僕はアニメオタクがよく言う「とりあえず3話見よう」という新しいアニメを判別する基準をはるかに短い。
「違うでしょ!1話Aパートでノリと演出とセリフ回しを見て、合う合わないがわかるでしょ!!」
と言って、合わないアニメは12分以内にぶち切る。
酷いと、アバンで切るとか、番宣の段階で切ったとかもあるけど…だいたいは12分以上見たくないアニメは見ない。
12分以上見たくなったアニメはけっこう長く見てしまう。
オタク歴が長い人から、
「子宮から早く出てきただけで偉そうにしてるだけ。そういう実力のない先輩ほどうざいもんはないぞ、ボケ!!」
と言いたくなる次第だ。
「先輩たるもの実力で付き従わせるか、面倒見の良さで慕われるかしろよ…。」
と、最近になり、後輩を持ち、古参のブロガーとして自分より日が浅い人と接する機会が増えて、なおさらそう思う。
…であればだ!!
後輩が持ってきた、新しい時代に作られてる面白いものの良さも理解して、若い子との話にも入って行きたい。
向こうが知らないことを知ってる/その話をするだけじゃ、なんかジジくさい。
だが、僕がアニメをAパート以内で見るかどうかを決めようとすると(そもそも、情報網に引っかかるようなアニメからして)…ジジ臭くなるんだよなぁ〜。
efのアバンを見て「視聴決定!!」とシャウトした

ニコニコ動画最盛期にネットをよく見てた人なら、名前ぐらいは聞いたことあるはず作品だ。
当然、僕も知ってたし、MADも幾つか見た。
「そのうち見よう」とぼんやりと思ってた。
そして、時を超えて実際に見ると…アバンで「視聴決定!!!」と決めた。
セリフや映像が「よくあるものにすごく似てるけど、ちょっとづつ違う」ため、決めた。
すると、気になるのはスタッフだ。
調べてみると、シャフトがアニメーション制作、監督が大沼心さん、監修が新房さんだった。
しかも、シャフトも少し前にぱにぽにだっしゅ!、その年にひだまりスケッチのアニメをやったばかり。
シャフトブーム後すぐの作品だった。
…ちなみに、「大沼心」さんは最近話題になった「落第騎士の英雄譚」でもアニメの監督をした。
落第騎士についても、話はベタベタなのに、オープニングがやたらかっこよかったり、テンプレラノベにエロアニメの文脈を混ぜたりと「演出としては面白い」作品で、ブーブーいいながらも最後まで見てしまった。
話がZ級なくせに、監督がぱにぽに、ひだまり、efなどいい時のシャフト作品の人だから、アニメとしての演出が盤石で安心して見られる。
でも、原作を見たいとは思わない。
これと同じ現象がアニメ「文豪ストレイドックス」という作品を見た時に起こってる。

…でも、原作には一ミリも興味がわかない。
監督・脚本(シリーズ構成)が桜蘭高校ホスト部からコンビを組んでる、五十嵐卓哉/榎戸洋司コンビ。
桜蘭高校ホスト部も、ニコ動最盛期に話題になってた作品なんだよねぇ…。
今思えば、アレも原作も読んでたけど、翌々考えてみたらベタベタな女性向け作品の王道パターンだよね…。乙女ゲー的って言うの??
いや、GAINAX作品好きな人は榎戸洋司って聞いただけでテンション上がるんじゃないかな?
FLCL、トップをねらえ!2の全話脚本でかつ、エヴァンゲリオンの何話かを脚本してる人だし…(というわけで、僕は榎戸洋司の名前聞いただけでテンションが上がった)。
ちなみに、僕に「文豪ストレイドックスを紹介した人」はコンクリート・レボルティオにもお熱。事ある度に、「見ろよ!」と言われる。

