発達障害にアルバイトが難しい5つの理由

 

訳あって、色々なアルバイトを僕は経験した。

ぼくが経験したバイト一覧

・回転寿司…忙しい上にローテクなとこ
・スーパーのレジ…めちゃ忙しいとこ
・コンビニ店員…主に早朝
・某宅配業者の物流センターでの仕分け(繁忙期)
・ルート配送…ドライバー、乗務員両方経験
・引っ越し/オフィス移転…業者/営業所によって雲泥の差
・交通調査…2回経験。1日は幕張、2日は長野の山奥
・八百屋…ブラック企業
・警備員…中小のダメ企業
・ライター…編集者次第で、仕事が地獄にも天国にもなるお仕事。

続いたもので1年、短いモノで3日。
ただし、基本は任期満了。本当に逃亡するほど辛く、ぐずぐずな終わり方をしたのは体調不良でドクターストップした真夏の物流センターと、些細な事で罰金を天引きしようとしてきたり、必要経費もろくに出さない警備会社だけ。

…その後、心身共に限界を迎えて、精神科にかかったところ、「大人の発達障害」が発覚。

そして、発達障害の特徴を知れば知るほど、向いてない理由ことをがむしゃらにやっていたことに気付かされた。

 

 発達障害者にアルバイトが向いてない5つの理由。

前提知識から説明する文、1と2が少し長め。でも、3~5は短めに綴る。

1、ケアレスミスが多い

まず、「ミスなく簡単なことを淡々とこなすバイト」全般に向いてない。

特にADHDの人は…ケアレスミスが多いからすご~く向いてない。
そんなこと知らない人からは
「ケアレスミスをするのは甘え」
「そんなの障害でも何でもなく、個性の範疇」
きみがどんなやつかじゃなくて、結果的に忘れた責任をどう取るか。それ問題だ
とか言うだろう。(実際、言われたことあるし)

しかし、ADHDの人に共通して当てはまる傾向なのだからしょうがない。

かくいう私も子どもの頃から忘れ物が酷い・提出物をよく失くすという、学力うんぬんとはまた違う意味で問題児になってしまった。

今のように発達障害の診察や教育が徹底していれば、多分小中学校で発達障害、ADHD傾向だと疑われたと思う。

だが、当時はそんなものなかったから、「やる気のないやつ」と思われてた。
個性だとか、努力不足だと教えられて、大人になってから「障害」だと知る人がいるってことをまずは知ってほしい。

2、マルチタスクが苦手。

発達障害で知られている人は、ビジネスマンよりは学者やアスリート、芸能人、エンジニアやオタクに偏る。実業家だとIT系に偏りがち。

目の前の1つの仕事に打ち込ませると向いている反面で、視野の広さを求められて、あれもこれも…という仕事は苦手。

だから、コンビニ店員なんて最悪。

スーパーのレジなら公共料金もなければ、袋詰も基本しなくていいから、仕事ですることはシンプル。

でも、コンビニのバイトは…決済方法ごとの操作を覚えないといけないし、レジを使ってする業務も数種類に渡るし、シフト時間中にすべき品出しをしながら客の動きも見てないといけないから…アレもコレもの代表格。

当時、朝のコンビニのバイトをした経緯は後で話すけど…朝のコンビニは発達障害者なら絶対やらないほうがいい!!
やるにしても空いてる時間で慣らしたり、ベテランに助けてもらえる環境を確保しないと…パニックが起きるよ?(事実「やめちまえ」ってクレームが届いたことがあるらしい)

ちなみに、なんでそんな向いてないバイトをしたかというと…当時回転寿司のアルバイトをしていた時、母から

「朝のバイトをした方が、健康にいい。
土日の夕飯時にガッツリバイトするより、朝のコンビニを毎日コツコツとやるべきだ」

と半年ほどしつこく言われて、それに折れて転職。しかし、…死ぬほど向いてなかった。

母親は発達障害とかいう概念を知らないけど、息子がどんくさいことぐらいは何回も指摘していただけに、コンビニのバイトが想像通り…いや、想像以上に大変だった時には
「今まで20年、子ども(僕)のどこを見てたんだろう?」
「あいつは、俺をモルモットか、マネキンぐらいにしか思ってないだろ!」
と、流石に思った。*1

