今回紹介するのは「時をかけるアイドル」だ。
時をかけるアイドル 〜俺は絶対に解散させねぇ〜 – Google Play
ネット上で盛り上がったネタがまさかのゲーム化
SMAP解散騒動の中、ネットでは「SMAP×SMAP」での会見を見た人たちの間で「キムタクタイムリープ説」というのが話題になった。
”キムタクはSMAP解散阻止のため何度もタイムリープしている説”が浮上 ここは何番目の世界線なんだ
「キムタクだけタイムリープしているから歌や踊りが上手い」
「キムタクの発言には不自然に今日の日付を言うところがある」
などの説がネットで上がり、その後様々な妄想が行き交った。
大人の事情からSMAPをDMAPと名前を変え、メンバーも色ごとキャラ付けし直したアイドルユニットとして名前を伏せる形でゲームにした作品。
それが、「時をかけるアイドル」である。
しかも、SMAP形成当初を分岐点としてタイムリープするゲームとなっているため、プレイするとSMAPの歴史がよく分かる内容になっている。
例えば、こうだったり…
例えば、こうだったり…
当然ながらボスキャラは彼女
思いのほかネタに凝ってるし、いい話だった。
僕が問題になってるSMAP解散劇を見た時に
「SMAPは僕の子どもの頃から輝き続けたアイドルだった」
とブログに書いた。
その通りで、SMAPを辿って行くと芸能史…いや、子どもの頃からの思い出みたいなものをさかのぼることになる。
そんなネタを一個一個丁寧に紡ぎながら作品にしているため、SMAPファンじゃないけれども「彼らには幸せでいて欲しい」みたいなシンパシーがこみ上げてくる。
ゲームとしてネタを探していくことは思い出を遡っていくことの楽しさでもあり、幸せになってほしい人の幸せをそっと後押しするような行為であり…ゲームとして前のめりになれる題材だ。
しかも、このゲーム。ツイッター上の「キムタクタイムリープ説」を汲みとった様々な仕掛けが入ってる。
例えば、「森の脱退」が阻止できたか?
「草彅剛が脱がないルートはあった」か?
タイムリープしてるのは本当にキムタクだけか?
といったSFっぽい要素ともしっかり向き合ってる。
それは創作や余韻・余白に妄想を巡らす人なら当たり前に考える題材であり、SMAPなんてメジャーな題材を使わなくとも考えること。
しかし、そこをSMAPで表現したことで、フィクションや創作オタク達が言う世界観の良さをうまく伝わるように引き出してる所にセンスを感じた。
どう見てもネタにしか見えない題材なのに、いい意味でのSF入門・オタク入門になっていて「この作品はネタゲーで終わらせちゃいけないからきっちり語りたい」という気持ちになれた。
新鮮な驚きで作品をやって欲しいので、語りはこのぐらいにしておきたい。
解散報道後、再び売れた曲がこれだった所がある意味SMAPらしいというかなんというか…。
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