してる。
それが、特に11月と3月なのだ。
そんな時にどうしたら良いか?
特に病んでいる時にやるべき5つのこと。
僕が滅入っている時に実践してることなので、良かったら参考にどうぞ。
1、一番体力が回復する秘密兵器を使ってみる
まずは、「これをやっておくとさらに休養の効果が上がりやすい」ものを1つ。
疲れがどの程度のものかを見るためには、まず「自分にとって一番疲れが回復するイベント」をやってみる。
マッサージでも肉を食べるでも、温泉に行くでも、映画を見るでもなんでもいいけど、「これをやれば、ほとんどの場合は疲れが取れる」を一通りまたは一番効くやつだけ試してみる!
それで、体力回復の手段が見つかればよし、見つからなければ次の工程へ。
この工程で大事なことは、人はいきなり「体調悪いからいっぱい寝ましょ」と、割り切れないから無駄なあがきをしたくなると言うこと。
だから、「やれることはやってみたが、回復しない。それどころか自分が普段好きで楽しいことをしても苦痛でしょうがない」と自分が疲れてしまってどうしようもないことを自分自身に理解させた上で、疲れを取るための行動をする。
2、「急がば回れ」の精神できっちり寝よう
どうしても締め切りが迫ってることややらないといけないことを除いて、「できないものはできない」に徹する!
他人に迷惑かけると罪悪感で余計に苦しくなるから他人が絡んでいるものは「約束している範囲で」やる。だが、まだ約束してないところは断る方向に持って行って休める状態をつくるようにする。
自分のしたいこと・自分で決めていることについては
「今、時間や手間を費やしてできると思ってるの?ねぇ、ここ数日で、今日の今まででどれだけ進んだのさ?できないんだから、一度休養するしかないじゃん!」
とやろうやろうとしている自分ができてないことをキッチリ自覚させ、休養してしまう。
うつが足を引っ張っている人は落ちてない時なら1時間かからずにできることが落ちてるという事実があるだけで3倍4倍の時間がかかることがある。(同じ時間でできても、寝込んでしまうこともよくある話)
だから、割りきってスイッチを切る努力こそ必要!
できる時にやる、できない時はやらない。
迷惑が掛からないように降りる・断る。
がんばるためにがんばっても、付き合わされる人もしんどいし、自分自身も自己嫌悪と体調悪化に陥るからがんばれない時はがんばらない!!
3、可能な限り朝型生活、そして睡眠導入剤はきっちり飲もう!(眠りの質に気をつけよう)
寝た時に「よくねたー!」と思えるような睡眠をするために、よく眠れるようにする。
睡眠導入剤なしでも時間的にはよく寝られている場合でも、寝た後に心地よさがこない時は導入剤を使ってきっちりと寝るようにした方がいい。
冬のうつ病の場合は過眠・過食になりがちで、他人から見るとだらけてる(本人の感覚も「パリッ」としない)状態になりがちだ。
慢性的にぼんやりと眠い状態が続くから一見「これ以上寝ても仕方ないし」と、睡眠導入剤がいらないように感じるが、きっちり寝たい時は敢えて睡眠導入剤を使ったほうがいい場合も…。(少なくとも自分の場合は効果があった)
そして、睡眠の質を上げるための基本は朝型の生活!
他には色んなうつの時に医者が口酸っぱく言うことだが、朝型に生活したほうが日光を浴びることができるからうつにいい。
それも、理想は「ゴミが出せる時間には」「子どもが学校に行くぐらいの時間に」など起きたい時間があるが…ひどい時はそんなに意識しない。
真夜中に活動してなくて、お昼前に置きて、お昼ごはんはきっちり食べてて…ぐらいの「いい加減な朝型」でいいからできる範囲にしてしまう。
体調が悪い時は「理想よりもできそうなしょぼい目標を手堅く実現すること」の方が大事。キッチリできないから休んでるのに、ストイックに自分の精神を焦らせても意味がない。
4、病気に理解のある人とは積極的に会おう
体調が悪い時でも人には会ったほうがいい。
特に僕の場合、躁うつ病になった後は「もらった誘いは断らない」を心がけている。
療養生活は人に会わないから、コミュ力が落ちるし、情報や会話がネットだけになってしまう。
他人と話したり、大勢の人間の中に入っていくことを一度やめてしまうと、そのことに驚くほど体力を消耗するから、訓練の場所が必要になる。
…だから「ブロガー同士で会う」「はてな民のオフ会に青二才さんが来て欲しい」と言ったお誘いは可能な限り断らないで会うようにしてる。(「僕の会いたい」だけでなく、金銭的に手助けしてくれる人も手伝って、かなり人に無縁な生活をしている割には、月に1回2回人に会って飲み食いしてる)
このブログを書いた日にも人に会ってきた。
うつが酷かった僕に相手方が気を使って「今度にしますか?」と言ってきたが、「今日でいいです」とやりとりして会って来た。
ダメな時に一人でいると、自己嫌悪に陥ったり、体調がいいか悪いかばかり考えてしまって、ますますドツボにはまる。だから、他人と会って、「自分のこと」に執着し過ぎないよう気分転換した方がいい。
ただし、体調が悪い時に、知らない人と会う・気分を害するリスクがあるところに行くのはオススメできないから、体調がすぐれない時は「知ってる人」「病気に理解がある人」だけにしておいたほうがいいかな…。
4’…理解のない人はこの機会に積極的にブロックした方がいい。
こんな時だからこそ鬱に対して理解のない人、もしくはそうだと気づいた人にはどんどんこれを気に距離を置いたほうがいいかも…。
これは実際にあって頭にきているからいいますが、僕は「憂鬱な木曜日」の管理人である宮田レイシープさんに体調が悪くて、眠りの状態が良くない時に「もっと早く起きましょう」と説教をされた。
躁うつ病やうつ病の人を見ている限り、こんなアドバイスをされなくとも申し訳無さぐらいは感じているし、できない自分に対して焦りとか情けなさを感じるぐらいの自尊心や真面目さを持っている人間だから病む人の方が多いように見受けられますが?
