phaさんと再開しに、雨宮処凜さんを一目見に行きに、ニート祭りに行きました。
なかなか普段行かない空間だったからあまりの「ゆるさ」に「これで生きてるってのがすげー」「こんなに肩の力を抜いて生きられる人もいるのか」と呆れと尊敬と、ある種の悟りを垣間見られるような空間だった。
初めて見る発達障害者がデフォルトの空間
自分が発達障害だから「あからさまに発達障害なヤツ」の区別はつく。
だからこそ言うが、登壇者の中でphaさん以外は全員発達障害じゃないかな?という空間だった。*1
それゆえに、コミュニケーションがきっちりとしていなかった。
例えば、ちゃんとしたトークショーであれば、出演者同士のトークが会話にすべくまとめる「まとめ役」の存在がいたり、ガツガツと話しすぎる出演者に話を振らない、割って入って止める人がいますが…ここではいません。
よくいえば、フランクかつ自由な脱力した空間。
悪くいえば、勝手気まますぎてトークショーとしてのメリハリがない。
そういうトークショーでした。
そのグズグズぶりは質問者達もまた例外ではない。
「ギークハウス」に入居したい人がphaさんに対する個人的な質問を長々としたり、
「若い部下にどう声をかければいいか」というニートor縦社会から足を洗っている登壇者には不向きな質問をしつつ「上司はクソです」とか人前で言っちゃう人、
そして、みんなが好き勝手なことしゃべるだけしゃべってトークショーとしての体、持ち帰ってもらうべき教訓が何もないなぁ…と、軽く頭にきたからついつい僕がマイクを持って言いましたよ。
「さっきからずっと見てましたが、【貴重なお話ありがとうございます、どこどこの誰々と申します】という、他のトークショーで質問をする時に言うべき前口上を誰一人、言ってないですよね?」
いやいや…そのイベントの題材が「ニート的感性を活かせ」みたいなテーマだったからこそ、はっきり言うさ!
オレも、phaさんも…ニート的感性を活かすため…ニート的感性を世間に認めさせて自分の居場所を作るために武器を持った人間だよ。(そして、phaさんは僕と違って天才だったから、自分の国を作ったことで世間にニートというクラスタを落ちこぼれではなく「生き方」として認めさせたよ)
ニートにはニートの…ここでいえば、発達障害やオタクや芸術肌の人間も含めた「勤め人的じゃない人間」にはその良さと、彼らなりの作法を持ちあわせてますよ!!それは認めます。
でも、それらを「生き方として」認めさせようと思ったら、常に我々は彼らより強い言葉を、彼らに聞いてもらえる振る舞い(メディア)で、言い続けてこそ認められるんです!!
そして、相手のメディアに合わせるために、ニートが一般的な振る舞いを学ぶメディアも逆に、ニートという生き方を発信するメディアが必要なんだ!!
ニート的感性に触れたことで「ニートの世界、ニートの作法もありかもしれない」と確かに僕は思いましたし、そう思っている人がニートの支援をしてます。
それは確かですが、そんなの日本の何%の話ですか?人口でも、GDPでもいいですけど、何%の人が「ニート的感性」に可能性を感じたり、理解があったりするんですか!
生きづらい世の中の中で「みんなが背伸びをやめたらいい」というのは正論だけど、座して待ってるだけじゃ、楽園は、国は作られないんです!!!
ニートという空気感のユニークさ、言葉やゲームやイラストや…とにかく、世間で言う「コミュニケーション」以外のメディアに対する強さを活かした言葉を持たなきゃ、彼らと戦うことも、自分の国を持つこともできない!!
私はそのことに危機感を感じて、あの場で…声を上ずらせながら質問しましたよ。
「ニートにはニートの言葉、得意な言語、アカデミックにされた途端に急に理解できることがあると思います。彼らのメディアでニート的感性を伝えていくとしたら、どんな言葉を、どんなことを伝えていきますか?」
ニートとリア充はやっているゲームが違う・言語が違う
これは、かつて伊藤直也さんが、はてな初代社長の近藤さんの言葉として、ツイートしたものをこの場に合わせて即興で僕がアレンジしたものだ!!
