プレイしながら
「これぞ古きよきフリーゲームだーーー!!」
と感動するやら、叫びたくなるやら、ニヤニヤするやら…そういうゲーム。
それだけに、好き嫌いが分かれそうなゲームかも…。
・概要(作者ページより引用)
赤ずきんちゃんをモチーフにした少しダークなアクションRPGです。
クラフト、強化で装備を整え、スキルやアイテムを駆使して戦闘を行います。
攻略に必要なハート(お金)やアイテムは、敵を全滅させたマップや街、民家を
探索することで、気持ちの良いサウンドとともに獲得できます。
作者ページ あとらそふとblog 新作「ブラッディドレス」
ダウンロード ブラッディドレスの詳細情報 : Vector ソフトを探す!
文字通りの意味で「ステージがダーク」なんです
このゲームには明確なストーリーが…ない。
…語弊があるな。
設定やストーリーはある。でも、その「説明がない」。
登場人物達がすでに知ってるものであるかのように声をかけられたり、設定を言い渡されることが多い。
つまり、「ストーリーも手探り」なのだ。
操作やアイテム探しなどが「手探り感のあるゲーム性」を採用しているゲームはよくあるが、ストーリーや世界観すら掴めないゲームはなかなかない。
何しろ、初期段階のマップは、ほとんどが真っ黒。
自分が探索しないと隣のマップに何があるかもよくわからないというダークさ。

このゲームの説明にある「少しダークなアクションRPG」のは、作品自体の世界観が暗さ以外にも、不透明さ・手探り感という意味もあるダブルミーニングであろう。
また、「世界観の暗さ」についてもダブル…いや、トリプルミーニングな部分だ。
まず、剣と魔法のファンタジーを生々しく、鬱屈していて、世界全体をある種の閉塞感が覆っている「暗さ」。
次に、マップ自体の黒さ。本当に「真っ黒なマップを1つ1つ歩いて回って、道・土地に明るくなってマップをカラフルにしていけ!」という意味での暗さ。
そして、最後は「魔物が支配している画面は白黒」という本当に世界の暗さを具現化してしまっている暗さだ。


しかも、場所によっては無尽蔵に拾えることもあるため、スピードクリアを目指す場合・強い敵にぶつかってステータスを上げたい時にはその場所を活用すればいい。
…あ、そうそう。ステータスの上げ方も「自由度が高い」と言えば聞こえがいいけど、何を上げていいかわからないまま、ステータス画面だけがあげていくという手探り感。

序盤は手探りゆえに死んでしまうこともあるけど…ある程度、ゲームのルールを理解すると簡単。
極端な言い方をすれば、ザル。経験値はいくらでも稼げるし、敵はLevelに応じて強くならないので…そんなに強くない。
手探り感を楽しむゲームだからワイワイガヤガヤ盛り上がる実況プレイや生放送にはあまり向かない(実際、実況している動画も少ない)。
むしろ、一人で深夜に打ち込むにはようなゲーム。
じっくりまったり、一人で手探り・試行錯誤していくゲーム。
手探りで何もわからなかったところを少しづつ、ゲームとして、お話として、作者の創意工夫を感じて把握して行くゲーム。
見ているだけでも落ち着いた雰囲気が魅力的なゲームではある。
でも、やっていただかないとわからないことを少しづつ明らかに、はっきりとさせていく爽快感は味わえないから、興味のある人はとりあえずやってほしい。
下調べしないほうが、きっと手探り感を楽しめるはずだから。
このレビューの情報以上のものを読まないほうがきっと、わからないことを自分で探す・わからないなりに楽しもうとできるはずだから。
ホラー要素があって、異世界迷い込み系のゲームつながり。
手探り感を追求したゲームは、DLsiteとか買ってからプレイするタイプのゲームよりもフリーゲームの方が発達した感じがあるのよね…。
お金を出すか出さないかというハードルもあるせいか、「やるまでわからないゲーム」「わからないからこそ面白そうなゲーム」ってなかなか探しづらいのよねぇ〜。
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手探り感と、どっぷりと世界観にハマっていく感覚があるゲームつながり。
こっちも、ストーリーというストーリーが与えられないまま始まるゲームだから、どういう話か理解するだけでもある程度プレイしないといけないのよねぇ〜(しかも、難易度がそれなりに高いというね…)