今年は、大泉洋が大河ドラマで主役級の大役で出ているので、大泉洋の原点とも言える水曜どうでしょうも盛り上がって欲しい。
そんな願いからこのランキングを作ることにした。
基本事項のおさらい
Q.そもそも、「水曜どうでしょう」って何?
A.20年前から制作され、未だに不定期で作られる北海道テレビ(HTB)制作の深夜番組。
主な出演者はミスターこと鈴井貴之と大泉洋。(鈴井貴之は企画担当も兼ねる)
建前上は「旅番組」だが、どこへ行こうと移動風景と移動中の内輪揉めばかりが放送されるので、楽しみ方としては「体当たり系のバラエティ番組」に近い。
そして、一般の体当たり系バラエティと大きく違うことは
・あまりにも体当たりすぎて、放送されるまで本当に予告通りのことが行われるかわからない。前入りしたホテルでのベットの取り合いに放送時間の半分を使うなど、「面白いところなら何でも放送する」というスタイルなので、見てみないと内容がわからない。
・それどころか、スタッフ(ディレクター2名)も出演陣も計画が練れないような方法(サイコロ、カードを引くなど)で行き先を決めることも多く、番組の内容や予定していた企画をムリだと判断して捻じ曲げることも多い。
・ローカル局制作なので、全般的に作りがチープ。ディレクターも基本的にはカメラと進行役の二人だけ。テレビ局内の撮影場所はHTBの駐車場と近所の公園。
この辺がキー局制作の番組とは一味違う面白さを醸し出し、北海道でブームになる。
その後、北海道以外でも再放送されてファンが増えて、DVDシリーズが出るたびに、オリコン1位を記録し続けている。
Q、どうでしょう初心者なのですが、何から見ればいいですか?
A、本放送6年分と、不定期放送を全部見てください!!
と言いたいけど、流石にムリがあるから、どうでしょう入門作品を選んだ。
・サイコロ5(『キング・オブ・深夜バス「はかた号」』の初登場回)
・十勝二十番勝負(onちゃんこと『安田顕』登場回。)
・東北二泊三日生き地獄ツアー(ディレクター『藤村D』とのかけあい、及び名言『腹を割って話そう』の回)
…ちなみに、『生き地獄ツアー』以外はDVD第11弾に全部収録されてます。
もう1つDVDに収録されてる『桜前線捕獲大作戦』も『生き地獄ツアー』に関連した作品だから、オススメ。
Q,逆に初心者が見ないほうがいい企画は?
A,サイコロシリーズ以外の初期企画と、最新作の「はじめてのアフリカ」です。
96年中に放送されたどうでしょうはまだ大泉洋が痛々しいほど滑りまくってるからテレビとして見るに耐えない(大学生のアルバイトであることを汲みとって見ないとしんどいクオリティ)。
一方、『はじめてのアフリカ』は水曜どうでしょうの旅を可能な限り無編集で見せたら…という実験的な作品。
どうでしょう上級者以外は「長い上につまらない」と不評な作品。
面白いところだけを編集して見せないので本当に旅に参加した気分が味わえて上級者には好きな人も多いが、テレビとしてはあまりにも間延びした作品だから、苦手な人も多い。
とっ、基本事項はこんなもんですかね。
じゃ、じゃ、じゃ、じゃあ!!!本編行こうか!
俺選、水曜どうでしょう好きな企画ベスト10!!
水曜どうでしょうの全企画の中で、面白かったものを10個だけ選んでランキングにしました。
企画が多いから15個とか、20個にしたい気持ちもありましたが、キリが悪いから10個です。
「アレがない」「これがない」「この作品はどうよ?」はコメントやSNSに書いてくれると嬉しいです。
はい、キュー !!
第10位.原付日本列島制覇東京−紀伊半島−高知

カブで長距離を駆け抜けているわけだが…面白い所は、大泉洋がこぼす愚痴や小ネタであったり、旅館で有頂天になって張り手を打ち合うところだったり、旅の余興に食べる赤福であったり…「旅番組」ではなく、本当に「旅」の過程をきっちり抑えている番組だと思います。
第9位.YUKON6DAYS 〜160kmカヌー地獄〜

