最近、こういう論調が流行ってる。
これからの時代は「10万円の収入源をいくつも作れる人」が最強 – ぐりぶろぐ
この考え方には2つの解釈ができる。
1つは「副業で成功すれば、会社勤めで成功しなくたって世の中から認められる時代になった」という考え方。
こう捉える人が多い。かくいう私も学歴や会社勤めからそっぽ向かれているのに、ネットではどんなSNS、どんな記事投稿サイトだろうとそれなりに戦えるし、認められているから間違ってはないと思う。
無職やリタイア、社会に出るチャンスがなかった学生にとっては、昔に比べたらチャンスがある時代に生まれたと思う。
…ただ、何もない若い子が「大人達に決められたレールを走らなくてもいいんだ!」とか言って、後からでもできるようなオンライン上の副業や、投資のお勉強に熱を入れすぎてしまうのはあまり賛同できない。
…と言うのもですね、「10万円を色んな所から稼げるやつが最強」論にはもう1つの捉え方があるんです。
それは、「ある程度、副業としての地位が確立されたジャンルには、大手企業出身の人や、数々の副業で実績とノウハウがある人が、すぐに参戦してくる。結果、どんな副業も器用で頭のいい人、資金力で圧倒してくる人との戦いになるため、ますます会社勤めや学歴、いい環境で蓄積された習慣といった【リアルの強さ】がネットや副業の成功を左右する」と考え方だ。
後者についてはあまり表立って言われない。
しかし、昔からインターネットにいて、ブログやライター家業が副業として扱われるようになる歴史を知ってる私としては、重要な指摘だと考えている。
成功する人は闇雲な努力をしない。それは時間の無駄だから。
まず、何事にも基礎基本がある。
その基礎基本さえわからないままの人は、どの世界でも三流だ。
わからないまま努力も変化も勉強も検証もしない。
そんな三流は淘汰されるか、いてもいなくても同じ存在になるか、搾取されるか…自分が主導的な立場を握ることができない。
これは、インターネットとて例外ではない。
二流は、何もかも自分でやろうとする。
他人と意見を交換したり、違う分野の人からの知恵を借りないから、基礎基本は習得できるが…スピードが遅い。
かくいう私も二流なところがあり…インターネットには基礎基本も、積み上げた努力もあっても、変化するスピードが遅い・変化する気がないから進歩が頭打ちしてしまっている人がいる。…こうはなりたくない。
一流の人は、潔く人から教わる人。
表面的にはノウハウを持っている人に敬意も払うし、経費も払う。…とにかく、「素早くコツをつかんだり、協力を仰ぐことで、競争を有利に立つことの重要性」を理解してる。
根っこの部分で「柔軟で臨機応変な人」か、「頑固でブレない人」かの違いはあれど…他人の意見を聞きながら変化し続けるため、そういう人はコツを掴むスピードも早いし、何に挑戦してもコツをつかむ大事さを知ってる。
インターネット上だけではその人が一流なのかどうかはわかりにくい。
でも、影で勉強していたり、人に意見を求めたり、友達が多かったり…とにかく、社交性や集合知といったネットが持ってる機能をうまく活用できている。
サラリーマンが収入源の多角化に強い理由は「他人やお金で解決する習慣」がついてるから
ここで大事なのは、一流や二流というのが…本人の才能ではなく、日頃の仕事や勉強のやり方で染み付いてしまっているということ。
フリーターや、しょぼい学校を出た学生は「自分でやろうとする」ところから卒業できてない人が多く、人に聞けば済むこと・お金払ってやらせれば済むことでもついつい自分でやって、時間をロスしがち。
これには資金や協力を仰ぎにくい周りの環境から本人だけの問題じゃない所はある。
しかし、ノウハウが確立された世界でいち早く副業をマネタイズしていく時には自分の普段の環境・考え方で立ち向かうものすご~く不利!
