「身の程を知れ」と言いたくなるニュースを見つけた。
ドワンゴ「N高校」が東大も医学部も狙う理由 | インターネット | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
ニュースを見た当初「東大も医学部も」ではなく、「東大医学部」に見えたため、
「3分の1は鉄緑会って塾…もっと言えば、その塾に在籍したり、存在を聞くぐらいの名門校じゃないと無理なところをN大学なんて浮ついた所が、代ゼミなんてまたまた浮ついたところと組んで医学部を目指すということ自体が侮辱だ!!」
と、怒り心頭だった。(※これ、後々関係してくる話です)
…ただ、頭ごなしに批判するのもよくないと思って、東大の合格者について少し調べてみることにした。
東大進学は10校で4分の1、34校で過半数を占める。
まず、東大の入学者は3146名。
うち、女性は615名。
どっちも2016年の話。
女性が少ない理由は大きく分けて2つ。
1つは東大を多く輩出する学校の中に名門男子校(灘や開成など)があるため。
もう1つは東大で最も大きな学部は理科一類であるほか、合計しても理系がおおよそ1800人と理系のほうが多めだから。
世知辛い世の中には「何でもかんでも男女を平等でないと気がすまない人」がいるから言わせてもらうが、東大に進学する女性が少ないのはそもそも理系を選ぶ女性が少ないからだと僕は声を大にして言いたい!
女性の大半が進むであろう文系で、東大合格者を増やしても結局は理系に進む女性が少ないとそもそも改善されないことであることを念頭に置いていただきたい。
…話を戻す。
次に、東大生を多く排出している学校については「図録▽東大合格者数高校ランキング(2016年)」というページを参考に分析していく。
そこにあるデータをエクセルでこねこねこねこね…。

(画像にミスがありました。「久留米大付属」→「久留米大附設」でした。)
上位10校で東大生の4分の1
上位22校で東大生の40%
上位37校で東大生の過半数
を占めるというデータが出た。
また、元記事の図には
その学校が国公立か、私学か
その学校がどこの県にあるのか
まで書いてくれていたので、その辺についても計算してみた。
東大に進学する人はだいたい東京に住んでる
上位10校中3校が公立。公立校のうち2つが東京、1つが神奈川。
上位22校にすると、公立校は6校に増える。うち4つが東京で神奈川と千葉が2校づつ。
37校まで増やすと10校にまで増える。東京は5校、愛知神奈川が2校。千葉・埼玉・岐阜が全部1校づつ。
…関東の場合は公立でもチャンスはあるようだけど、地方の場合はそもそもその時点でノウハウに格差があるみたい。
ちなみに、私学まで含めると
上位10校中、東京の学校は6校。神奈川2校・千葉・兵庫にそれぞれ1校と続く。
上位22校中、東京の学校は12校。神奈川・千葉・奈良で2校、福岡・鹿児島・兵庫に1校。個人的には奈良が意外!
上位37校まで拡大していくと東京が18校。有象無象については割愛。
つまり、東京にいることが圧倒的有利なんです!!
努力して東大に届くようなサポートが充実してるのは東京の学校ぐらいなんです。(鉄緑会もそうだけど、優良な講師がいる予備校の大きな学校や、東大ではないけどAO入試をサポートする塾みたいなものはだいたい東京にあるんです。だから、東京にいる時点で受験に有利な情報・教育は仕入れやすいわけです。)
田舎に住んでるほど授業・宿題が厳しかったり、努力すればどうにかなるかのように言ってきますが…正直言ってどうにもならないんです!!
「東大以外でもいい学校・晴々しい経歴はいくらでもあるでしょ!」
とか言われそうだけど…殆どの東大輩出校は学生の3分の1も東大にいかせてないから、地方民が努力して行くような学校にも、都心とか名門私学の生徒が流れこむわけです…。
これも、ある程度いいところに進学した経験のある人なら
「天才と呼ばれるような人が集まる学校であればあるほど、努力して上位に食い込む人よりも上位にいるのが当たり前の天才の方が多くて、その人達には到底かなわないと感じた」
といった経験はするものだけどね…。東大の人からも京大の人からも名門中高一貫校の人、県下ナンバーワンの高校の人からも同じ話を聞いてるから、上位を見てきた人ほど努力を強要してこない。
…そんなトップに行ったことある人が驚くような人がいるのが東大であり、名門中高一貫校ですよ…。
それを僕に証言している人が僕から見たら「努力しても勝てない」天才なのに、そんなこと言われちゃうから…人に強要されて努力なんかするもんじゃないし、強要された努力なんか殆どの場合、報われないと感じるわけだ。
脱線したから、話をまとめよう。
結局どこに行こうが、より良い教育を受けた人とぶつかる結果にしかならないから、無理していい学校に行っちゃいけない!!
