最近、Vtuberのかなえ先生の動画がバズっていて、ぼくのところにも「おすすめ」として表示されていた。
そこから、かなえ先生の動画をいくつか見てみたのだが…感想はこうだ。
フェミニズムの動画をきっかけにかなえ先生の動画をいくつか見てみたけど…ぼくの感想としては
「Vtuberでここまで踏み込めるのはすごいと思う反面、ソリューションはだいたい正論パンチやなぁ」
という感想。こじれてる話はだいたい単純じゃないからね…。
でも、正論は常に忘れちゃいけないなぁ…— 三沢文也 (@tm2501) July 9, 2023
ここで言う「正論パンチ」は、「きれいごと」とも言い換えられるのだが…要するに
「きれいごとは忘れちゃいけないけど、きれいごとではスパッと物事が解決することはない。だから、今本気で悩んでる人がきれいごとを聞いても、片手落ちに聞こえる」
と言いたいのだよ…。まぁ、かなえ先生もバカじゃないからわかっててやってると思うけどね。
人は「正論パンチ」で解決しない問題に出会うと、絶望する
動画の話題がフェミニズムだから、「フェミニスト」の話をすると…アレはもう「正しさ」の話をしてないんですよ。
『フェミニズムを利権にしている政党・活動家』が、産業テロの道具に使ってるから、一部の人はフェミニズムが大嫌いだし、ブチ切れているのです。
正論パンチで対処する人が減っているのは
「正論パンチで追い込んでも、その政党・活動家が完全にいなくなるまで、20年以上かかる」
「順当に行けば、20年もの間、アニメやマンガ、撮影会や大人のビデオが理不尽に攻撃し続けられる。そんなことしてたら今いるスターもファンも白髪の高齢者になってしまう」
と気づいた人が一定数でてきた。そして、不幸にもぼくもそのひとりだった。
政党サイドも「正論パンチを跳ね返すほど強い力を見せ、金を集めないと、20年後に消滅してしまう」ということで…双方の思惑が一致。
結果、フェミニズムそっちのけの訴訟合戦に発展しているため…「正論パンチでなんとかしたい」と思ってた人達は今のインターネットは、訴えられるかもしれないし、訴え返さないといけないつらい場所になったんです。
今のネットに絶望している人は、別に過激化・暴徒化しているとは限らないのです。
むしろ、「自由で開かれてて、色んな議論のできるインターネット」だけでは、巨大な敵を前にすると無力だと気づいてしまって絶望していたから沈黙したり、金銭的に裁判をする人を支援したり…活動は多様化してると思います。

「正論パンチ」は、カードゲームで言うと特殊勝利カードです。
シャドウバースでいえば、セラフラピスや、スパルタクス、カラミティエンドです。
一撃必殺(OTK)でスカッと勝利するカードではありませんし、現実はOTKできる方がレアです。
カードゲームでさえ、「相手の攻撃を受けきって勝つ」には、丁寧なプレイとデッキ構築、ギリギリを耐えきる精神力が求められます。
現実では、10年20年かかる問題もあるため…丁寧な説明・練り上げられ論理性・長すぎる時間を耐えすぎる精神力は、カードゲームの何百倍も要求されます。
「10年単位でかかる問題」でポピュラーなのは、社会問題以外だと「毒親」との親子関係です。
野球ファン…「弱いプロ野球チームだと、30年に1度ぐらいしか優勝しない」というのもあります。
そんな感じで、正論パンチでは乗り切れない問題というのは、世の中にけっこうあります。
徹底的に議論し、第三者を巻き込み、相手に納得してもらうように努める正攻法は…万能ではありません。
まして、自分一人では社会問題を前にするとすごーく無力ですから、考えすぎると病みます。
現在に絶望しても、未来は諦めるな!