一方で、地位のある会社員・優秀な同僚に囲まれて育った学生は「人に聞く・頼る・学ぶ・やらせる」のがうまい。
そうする方が早いし、そういう協力者が回りにいるから金こそかかることはあっても、時間がかかってしまう愚・コツがつかめないまま放置する愚行は避ける。
だから、副業の世界でもいち早く10万円作ることができる人が多い。
コツをつかんだり、つかんでいる人を見つけて教わる。
加えて、サラリーマンとして、お金やビジネスの基礎がわかっていることが、他の業態に移籍しても、コツを抑えるスピードを上げる。
インターネットがまだまだ有象無象で、お金儲けのノウハウも曖昧だった時代なら
「なんでも自分でやる人」
のスピード感でもよかったかもしれない。
コツがつかめずにもがいている時間があっても、みんなが試行錯誤している時代ならマイナスにはならなかったかもしれない。
でも、ネットのスピードが上がる、新しいサービスや参加者がどんどん増えていく、ノウハウができるスピードも早い…そんな時代になった今では、人に聞いたり、素直に教わる人の方が結局早くコツをつかんで、攻略して行く。
「これからは収入源をポートフォリオしていく時代だ!」
という論調に賛成する人達に限って、他人からノウハウや行動力を買い慣れてないことの危険性を、もっと真剣に考えたほうがいい。
ノウハウでできることは、人を雇える人・人に素直に聞ける人が勝つ。
たいそれたノウハウでなくとも、自分がお金を払う・人に聞くだけの価値があると判断したら、貪欲に聞ける人が勝つ。
「こんなことでお金払うなんて情報弱者乙」
とか書いているネット民は、行動もしないし、いざという時人に聞けないから、だいたい2流以下。
下手すると、基礎基本を習得できてなくても「俺、バカだし」「別にやりたいと思ってないし」とか居直る3流のへっぽこ野郎であることもしばしば。
もちろん、お金を払っちゃいけない詐欺まがいのモノもあります。
そういうものに引っかからないだけのリテラシーも重要です。
週刊誌やネット民…とにかく声高に批判する人は、挑戦や失敗を笑うから「手に届く挑戦しかしない二流・そもそも挑戦すらしてない三流」がいいようにみえる。
堀江貴文さんは
「投資したものがみんなうまくいくわけじゃないんだから、詐欺には遭う」
「みんなが詐欺に引っかからないのはそもそも投資をしないから」
という言い方をしてる。
【森田正康×堀江貴文】投資編vol.2〜居酒屋ホリエモンチャンネル〜 – YouTube
「自分でできることなんて限られてる」それを知ってるから、お金のある人達は他人に投資したり、他人の力を借りて仕事する。
そりゃ、自分でできない分失敗したり、他人に頼らないといけないぐらいわからないのだから、人選ミスもある。
それでも、闇雲な努力をするぐらいだったら、人やお金で「意味のある努力」を目指そうとする。
そういう人は「10万円の収入源をいくつも作る人」に向いてる。
自分でやる人は、ノウハウが確立される前にケリをつける
では、ついつい自分でやっちゃう人が、適度に人に教わったりやらせたりすることができる人に押しつぶされないために考えるべき選択肢は3つある。
1つは、ノウハウを学ぶ・お金で買う・雇う発想を習慣づけすること。
つまり、成長が早い人と同じやり方に切り替えること。
1つは、自分しかできない職人技を身につけること。
「いくつも収入源を作る」と言う考えよりもむしろ、昔からある「1つの道を極める」考え方で、身を立てる。
同じ土俵では戦わないことを目指す。
最後は、「先行者利益の獲得」を目指すこと。
ノウハウが確立されてないジャンルであれば、普段人を巻き込んで要領よくこなしていく人も、その手が使えない。
だから、「人に聞くのが苦手」「自分でやらないと気がすまない」という性分が不利には働かない。
それどころか、自分があとから来た人に教える側に回ることで、後から来た人を助けつつ、儲けることもできる。
トップブロガーさんには新しいサービスが始まるといち早く参戦して、ノウハウが確立されたら教える側に回る人が何人かいる。
こういう人は、原理的に
・【お金を払ってでも、モノを他人から教わって、時間を省いてしまったほうが早い】と考えている小金持ちが後から参戦してくること
・小金とチャレンジ精神を持ち合わせているからネットの大衆よりもずっと穏やかな気持ちでサービスを利用してくれること
をよく知っているから、教える側に回ってうまくお金儲けをする。
昔ははあちゅうさん、イケダハヤトさんの独壇場だった。
しかし、最近はどんどんこういう「小さな先生」が増え、今後も増加していくでしょう。
かくいう私もブログを他人に教えるようになってから
「なるほど、本当に行動に移す人・収入源を複数持つことになる人はこういうことを考えているのか」
と、日々人間観察と勉強をさせてもらっている次第だ。
収入や仕事を多角化する時代についてはこの本で色々語られてます。
今まではインターネットでブログや転売、投資など色んな副業をやってきた人の考え方でした。
今後、堀江さんに影響された人がよくこういうことを、堀江さんの本の言葉を自分が言ってるかのように喋る人が増えていくと思います。
その時には、僕が言ってるようなことまで考えられているのかどうか…そこで相手がどの程度理解しているか、現場にいるのかを判断していただきたい。