田舎しか知らない教員の言うことを聞くのも程々にしておかないといけないわけです。
地元のニュータウンの教育ママも、自称進学校の先生も「がんばればどうにかなる」みたいに言っとるけど、あの人達はインターネットなんかない時代の人達だから統計的に世の中がどうなってるのかをきちっと見渡したことがないの!
ヘタしたら、大した学校にも進んでないクソ教師が「青春よもう一度」でやっとるわけ。
どこの世界に行こうが多少の努力は必要だよ?
でも、何も好き好んで自分のいる環境自体が不利な勝負をする必要はないし、人からやれやれとうるさいだけの勝負を選ぶ必要もないんだよ…。
地方に住んでいる人はもっとそのことを真剣に考えて「東京の人が勝つ勝負」「男の人が有利な勝負」に参戦することをもっと慎重に考えた方がいいよ。
やるなとは言わないよ?だけど、平等でフェアで努力すれば誰でもできる勝負みたいにいう人の言い分を鵜呑みにするのはとても危ないよ。
そもそも、東大進学者は小学校6年でほぼ決まってるし…
夢のないことを言えば、上位校の大半は中高一貫であり、特に毎年のようにコンスタントに東大生を輩出する上位校は…中高一貫がほとんど。2015年にいたってはトップ10を独占したとか。
2015年東大合格者数、中高一貫校がトップ10独占 | リセマム
つまり、4分の1ぐらいは東大進学の枠は中学受験をする「小学校6学年時点」でほぼ決まってるわけです。
しかも、そういう学校に進学した子の中から多いところで6割、少ない学校で2割の人が東大に行くわけ。
よくさ、よく内申点というモノサシが導入されるように中学生になった途端に、鬼の首を取ったように成績についてガミガミ言い出す親がいるけど…アレは手遅れだから。
そんなに遅れた所から受験し始めて、東大に合格できるのは都内在住者だけだからね?(そして、受験自体が持つ情報やサポートの格差で他の上位校も基本的、東京有利だからね?)
でも、悲しいことに地方のニュータウンでそういうバカ親を死ぬほど見てきたし、かくいう私も被害者だから言わせてもらいたい。
で、そういう親に限って子どもを塾に行かせたり、塾に行かせなくても塾に行ってる子に勝つことを強要してくる(我が家はこのパターンだったから塾に行くといびられ、テストが帰ってくるといびられてた)けど、そんなことできるやつははじめから成績いいですから!!
中途半端な成績のやつに塾の宿題を与えても、内申点に必要になる宿題とか授業を疎かにして逆効果だから!!
内申点重視なら内申点重視で宿題や授業のクオリティを優先した方がいい!!特に女の子はそっちの方がいい気がする。体力や根性を煽るよりも、最低限やってほしいことだけ提示したほうが向いてる気がする…。
発達障害的なもので学力があるけど偏りが大きい場合、中学受験させるのが理想。ただ、それがうまく行かなかったら(行かないことの方が多いと思う)、高校受験にいい学校に進学させることを諦めつつ、単位制だとかやりたい部活があるとか…発達障害がマイナスに働かない学校へ誘導した方がいい。
その上で、大学受験ではビリギャルのように得意科目だけを勉強して有名私大に滑りこむ作戦を推奨した方がいい。
そりゃ、みんながみんな努力しないで、あるいは努力だと押し付けられるものをこなせる才能を持って生まれたら苦労はないよ?
でも、現実にはデキる子は勝手に伸びていく。
どうがんばってもデキる子ほどにはなれない。
もしなれたとして、その子についていくしんどさがずっと付きまとう。
僕が親なら「身の丈に合わない肩書と世間体のせいで努力し続けないといけない人生」とか絶対させたくないわ…。ましてや勝ち目も薄い勝負なら尚更ね。
「やるな」とは言わんよ?
でも、「偏差値30から」とかいう人の殆どは元々馬力のある人が高校時代に怠けていたか、受験の中ではすごく少数派になってしまう「遅咲き」の子だ。
「やればできる」「努力は報われる」みたいな無責任な煽りをする大人が言わないことをキチッと語った上で選んで欲しいとは思う次第だ。
え〜100%ないと断言できるわ!!
理系の天才肌みたいなのが多い東大のノートが綺麗な方がしっくりこない。
…いや、東大生の例を挙げるまでもなく「ノートが綺麗な奴」にはノートを取ること自体が目的になってしまってそんなに頭よくないんだよ(だから殴り書きを推奨したいぐらいですわ)