そんな「正論パンチでは解決できない壁」にぶち当たったらどうしたらいいか?というと、方法は3つあります。
1つは「依存先を増やす」ことです。
「何にも依存してない自立した人間」ではなく、「多くの人やモノに依存して、リスク分散ができている」人が心の平穏を手にすることができるのです。
エンタメが好きで、推しや作品を愛するのも大事です。
でも、アウトドアな趣味・お仕事を持つことで、「1つの生きがいからすべてを摂取しないといけない」という状況から脱却するのはもっと大事なことです。
1つは「期待値を下げる」ことです。
野球ファンを長く続けてたら「チームが優勝するのは無理」だとわかる時は必ずあります。
そういう時に、「タイトル争いでがんばってくれたらいいや」「応援してる若手が元気に出てくれたらいいや」と期待値を下げると…フロントが監督がと、チームのあり方にイライラすることは減ります。
最後は、「未来を諦めない」ことです。
今の情勢では20年かかるも…5年10年に圧縮されることはしばしばあります。
四半世紀優勝できなかったオリックスが2連覇できたり、10年前は時給900円ぐらいの求人も多かったのに最近では人手不足の影響で時給1200円以上の求人が山のように出てきて労働環境が良くなったり…。
どん底の時に「明るい未来が見えない」状況は、ラッキーやちょっとしたきっかけで大きく変わることはしばしばあります。不遇な時代に絶望して、心を閉ざす人もたくさんいますが、現在に絶望しても、未来を諦めるな!
人は、現在に絶望して、未来も諦めた時に…何もできなくなります。
僕自身、「世界を救えなかった」「ぼくを応援しても世界を変えられないんだから、もう一人ぼっちで生きていく」とか中二病みたいなこと言って、ふさぎ込んでた時期がありました。
現在に絶望しても、未来は違う…ということはあるかもしれません。
いや、ないかもしれないんだけど…少なくとも「最悪な現在」にあわせて、怒ったり嘆いて過ごすより幸せです。
「チャンネル」を現在から未来に切り替えて、好転していく未来にあわせないといけないのです。
来るべき未来までの間に、自分は自分で色々準備しておくのです。
…未来を楽しむために体を鍛えてるか?盛り上がってきた時に送るご祝儀は用意できてるか??より深く楽しむためにたくさん勉強してるか??
世の中、いつも100%楽しませてくれて、最高の状態の娯楽の方が少ないです。
だからこそ、「最高に楽しめる時に楽しみ切る準備期間」だと思って、距離を置く・今のクオリティだけで評価しすぎない時間も必要なんです。
…という話を、西武ライオンズが史上最弱すぎて、心が壊れちゃった友達にしました。
あと30年のうちのどっかで黄金期は来るので「今はその時じゃない」と思って、実生活を豊かにしたり、勝ち始めた時に包むご祝儀を用意する時期だと思ってくれ…と。
彼は今でも西武を現地観戦してる。
暗黒期でもファンクラブ入って現地観戦も欠かさない熱心なファンにこそ、病んでほしくない。
同時に、黄金期には良いシートで観戦してほしい!来るべき時にはスーパースターのグッズを買い揃えてほしい。
四半世紀耐えてきたオリックスファンだからこそ、彼の熱意・痛み・偉大さはわかる。
だけど、自分のことまで燃やしてしまう熱意を持ってしまうぐらいだったら、熱を逃がす何かを見つけて不幸になりすぎないように調整してほしいと思う。
野球観戦を「ただの消費」だと笑いたいやつは笑えばいい。
野球観戦は深くのめり込むほど、時間や心を管理できるようにしないと続かない趣味だから、日々精進なんだ。
応援しているチームは違えど、一緒に精進する仲間には不幸になってほしくない。
その思うから、ぼくは口をついて「現在に絶望してもいいから、未来を諦めるな!」という言葉が出たんだ。
我ながら良い言葉だと思ったから、手前味噌で恐縮だけど、記事にしました。
最後まで読んでくれてありがと。