この記事を書いているのは、困っている発達障害者を救いたいから。
そして、同時に発達障害者は親に向いてないことをさせられて病んでしまうことを避けるために、発達障害の親に
「頭ごなしに、苦手なことの中にぶち込むと、子どもは一生ものの鬱を抱えて生きることになって、禍根を残すから、言うなら勉強して。勉強しないならほっといて。
と言いたくて書いてる。

頭ごなしに、世俗的な道徳を説かれても、酷い目に遭うのは本人なんだから…。

3、頭でっかちな人・体が先な人が多いから評価のギャップに苦しむ。

発達障害の特徴には「頭と体の能力(IQ)差が大きい」というのがある。

例えば、「高学歴または弁が立つのに、現場ではちっとも動けない頭でっかち」もいるし、「体は動くのに言葉にする能力が著しく低いやつ」とか…そういう人が多い。

特に、頭でっかちパターンは肉体労働の現場では最悪。

休みの日にパチンコで時間つぶしている種類の人とはちっとも話題が合わないし、かと言って体を動かすと相手の期待ほど仕事ができないから「面倒くさいやつ」扱いされやすい。(実際めんどくさいけど)

肉体労働に限らず、仕事中の自分がだめな自分。
一方、勉強やゲームや趣味の近い友達と喋っている時の自分は自分の考えたとおり、考えた以上にできる・評価される自分。

この二重苦に苦しんで仕事嫌いになって、精神的に心の置き場を失う。

4、動かないバイトはADHD殺し。

ここまで読んだ人は
「警備はそんなに苦痛ではないのでは?」
と思うかもしれない。

ただ、ADHDの人にとって警備は地獄!!
人によっては、重いものを担ぐ引っ越し・物流系よりも辛いかも。

というのも、ADHDの人はじっとしているのが苦手で、ADHDは別名:不注意・多動性障害と呼ばれている。

この性質があるから、警備の現場でじっとしている時間が他の人が感じるよりもすごく長く感じる。

警備にも忙しい現場はあるけど、新米は基本忙しい現場行かないから、退屈で人通りの少ない仕事で、心が折れる。
しかも、給料が安いし、警備道具一式をもって動かないといけないのも、またしんどい…。

5、個人的なこだわりや突発的な発言から、喧嘩になる

アスペルガーの場合はこだわり、ADHDの場合は考えていたことがポロッと出るなどをきっかけに「空気がよめないやつ」と言われがち。

一緒にいる人達と噛み合うかどうかではなく、ビジネスや体育会系など「空気を読む場」とはとことん相性が悪い。

子どものうちは面白がってくれる人と、嫌いな人が両方いるけど、ビジネスは…周りの人の器に依存するから、器の小さい人ばかりの職場…いや、職場がまともでも上司や担当者の器の小さいと、割と簡単に喧嘩になる。

肉体労働で気が立っている人、「とにかくやればいいんだよ」な人しかいないところに行くと、話し合うとか理解するとかではなく「察する」の世界になるから、そういう人とうまくやっていくのはすごく難しい。

発達障害の人に向いているバイトをするために

肉体労働に馴染めれば、それに越したことはないが…避けることを考えたほうが懸命だろう。

肉体労働のバイトを避けるには「猛勉強して高学歴になる」か、「勉強して、成果物を作る」しかない。

高学歴になると、学生のうちからオフィス・デスクワーク系や講師関係のアルバイトが回ってきやすくなる。
そういう所はコンビニや接客に比べれば、圧倒的に発達障害を避けられる。

もう大学受験が終わってしまって高学歴になれなかった場合は、独学で勉強して稼げるものをやるようにした方がいい。

できるだけプログラミングや技術職…っていうか理系全般。
もう文系の大学に進学したり、プログラミングにも挫折していてできないなら、創作っぽい分野・ライティングや投資。(Webの中にある儲け話を極めて見たり、日本にまだ専門化のいないジャンルを開拓するのも面白いかも…。)

確かに、肉体労働が一番手っ取り早い。
だけど、発達障害持ちは肉体労働では上に行けないし、上に言ったところで稼げる金額がしれてる。

だから、「勉強してできるようになること」を目指したほうがいい。
勉強自体したこと自体を売り物にできたらそれが一番確実だ。
でも、そうじゃない時は「その分野で勝つための勉強」をした方がいい。
学校・地域なんてレベルではなく、本物の1番を目指す戦いをした方がいいかも。

興味のある人は是非!

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*1:だから、彼女の葬式にも行かないし、結婚式にも呼ばない。いや、結婚式にも呼ばない・孫に合わせないために結婚しないといけないと以前よりも強く思うようになった。

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