アウトドア嫌いの鈴井貴之が、東京でも活躍し始めてやや天狗ぎみの大泉洋が、「水曜どうでしょう」の中でも異例の過酷の企画に挑むことで、人間が変わっていく…。(それも演技とかではなく、その後の人生まで変えるほど変わってしまう)
ほとんどディレクター…特に、チーフディレクターの藤村Dが楽しみでやり始めてしまったような企画だが…段々とアウトドアに染まっていくタレント陣。
どうでしょうの歴史の中でも有数の人間ドラマと人体実験がここに!!
第8位.シェフ大泉 車内でクリスマス・パーティー

真夜中から飲めや、騒げやのパーティーを始め、最後の最後にはよいどれのテンションで早朝番組に殴り込み…というどうでしょう『軍団』の何ふさわしいヤカラっぷりを発揮した作品!!
企画的にも「とりあえず大泉に料理作らせとけ」という強引な企画であり、放送もたった1回だけだが、伝説的な面白さを誇る作品!!
番組だけを見ていると、無茶な環境で料理をさせられ料理も酷評される大泉が弱い立場の番組に見えるものの、終わってみると大泉以外が何かしらの負傷、罰則を食らっているというから後日談まで含めて面白い!!
そんな全員に多大な被害をお見舞いした「ピストル大泉」ぶりを楽しんでいただきたい所…。
第7位.シェフ大泉 夏野菜スペシャル

料理づくりを土地の開墾から種まき、皿焼き、そして料理。
これらを全部行う「日本一長い料理番組」がここに…!
シェフ大泉の企画であり、大泉から多くの名言・キャラクターが飛び出す企画だが、通な人はonちゃんこと安田さんにも注目してほしい。
どうでしょうでの安田顕の面白さは他のどの番組とも違う。
まず、ハナタレナックスやドラバラ鈴井の巣といった北海道の番組では「平成の怪物」と言わしめるヤスケンワールドがすごい!
地上波の番組では、大河ドラマにまでお呼ばれする演技派俳優としてすごい!!
しかし、どうでしょうでのヤスケンは不器用さから偶然面白くなったり、全力を出して空回り、きぐるみを着た方が輝く二面性といった他とは違う面白さを発揮する。
そんな他では見られないヤスケンワールドが多く見られる。
大泉企画のようで、実はonちゃん企画なところも多い作品。
第6位.アメリカ合衆国横断

そして、改めて語れと言われると…意外に難しい。
色々やりすぎるんだよ…この企画。
色々起こりすぎて、人間関係が同じチームの中でちょくちょく入れ替わるし、見てほしいポイントも絞り込みにくい。
全員負傷で最年少のやつがリードすることもあれば、
普段はリードする側にいる人が重大なミスをやらかしたり、
しかも、各々になにかやらかしたと思ったらその後開き直って逆転したり…どうでしょうの中でも役割分担コロコロ変わる不思議な旅。
見どころは…パンツ一丁の男がこの後ドンドン開き直って行くところかな?
それとも、一通りの開き直りが終わったところで、別の人にスイッチが入る所?
面白いんだけど、面白さがどれもこれも二段オチ、三段オチになってるから、全体を何も言わず見てほしい。
言いたいことはどんどん溢れてくるから!!
第5位.ヨーロッパ・リベンジ

アメリカとは逆に、面白い部分と間延びした部分がすっぱりと別れて説明しやすいのはこの企画。
というのもこの旅、テーマとして用意した小ネタはそんなに面白くない。
ただ、予定外のトラブル・負傷(ご乱心?)・思いつきで始めた展開が全部面白い。
水曜どうでしょうでないとできないし、水曜どうでしょうだからこそこうなるという「旅をしないと絶対にこうならない」という部分がとにかく面白い!!
旅の中だからこそ壊れていく人間模様もあるし、旅の中だからこそどうでもいいところから面白さが膨らんでいく部分もある。
それを楽しんでほしい。
第4位.四国八十八ヶ所Ⅱ

1回目のお遍路で「もののけに取り憑かれた」大泉洋が、再び四国八十八ヶ所に挑み、怪奇現象を体験する!!
普通のテレビなら、幽霊を恐れて数珠を買ったことを報告したり、
幽霊らしき不思議な現象を体験したディレクターが一目散にその場を後にしたり、
さらにいえば、「どうしても食べたいうどん屋」のために寺巡りとうどん屋のどっちを優先するか…
なんて、バカバカしい言い争いは放送されない
でも、それを実際に放送するのがチープさ・内輪感こそが、水曜どうでしょう!
それを楽しんでほしい!!
第3位.北極圏突入〜アラスカ半島620マイル〜