…ある種の生真面目な人間・人並み(とされることぐらいできる人間)でありたい人に頭ごなしに「○○できませんでしたね」と説教する人間はけっこうおおいです。…が、僕にとって身近な人間ほどそれは言わない。
頭ごなしに言う人は、ほとんどがネット経由。
周囲やネットの知り合い、主治医、度々顔を合わせている父親まで治ってほしい人ほど「良くなった部分」を指摘するようにしている。
身の回りの治って欲しい人や、回復を感じ取ってる人は人並みを求めるようなプレッシャーはかけない。それを言ったところですぐにできるとは考えてないし、そもそもその人はそれを目指してやってる最中だと理解しているから。
5、なるべくできたことだけをきっちりと記憶すべし!
ある本に載ってた話を、実際に一週間ほどやってみて効果覿面だったから紹介する。
元ネタの本には「自分が立てた目標に対して近づいたできごと・行動を書く」というものだが、これを少しひねって「1日の間に【これはやったぞ】ということ」を書くようにしてみるといい。
実際に、自分のしたことだけを書いてみると
「あれ?案外俺、がんばってない?」
と思う。「アレができてなかった」「これができてない」の中に埋もれていると気づかないものだが、やったことだけを書くと「そういえば、こんなにやったのか」となる。
締め切りとか自分の願望に追い回されていると「アレはきちっとできた」「今日はこういういいことがあった」というフィードバックをおろそかにしがちだが、書いてみると案外「なんだ、俺がんばってるじゃん!」ということはある。
5’…すべきことを選別するために段取りを書いてみる
工程表でもあり、To doでもあるものだが、頭が混乱してる、なんとなくすることが多くて億劫に感じる時にはこれをやるといい。
さっきは自分がやったことはやってないことに比べて優先度が低いからすぐ忘れるし、やってないことばかりに目が行って「アレも、これもできてない。何もやってないじゃないか」と落ち込みがちな話をした。
今度は逆に「あれもこれもしないといけない」ということを書き出してみる。
すると、今度は「完成形」ばかり見てて、細かい過程に落とし込めてないことに気づくことがしばしばある。
「やらないといけないと思ってたけど、これは後回しでいいかも」「やることが多そうに見えるが、その多くは同じような作業だ」「やり終わったことや同時進行のことも書きだしたせいで、案外進んでない?」
特に、病んでいる時に大事なのは「選別」だ。
後でもいいことは限界までやらずに、休養に当てる・本当にしないと他人に迷惑がかかりそうなことはそれだけをきっちり見つけた上でやっておく…。
病んだあとしないといけないことはとりあえず棚上げ。
体が良くなってくると勝手にできるようになる(半ば衝動的にやってしまうことがしばしばある)から、活力がない時はとにかく寝る。
そして、休んでいる時や落ちている時は嫌でも「いつもより、世間様の人達よりこれができてない」とマイナス思考に陥りがちだけど、そこには目を向けない。
「今日の私、これはちゃんとやりました」
だけでいい。
「体調悪いのに、ちゃんと時間通りに用事の時間にでかけた」
「起きられるうちに洗い物と洗濯をやってから寝た。」
他のことができてなくても、今はとりあえず、できたことだけできたことだけ…ZZZ
浅く広くうつやメンタルヘルスの知識を得たい人はこの本なんかがわかりやすいかも…
・関連記事
少し前に書いた、うつと睡眠の話。
本当に体調が悪い時は「うるせぇ」でいいんです。
5についてはこの本を参考にしてる。心理学だと思えば意外と実践しやすいポジティブ・シンキングのためのノウハウが多い本。