コンクリート・レボルティオは何を隠そう、04年の鋼の錬金術師(一期)から続く、水島精二(監督)/會川昇(シリーズ構成)コンビ。
加えて、キャラデザの原案がいとうのいぢ・ぱにぽにの原案の氷川へきるさんなどだから…すげー00年代。
僕は、無自覚に「オタクっぽいこと」をしたのは「鋼の錬金術師(一期)」のアニメが初めてだったので、水島精二/會川昇コンビは色んな意味で特別な思い出がある。
ちなみに、後々僕がブログで話題になった時に會川昇から、ネガコメを頂いたことと、屍姫を期待してついていけなかったことで、
「あーこの人が脚本やった作品は偏屈すぎて、原作モノで割ってもらわないと合わない。
いや、原作があっても屍姫みたいに原作レイプされる(ことで、見ていて心が折れた)こともあるから、この人よりも、荒川弘があってたんだなぁ…。」
と、評価を一新したので、今は別に、會川昇だから見たい…とは思わない。
…もはや、ただのオタクうんちくになってるから、話を整理しよう。
僕や、僕と00年代の話ができるぐらいのオタクは、自分の好みのままアニメを見ると、自然と「00年代半ばに活躍したアニメ制作者」の作品を引き当てる。
僕は「ニコ動最盛期の亡霊」だからね…。
体に00年代が染み付いちゃってるのよね…。
それが、テンプレラノベだろうが、ベタベタな女性向け作品だろうが、アニメオリジナルだろうが、例外ではない。
00年代の演出を見ると安心して見られるため、そこを引いてしまう。
で、問題なのは「古い作品」だと楽しめるが、新しい作品なら楽しめないこと。
これが、00年代古い作品でも、Aパートまでに「ここが違う」「ここが面白い」という作品は見つけられる。
例えば、90年代後半の名作アニメにも好きなモノはある。
エヴァ、カウボーイ・ビバップ、ナデシコ辺りは好きだが…なんといっても、lainが好き。(トップ3には確実に入るぐらい好きなアニメがlainです…はい)

80年代以前や、それ以前の作品も楽しめる。
実写作品を見ることが多いけど…アニメだとガンダムかな…。
ガンダムを今見ると、最近のアニメ、最近の邦画・ツイッターの議論を見て「あー!!そうじゃないんだよ!!」と思ってることに触れてくれてるから、ありがたい気持ちで、安心して見られる。
楽しめるが…00年台作品を見た時の安心感とはまた違う「失われた技術・演出・文化」の良さに引き込まれる。むしろ、昔の作品の方が新しく見えてしまう!!
そういう意味で、「とんかつDJアゲ太郎」のあのやっつけっぽい作画の雑味まで再現してくれた作品は…すごくよかった。

00年代ではないけど、子どもの頃から馴染んできた「あの味」だったんだなぁ…。
なんだろうねぇ…。
2010年代的な作品がホントだめ。
ちょうど、僕にとっては長井龍雪監督作品が境界線。
とらドラ!が痛々しく見ることは見たけど、不愉快極まりない。
でも、超電磁砲はなんとか見られる。(雑味が少ない分、禁書本家よりも好き)
だけど、「あの花」はほんと見る気が湧かない。
「心が叫びたがってるんだ」に至っては、「もうタイトルのセンスがおかしい」とそれだけで悪口が出てくるほど、受け付けない。
「超平和バスターズ」もそうさ!!日本語の美しさ??感覚的に意味不明!!
そもそも、「超平和」って何?
超平和をバスターする人達でしょ?
なんだろう?あんまり、いいやつそうには見えない。
ついでに、かっこよさそうにも見えない。
一周回って、ヤンキー・DQN色のあるラッパーが
「高級料理よりドミノ・ピザにコーラ、俺ら団地の不良やん」
と言うのを、オタクがかっこ良く言おうとして(でも、滑った)感じがして、センスが…うーん。
いっそ、そっくりそのまんま
「平和な日常に退屈してるので、仲間たちと抜け出したいぜ」
「俺、ラッパー。貧乏だったし、モテなかったし、こんなスタイルだけど、実力と結果で証明!!」
みたいに言ってくれたほうがまだかっこいいわ!!
なんだろうね??恋愛脳な女が「ここじゃないどこかへ男に連れて行って欲しい」と言ってるようで、我ながら非常に不愉快で、カッコ悪いと思うんだが…。
いい加減、00年代なり、昔から馴染んでるものじゃない面白いものを感覚的に引き当てたいのよね…。
でも、体に染み付いた「00年代」、自分がオタク力だと信じこんで鍛えた「00年代」が、慣れ親しんだあの味を欲しがるんだよなぁ…。
もはや、「ジャンキー」の類だよなぁ…。
いや、おかげさまで立派な「ダメ人間」になれたんだけどさ。
ef – a tale of melodies. Blu-ray BOX (初回限定版)
アバンで視聴決定したはいいけど、あまりにも「腰を据えてちゃんと見たい」欲求が強すぎてまだ見てないんだよなぁ…。
なんか、好きな子とか、相手のことを急に意識した途端に誘えなくなるヘタレ男子っぽくて良くないなぁ〜
・関連記事
オリックスさん…ユニフォームで攻めなくてもいいから、点差をきっちり守り切ってください!!
ちなみに、僕が野球の話で同じようにくだをまいたら、こうなります。