「アラスカにオーロラを見に行きたい」というミスターの願いを叶えるために出発したどうでしょう一行だが…蓋を開けてみれば、予定にない寄り道ばかり。
結果として、大泉洋こと「ビストロ大泉」がキャンピングカーで料理をするのがメインの料理番組になっていく。
後に、大泉の料理があまりにもすごすぎて、番組名物ネタの一つになるが…始まりはこのアラスカ。
…個人的にはね、大泉が料理した回には基本、ハズレがないんです!!
onちゃんが出てくる回、ミスターがやらかした回もハズレが少ないですが、どうでしょう勝利の方程式は「シェフ大泉」なんですよ!!
いい加減、シェフ大泉が見たい…そろそろ、シェフ大泉中心の企画やってほしいなぁ…。
第2位.『ハノイ→ホーチミン原付ベトナム縦断1800キロ』

原付きで東日本を縦断・西日本を横断したどうでしょう班が目指したのはカブ王国ベトナム!!
あまりにも多いカブの通行量、無法に通行していくベトナムの道路事情に戸惑いながらなんとか街を抜け、ベトナムの南側を目指していく。
南国ならではのスコールに悩まされることもあれば、
途中、通信不能になって一人と連絡がつかなくなったり、
カブの鍵がなくなったり、パンクしたり…
予想できる・できないにかかわらず、日本では決して起こらないトラブル・日本では通じないウルトラCな解決策が飛び出すので、最後まで目が離せない作品。
強いて問題があるとすると…
見るたびに感動がこみ上げてきて、何度も見られないことかな?
あまりにも強烈過ぎて回を進めて行くごとに泣けてきて…特に「ホーチミン師」の歌は反則!
アレを聞くと、目がうるうるする体にされてしまって、音楽聞くたびにウルっと来る!!
第1位、対決列島〜甘いもの国盗り物語〜

最もどうでしょうらしく、どうでしょうじゃなかったら絶対にできないバカ企画。
大泉洋のものまね、安田顕の超人的な牛乳飲み、普段強気な藤村Dが実家で萎縮!
そして、ミスターの体を張った顔芸…どうでしょうメンバーの名物芸がこの企画1本に集約された名作!!
しかし、その企画の大枠は「日本中で甘いものを早食いしながら鹿児島に向かっていく」というあまりにもバカバカしいもの。
ファンでなければ「なんだこれ?」というバカバカしい企画だが、ファンから見ると「ついに来たか」という積年の対決でもあったりなかったり…。
おまけ:対決列島に至るまでの経緯とミスターが甘味を平らげる歴史
話はサイコロ2からさかのぼる。
大の甘いもの嫌いのミスターに藤村D及び大泉から甘いものが差し出される。
それを「甘いもの好きだよね?」と責め立てられながら差し出されたものをミスターがやせ我慢して食べる。
この光景が、どうでしょうの風物詩になり、『韓国食い道楽』や『十勝二十番勝負』など様々な企画で甘いモノをやせ我慢して食べることに。
その後、サイコロ5でミスターが苦手ではない甘味、かき氷を藤村Dから差し出される。
鹿児島名物のかき氷「しろくま」を早食い対決することになる。この時は、藤村Dが勝利し、ミスターは最後の一口を飲み込みこみきれず吹き出して敗北。
次の勝負は『原付西日本制覇』で原付きのドライバーをかけて甘味早食い競争が再び勃発。
大泉洋も参加するも、藤村Dが全勝!!
そして、『原付西日本制覇』から半年後の『リアカーで喜界島一周』で再びしろくま対決!
ところが、ここではじめてミスターが勝利!!
この勝利が、「甘いもの早食い」には絶対の自信があった、藤村Dのプライドを傷つけたことで、『対決列島』が実現。
バカバカしい企画のようで、実は本人達にはそれなりの歴史や因縁があるのだ。
どうでしょうの企画は徹底して内輪ネタだから、初めて見る人には「なにこれ」と思うものが多い。
しかし、見続けていくとささいなことでも熱狂したり、一緒に盛り上がることが多いからとにかくいっぱい見てどっぷり浸かるのがどうでしょうの正しい楽しみ方です!!
いっぱい見る手助けに、このランキングが役立てば嬉しく思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m