なかなか興味深い質問が届いた。
これ、ぼくはいの一番に「とらのあなまたは大きなオタクショップが入った雑居ビル」と答えました。
これはぼくがオタクだからと言うわけじゃなく、大真面目に
「今、川崎駅周辺はオタクにとってすごく住みやすい街なのに、アニメショップが小さいアニメイトしかない。この現状を変えたら、もっと川崎は良くなる!!」
と思っているから。
映画館が徒歩5分圏内に3つもあるのに、アニメショップがその中に1つしかないとはこれ如何に!?
川崎市民以外には全然知られてないことだが、川崎駅の映画館を年がら年中チェックしておけば、名画館系の映画と、日活ポルノ以外なら川崎でほぼ全部の映画が見られる!!
なぜなら、川崎の中には、
・チネチッタ
・109シネマズ
・東宝シネマズ
の3種類の映画館があり、しかも、それぞれに系列が違うため「同時期に全国規模で上映されている映画をほぼ全て網羅している」のだ!!
しかも、どれも5つ以上はスクリーンがある大規模な映画館なので、2つ以上の映画館でやっている場合はガラガラの映画館で特等席で映画を満喫できる。
かく言う私も、川崎の映画館で50本ぐらいは映画を見たはずだが…満席になったのは、この世界の片隅にを上映3日目に見に行ったときだけ。
しかも、「この世界の片隅に」は、上映している映画館が少ない中で、川崎にも1つだけ上映しているところがあったから、満席になったというから、満席になるのもやむを得ないことなのだ。
また、川崎「市」の単位で見ると、古い映画やMV(ミュージックビデオ)でよく使われている多摩川の河川敷や、よみうりランドなどがあるため、映画ファンにとってはたまらない場所でもある。
そんな川崎だが…映画系のグッズを買う場所がない。
映画系のグッズを変えるお店がある場所自体が世の中に少ないから、「川崎にないのはしょうがないのでは?」と思われるかもしれない。しかし、アニメ系含めても、映画館から外れたところにある小さなアニメイトしかないのは、いかがなものか…と正直思う。
今、映画というと、実はアニメ映画こそ大ヒットを生んでいる。
2017年は邦画・洋画が盛り返したが、2016年は【君の名は。】を中心に、興行収入のトップ10がアニメ映画4本、実写だけど原作がマンガの作品が1つ、さらにシン・ゴジラ…と、10本中6本がアニメ・マンガに絡んだ作品だった。
また、アニメ映画は上映している映画館が少なくても奮闘するものが多く、2016年には【この世界の片隅に】や【聲の形】もトップ20入りまで見るとランクインしてくる。
だから、アニメ・マンガに強いとらのあなやまんだらけの大きな店舗が川崎に1つぐらいあっても、おかしなことではないと思うのだが…川崎がそっちに舵を切らないことがぼくは前から疑問でしょうがない。
外国人限定で言えば、川崎で最も有名な観光地はウェアハウスである。
知らない人は「それどこ?」と言いたくなるかもしれないが、川崎には大人しか入れない怪しいゲームセンターがある。
それが「あなたのウェアハウス」というゲームセンター。
香港の伝説的な廃墟「九龍城」を再現された店舗は、ゲームセンターと言うよりももはやテーマパーク。(本当は撮影禁止だけど)必ず外国人観光客が九龍城風の内装を来るたびに、誰かしら撮影しに来ている。
また、ゲーマーの間でも評判がよくて
「ヨソではほとんど置いてないQMAの台が20台ぐらい置いてある」
「1クレジットが安かったり、早割・平日割があるから、やり込みたいゲーマーは、遠くから通ってくる」
というほど。
そのため、川崎というオタクのイメージがない街なのに、全国区のプレイヤーが川崎のゲームセンターに集中している…なんてことも。(だから、川崎周辺のゲームセンターで開かれる大会は、G3大会でも、G1でも十分勝てる人が集まりすぎて、レベルが全国区になってるのよね…)
「所詮ゲーセンなんだから、いるのはオタクばっかりでしょ!?」
と思われがちだけど、実はカップル率が高いゲームセンターでもある。
九龍城風の内装を楽しみたい人は、ゲームセンターの中を探索する宝探しゲームに参加することもできるし、音ゲーやQMAをきっかけにお付き合いに発展してカップルでゲームしている人もちょいちょい見かけるから、「ゲーセン=オタク」というわけでもない。(オタク率高いけどね)
それだけ多種多様なオタク、オタクが共通言語な外国人やカップルがいるのに、とらのあなもまんだらけもないのは、大きな機会損失だと思う。
ましてや、行政の管轄が違う蒲田や横浜に「オタクがいるのにグッズ需要を持って行かれる」という現状はよろしくないから、ホンマにちゃんとしたオタクショップを川崎に作ったほうがいいと思う。
川崎駅の北口に成城石井作るのは違うと思うよ…
川崎駅の北口というのが、最近再開発きっかけでできたんだけど…川崎って、そういう成城石井に金使う層がいる場所じゃないんだよ…。
再開発自体は否定しないよ?
