ハンチョウはねぇ…ズルい!!
だって、風邪で寝込んでいる時のベットイン1つとっても、この面白さなんだもん…。
オッサンのベットイン1つで大爆笑したの、生まれて初めてやわwww
よく、福本伸行作品を「絵が下手」という人がいるけど…違うからな?
マンガとして印象に残る・何をやっても笑いに変わってしまうイラストや演出に結びつけることができるキャラクターをデザインできる人の方が「マンガとしての絵」はうまいからな。
美少女がかわいく描ける人もそれはそれですごいし、イラストとしては遥かに福本伸行よりうまいのかもしれないけど…「マンガとしてうまい」のは福本伸行だからな?
だからこそ、アシスタントが描いたスピンオフでさえこの面白さなんだから!
マンガとしてのデザインや演出の方向性が決まっていて、それを理解している人なら別ジャンルのスピンオフでさえ面白く描ける…そこが福本伸行マンガのすごさだからな??
ハンチョウの2巻は、ストーリーとしてまとまった方向性があるわけではなく、むしろ「絵の面白さ・演出のキレ」みたいなものが輝いているから、演出を楽しむマンガになってると思う。
もう1つ好きな演出を紹介すると、映画みたいに爆発をバックにするハンチョウ…これもなかなかのツボ!!
ポーズも演出もかっこいいのに、それをやってるのがハンチョウと言うだけで、全部が笑いになる!!
絵柄が強すぎて、かっこいいはずのシーンが全部が笑いになっちゃう!!
かといって、ギャグ一辺倒かと言われると、しょーもない日常を壮大な福本節で語られるため、引き込まれて読んでしまう。
これが、アカギとかカイジだったら、演出に惹きつけられて最後に爽快な勝利やキャラクターの魅力が提供される形で「このマンガ、すげー!!」ってなる。
でも、ハンチョウだと、演出で惹きつけて、どんなにかっこよく描いても笑いになっちゃうから…「何だこのマンガは!?」という呆れと、安心感の混ざった不思議な気持ちにさせられる。
演出力だけ!
でも、そこがたまらなくいいから、キャラがかっこよくなくても、やり尽くされたグルメマンガでも、全然かっこよくないおっさん同士の友情話でも…楽しく読めてしまうし、読みながら優しい安心感に包まれていく。
その魅力がなんなのか…を、グルメ以外の題材でハンチョウを描いてくれた2巻を読んだことで、より鮮明に見ることができた気がしました。