どうも、油断をすると体内時計が逆転して、洗濯物とゴミ出しの日を逃してしまうような躁うつ病ブロガー、三沢文也です。
つい最近「うつ病ニート」という文字列を見て親近感が湧きすぎて友達申請したブロガーさんがこんなことを書いてました。
うつ病人はブログをやってみるべき。自信を持ってオススメする。 – おどりば
うーん、この意見には反対かな…。ただ、全面否定ではなく、条件付きの反対ね。
だから、デメリットになりうる部分から重点的に書くよ。そこさえ、気をつけてくれれば、うつの人はブログに向いてると思うので。
目次
(躁)うつ病患者がブログを書く3つのデメリット
ブログにかぎらず、精神疾患の人が復帰する過程で通ることが「ブログをはじめる」ということで色々試される。
その際に、「強い個」「他人や、自分自身のノルマに惑わされない強い意志」が必要になる。
1、「適当に」やらないと、逆にプレッシャーになってこじらせてしまう
精神を病むような人は、根っから生真面目に取り組む人が多い。
生真面目さに漬け込まれてブラック企業で酷使されたり、責任感を感じて眠れないほど仕事のことを考えちゃったりするような人間は、「タスク」との付き合いを覚えないと一人作業であるブログでも「これだけ書きたい」「更新しないとサボってしまいそう」とか思ってやり過ぎてしまう。
健常者でも陥りがちな思い込みだが、これがうつ病になるような人にはその何倍も重圧がかかってしまう。
そして、ブログに限らず「健康なら毎日続くこと」ができないのが精神疾患。
人一倍プレッシャーを感じちゃうし、「やらなきゃ」という思いは強くてもできない時はある。
でも、思い出して欲しい。
たかがブログじゃん?
世の中で起こってることなんか大多数が「たかが」ですよ?
病院や警察みたいな「ないと困る仕事」以外は一日休んだぐらいで、人が死んだりしないし、上司がカッカするほど生活できないものなんかない。
ましてや、大多数は専業でも、お仕事でもないブロガーの世界は「たかが」だよ!
いや、仕事にするほどの人は1日2日休んだって、勝手に広告をクリックしてくれるシステムを作ってるから「毎日ブログを書かかなくたってやっていける」からなおさら「たかがブログ」。
これはうつにかぎらず、世の中の人が目くじら立てて「強迫性神経症」みたいにあれもやらなきゃ、これもやらなきゃと言ってるが、大多数はやらなくたって別に死にはしない。
その割り切りが苦手な人が多いから精神疾患の患者に、自己管理だけでどうにかやっていくブログはおすすめできない。(僕自身、痛い思いをしながら学んだことだし)
2.SNSやコメント欄には期待しない(むしろ、好意的なもの以外、無視!)
お医者さんによっては、「ブログどころか、SNSもやらないほうがいい」という人もいる。
SNSに自分が病んだことや辛いことを共感して欲しくて書く人が一定数いる。
だが、書いたことの大半は「自分が思ってるほど反響が来ない」し、「自分が思ったほど好意的・同情的な反応ではない」という前提で書き込みができる人は意外に多くない。
それどころか、自分よりももっと強く不幸自慢をしたかったり、こじらせた人の餌食になるケースも多い。
「こんなにうつ病が辛い」とか書くと、
「うつなんか甘え。病気ないけど、毎日終電働いている俺のほうが辛い」
「あなたは精神障害者手帳の3級ぐらいかもしれないが、こっちは2級だ。」
※1級の人は多分ネットどころじゃないから、ネット上でアピールしだしたら大多数がパチもん。
「障害者手帳がもらえるだけいいよ!パニック障害は精神障害じゃなくて神経症だから、そもそもそういった認定して助けようとする手続きにも組み込まれてないぞ!」
みたいなことが返ってくるのがネットの世界。
それらをうまく無視して、交流したい人にだけ繋がる・間口を広げるのは時間もかかるし、慣れるまでノウハウが必要なこと。
それこそ、自分にも絡んでくる友達にもこのぐらいのおおらかさがほしいよね。

3,ブログに凝りすぎて、社会復帰の妨げになる