でも駅地下の「川崎アゼリア」と、駅ビルの「Atre」それに、チネチッタの中にあるクラフトビールのお店を全部入れるとあの狭い中に、バルとかクラフトビールとかいう「小洒落たお店」が再開発で!もっと言えば、大資本の腕力でいっぱい過剰供給なほどできてるのは流石にどうかな!!
1店2店ぐらいならありがたみがあったお店も、10・20もできちゃったもんだから、「ミーハーと、食べログでしかお店探せない雑魚が入りそうなお店」って感じになっちゃってる。
川崎って古き良きお店がいっぱいあるし、駅から商店街を抜けて裏の方に行くともっと安くて美味しいお店いっぱいあるのに、土着の地元らしいお店を圧迫する形で、ブームに乗っかっただけの表面を繕った、全然川崎らしくもなんともないお店ばっかり増えていくのはどうかな!!!
需要と需要の間にあるスキマを埋める形で
「とらのあなやまんだらけみたいなオタクショップがあると、映画やゲームセンターが強い川崎でなら、うまくマッチするだろうなぁ~」
とか、
「チネチッタのハロウィンパーティーが盛り上がるんだから、普段からパリピが盛り上がれる場所を作れたらどうかな」
みたいに考えられないのかな…。
川崎が再開発されればされるほど、川崎駅と銀柳街よりも向こう側がどんどん別の町になっていくだけで、同じところにある需要を取り合っているだけ。あるいはありもしないファミリー需要に寄せて無難なチェーン店と、バカでもわかるような流行に沿ったクラフトビールのお店が増えていくだけ。
クラフトビールのお店自体はぼくは好きだよ?
でも、再開発されたビルの中にそればっかり増えていくと「かっこいい=クラフトビールって発想が安易ですね」ってなると思いませんか!?
だから、さいか屋の跡地の再開発をする際には
「うまく、間を埋める雑居ビルができたらなぁ…」
とぼくはおもってるわけ。
具体例を挙げると、三宮のセンタービルみたいに、
「1階は普通なんだけど、2階のある区画だけオタクショップ・マニアショップが集まってて、さらにその上に行くと別の需要を満たしている」
みたいなやつ。
アゼリアやラゾーナ川崎には、「ないものを埋める」とか「あるものをさらにとがらせる」面白さがあったよ。特にラゾーナ川崎は軽薄なように見えて、ららぽーととも違う、川崎駅周辺とも違う独特の感じを出すテナントやイベントスペースがあって、成功してると思う。
JRの北改札関連の開発、京急の駅ビル「ウイング川崎」は、供給過多なもの・埋まりようもないピースを無理やり置いてみるという部分が強すぎ。(実際、京急ウイングは多くのテナントが撤退して、結局サイゼリヤを置く結果に)
「オタクショップを置け」はポジショントーク入ってる部分はあるよ?
でも、逆に川崎の映画館もゲームセンターも周囲の飲食店も使い倒しているオタクに言わせれば、「ああ、あと川崎で同人誌と尖ったオタク系のショップがあれば、他の街に出なくても全部川崎にお金を落とすし、川崎でデートも、自分の趣味も全部できるのに」
って思うわけ。
映画オタクに寄せるなら、名画館とかがあってもいいと思うわけ。
映画自体は衰退産業だけど、川崎に限っては映画に強いからこそできることもいっぱいあるはずだとおもうわけ。
川崎は良くも悪くもおひとりさまの街。
そして、おひとりさまの街だからこそ、川崎を起点にデートや交際をすると他の街とは違う面白さがある。
そっちに尖っていく再開発をさいか屋の跡地には期待したい。
ちなみに、川崎市が川崎フロンターレを推しまくってるのは、大洋もロッテも川崎球場から出ていったから「サッカーにまで出ていかれたらヤバい」という危機感だと野球ファンの僕は思ってる。
プロ野球が16球団になったら、本拠地の1つは川崎になってもいいと思うけどならないかなぁ…。都市の規模的にも、かつて色んな意味で伝説的だったオリオンズがいたこともあって、川崎に野球チームがいてもいいと思うんだけど。