ほろ酔いの勢いで言いますが。昔近藤さんが、ふとしたときに、社会はたまたま対面でのコミュ力がある人間が有利になってる。でも、テキストでのほうが上手だって人間は世の中にはたくさんいる。そういう人のためのサービスをおれたちは作ってるんだって言った時があって、俺はそれに感動した
はてなブックマーク – Twitter / naoya_ito: ほろ酔いの勢いで言いますが。昔近藤さんが、ふとしたときに、社 …
今はこのツイートは消えてます。
伊藤直也さんがどうして消したかはしらない。だが、僕にいわせれば、それは「はてな」が死んだからだろう。
2代目社長の栗栖義臣さんになってからはこの運営方針をごっそりと上場と金と世間体のために捨てられてしまったからだろう…。初代社長と違って秘密主義の社長だから泣く泣く捨てたか、それとも喜んで捨てたかについては僕は知りないが…。
だから、僕はあの場で質問としてマイクを持ったのは、「はてな」がかつて持ってた理念、はてなとして戦ってきた連中が持ってるモノを伝えたかったからだ。
自分が発達障害や躁うつ病やフリーゲームについて…アクセスもなく、各メディアが僕に仕事を振りにくいマイナス要素になっても書き続ける理由は、僕にとってのインターネットが「ニート的感性を持っていることが唯一長所にできる空間」だと信じているからだ。
雨宮処凜さんは僕の質問をきっちりと拾ってくれましたよ。(急いでたから挨拶しに行こうとしたら帰っちゃったけどね(´・ω・`))
phaさんは流石ですよ。僕の考えてるパスをちゃんと受け取った上で、「ブログで発信して、一緒に国を作りましょう」と言ってくれましたよ。
「近年のブロガーが金儲けをしてるからけしからん」なんて程度の低いことを言ってる奴ははてなの理念と、ニート的感性を持ってる人間が10年も前から知らぬ奴らです!
お金じゃないんです。
面白いことそのものを尊重できないインターネットは「言語やネットやイラストなどなら自分が出せる・面白い人が生きやすさを与えてきたインターネット」の崩壊を指す!
そのことを僕はもっと重く受け止めて欲しい。
これからネットに入ってくる人達にも「自分が自分が」じゃなくて、ニート的感性やテキストで生きてる人間の面白さやコミュニケーションの作法に気づいて欲しいし、尊重して欲しい。
20世紀の発達障害者は、21世紀の健常者になる!?
僕にはそうとは思えない(そう思えないほどに力の差が付いているから、ずっと戦い続けている)のだが、年配の登壇者がニート的感性についてこんなことを言ってた。
「20世紀の健常者こそ、21世紀の発達障害。我々の世代はエコノミック・アニマルが行き過ぎて色んな弊害が生まれてることをちゃんと理解できてない。」
それは僕らの世代は確かにそう思う。
でも、同時に20代の中でより学歴が高い人はより一層「エコノミック・アニマル」化したり、恋愛で強くなろうとしすぎてプライベートでも「接客」するみたいに恋愛している女性をバレンタインデー前の池袋…帰りの湘南新宿ラインで多く見かけた。
だから、僕が考えていることはむしろ反対で「いいや、男は経済と女のロボットになる。今世紀に人間はきっとオットセイかロボットのどちらかになる」と思ってる。
ヒトやワナビという生き方、ダメ男がダメ男として恋愛するマンガ『ヒモザイル』の連載が成立すれば、男女の縦関係が逆転するだけかもしれなかったが、講談社はヒモザイルを連載休止し、恋愛工学をアフタヌーンで連載したから、少なくともこの先10年は「エコノミックアニマル化」が進むと僕は考えている。
でも、問題提起として「ニート的感性」が実在して、それはニートに対して思い入れがある人、年々エコノミックアニマル化が酷い現実を見てないときづけないほど、隅っこにあるのが現状だなぁ…とも思った。
いつかは決めてないが…この団体については見学に行こうと思った。
今回のイベントを主催していたのがNPO法人ニュースタート事務局。
ニートや引きこもりの再出発を応援している団体で、寮生活をしたり、各地で相談に応じたりしているらしい。
ちなみに、この団体は有料の見学会もやってるみたいです。
いつとは決めてないけど…4月にでも見に行って記事を書きたいなぁ。(3000円を向こうが持ってくれるなら明日にでも取材に行きたい。PR記事として向こうの言いたいことも最大限載せた記事も出したい。フットワークの軽さがニートの数少ない利点やから、どんどんやるね〜♪)
僕のブログ読んでて(躁)うつ病持ちな人とか、ゲームや創作は作れるけど仕事は…みたいな人が結構いそうだからね。
ブログの読者をペルソナする意味でも、ニート的感性をどう伝えるか、自分よりもニート的なものを持ってる人はどういう人か…山のように見たいことがあるから是非とも見に行こう!!
忘れないように、ちゃんとブログにメモしてレポートを終わりにしたい。
・関連記事(僕以外のニート祭りに行った人のレポート)
・メルマガやってるよ〜僕も僕の生きづらさから守るために、建国したいから。
*1:医学的にはphaさんも発達障害者だと思う反面、どちらかと言うと高IQの人特有の「想像力が働き過ぎて努力しなくてもある程度できる。逆に厄介事や不確実性が努力する前に見えてしまうからこそがんばれない人」だと思うよ?