タスクをこなすことや、コニュニケーションをつけることのリハビリになるが、逆に「ブログにハマりすぎる」と、他のリハビリをサボる要因になってしまう。
ブログに限らず、インターネットは資本主義社会の中で数少ない「お金を稼いでいない人でも、人から認められたり、自尊心を満たすことができる世界」だから、ネットの世界で味をしめてしまうと…労働がバカらしくなってしまう。
しかも、よく考えて欲しい。
精神疾患の人が社会復帰する際に、「お勤め」するとなると、フルタイムの仕事を入れるのは難しい。
それ以前にキチッとしたキャリアがある人ならともかく、大多数の人はパシリみたいな仕事をさせられる。
働いているというよりも「働かされてる」か、「働かせて頂いている」ため、仕事の中に己の尊厳を見出すのがすごく難しい。(稼ぎが少ないことがそこに拍車をかける。)
だから、インターネットで共感してもらう・創作物/成果物を認めてもらうことの気持ちよさを覚えてしまうことは、必ずしも社会復帰に役立つとは言えない。
ただ、ヒットもしてない備忘録みたいなブログだったら問題ない。
でも、うつ病の人って生真面目で時間がある分だけ、ブログを作りこんでしまう。
しかも、躁にうつに感情が触れるから「気持ちの乗った文章」を書くのもうまいから、ソーシャルメディアと相性がいいもんを作っちゃうんだよなぁ…。
ただ、SNSって「自尊心を満たす」うえではいいんだけど、マネタイズできるブログを作る上では向かないからネットに足を取られるだけ取られて、マネタイズとの両立を考えないと自立の妨げになるのよね…。
(躁)うつ病患者がブログを書く3つのメリット
今回はこっちの方はサラッとしか書かない。
ただ、先に結論だけ書いてしまうと…「向いてる」のよね。
1、居場所が作れる
うつ病の人が友達関係を作るのはすごく大変なんだよ…。
まず、約束の日に合わせて体調管理をするのが、大変。
次に、同じ患者同士が会う場合を除くと「土日」に会うことになるが、人混みが苦手になっていることが多いから辛い。(かと言って、友達が行きたい所を自分の都合で行かないようにしちゃうのも申し訳なくて、心がしんどい)
トドメは「絶対的な体力が落ちてる」こと。筋トレとか長距離を歩いたり、走ったりできるようになるまでに早い人でも半年ぐらいかかってしまうから、復旧すら難しい。
以上の理由で、インターネットで人と会える・自分の都合で人と会えることの楽さがインターネット上の人付き合いに向いてる。
だからリアルで友達と遊びにくい時期には、ブログを作る・ゲームを始めるなどしてネット上の友達を作ることが処世術としてとても正しい。
2、成果/ノウハウを積み上げ続けることができる
うつの時って、頭の回転がよくないから勉強や運動で自分のやったことを積み上げるのは難しい。
でも、ブログなら新しいことを覚えなくても、肉体的に辛いことをしなくてもできるから積み上げやすい。
これは精神が病んでいる時、「何もしてない」状態が辛い人にとって、かなりありがたい。(頭痛や病気で休養している申し訳なさを忘れる逃げ道になる)
3、一人仕事だからいくらでもこだわれる/休める
うつ病というよりも、躁うつ病に当てはまることなんだけど…「毎日1日8時間」の労働が逆にしんどいんだよね…。
躁うつ病の場合、「1日20時間動けます」という日もあれば、「三日間丸々動けませんでした」という時もあるから、自分のペースでできるブログは都合がいい。
しかも、体調がぐらつくことで、「今日書かなきゃ、今書かなきゃ」という気持ちの乗った文章がかけちゃうのも、ブログにとってはプラスの才能。
うつによる体調のブレが役に立つことって早々ない。
だからこそ、うつの人はブログに向いてるし、のめり込みすぎるリスクもあるよね〜
確かなことは…結局は「うつの人は何をするにも、向き合い方・付き合い方を考えなきゃいけないよ」ということです。ブログは周囲に左右されないから、労働や友達付き合いに比べたらはハードルは低いけど、その本質は変わらないのです。
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