よく、ブロガー界隈では
「ブログ記事はタイトルが重要」
と言われるけど…実際問題どのようにタイトルを付けていいかで悩む人は多いと思う。
そこで、今回はタイトルの付け方について考えてみたい。
まずは、基本理論から
あんまり上手じゃないブログや、迷走しているブログは、直近のタイトルを見ていくと、ブログタイトルに統一感がない人が多い。
ある時は友達みたいに
ある時は独り言のように、
ある時はウェブメディアのように、
ある時は(頼んでもないのに)報告書のように
ブログタイトルをつける人がいるため、読者が1つの記事で興味を持っても「この人は何がしたいんだ」ということがいまいちつかめなくてブログを読み進めてくれない…そういう事がある。
「この人は何がしたいんだ?」
と言うよりは…「この人の話をどう聞いたらいいんだ?」というのが、厳密には正しいかな?
一口に「聞く」とか「読む」とか言っても、それは日本語でも英語でも細かくニュアンスが違う。
- ラジオやテレビみたいな大勢に向けた情報を「聞く」(listen)
- 面白い人や親しい相手の噂話や与太話を「聞く」(hear)
- 質問や疑問に思っていることを「聞く」(ask)
- 命令/指示/要求を「聞く」(take,follow,hear)
ブログを検索する方も、listenで検索することもあれば、askで検索する方もあるし、逆に検索はしてないけどツイッターでフォローして定期的にその人の話をhearしたいことだってある。
読者に対して、読者の目的とのマッチング、またはミスマッチを伝えるのがタイトル。
…ある種の固定観念を与えるものでもあるし、固定観念を与えることで、相手に「準備」をさせるものでもある。
タイトルはたたづまい
もうちょっと簡単な言い方をしてみよう。
がっつり食事を取りたい時に「そば屋」ののれんをくぐろうとはとても思えないし、
逆に、胃腸が重たい時に「ステーキハウス」の看板でエキサイティングな気分にはならない。
安いものが食べたい時にはマクドナルドみたいなチープでわかりやすい看板のお店を探すだろうし、
逆にごちそうが食べたい時には落ち着きのあるたたづまいのお寿司屋さんや洋風料理のお店に心惹かれるだろう。
自分がブログを書く時に「いいものを書くことにこだわる」と言うなら、寿司屋のようなたたづまいにしたほうがいいし、
自分のブログが「質を突き詰めすぎず、量やスピード、とっつきやすさをメインに勝負する」なら、マクドナルドみたいなたたづまいにするのもいいだろう。
で、飲食店でいう「たたづまい」をブログにすると「ブログと記事のタイトル」や「デザイン」になる。
そこを意識して作り込めるかどうかが、大事になってくる。
理論はこんな感じ。
実際にはどうなってるかを、ぼくや人気ブロガーさんのタイトルを見ながら見ていこう。
タイトルでわかるブロガーが思い描く読者との距離感
ここからは、ぼくと人気ブロガー数名の「直近のブログタイトル」をみながら、
「たしかに!」
「言われてみると…」
という感じを、感覚で掴んでもらいたい。
引用する他ブログはトップページのURLだけ、このブログは記事のURLを貼るので、もし面白いと感じたものがあったらよかったら見に行ってみてください。
青二才は振り向かない/ミサワブラックの場合
このブログの直近の記事は
・【はっぴぃヱンド3巻感想】急展開!?ついに黒幕らしき人物が登場
・【はっぴぃヱンド2巻感想】めんどくさい作品になってきたけど、それゆえに愛おしい
・マンガ「ぜっしゃか!」はマニア達の楽園である!!
・恋愛の最強攻略法は「現実がんばれ」である!!
・ブログのネタが出ない時には、自分のブログを1冊の本に見立てて考えてみよう
うーん、重たい!!
どれも、「話が長くなりそう」というか、「ガッツリ語り尽くすぞ」という感じのするタイトル!
よく言えば詳しい話が聞けそうな感じ、悪く言えば話が長そうな感じがブログのタイトルから漂ってくるタイトルになってる。
プレゼンや解説に近いタイトル…イメージでいうと、TEDやインテリ気取りした人間がネット配信する生放送のような感じ。
ガツッと読みたい人にむけてブログを書いているから、それに見合ったタイトルを付けるように意識した結果、こんなタイトルになっているわけだが…本当に、濃ゆい読者がついているので、戦略として成功しているのかも。
…つづいて、ぼくの裏ブログ「ミサワブラック」から。
・まとも男とは早めにセッ○スしたほうがいい。時間がかかった上でのエッチは、ヤリ○ン化を招くから
・「偏差値高いやつの半分は政治屋になるから、こんな国なんだぞ」って改めて思った
・この世は馬鹿ばかりではないけど、バカこそうるさいからバカばかりだと錯覚する
・「次官がセクハラしたという女を出せ」はどっちに転んでもアカンやつだよ!!
・モテる男はセクハラが上手なんやで?あとフェミはヤ○チンと親和性高いで??
酷いですね~
でも、タイトルの口調がまるで違うことや、いかにも喧嘩になりそうなタイトルばかりをつけていることから「このブログの著者は、居酒屋談義をそっくりそのまんまオンラインに持ち込みたいんだなぁ~」「言いたい放題クダ巻いているんだなぁ~」と言う感じが、タイトルからもひしひしと伝わってくる。
酷いこと言ってるブログだから、裏ブログなんだけど…居酒屋談義が好きな人もいるから…すごく好きな人もいる。…だから、すごく少数の熱狂的な読者しかついてないんだけどね。
人気ブロガー:けいろーさんの場合
ぼくみたいなダメな人ではなく、もっとまともなの行きましょう。
そこで、フリーライターで人気ブロガーのけいろーさんのブログ「ぐるりみち」の直近の記事タイトルがこんな感じ。
・KindleストアのGWセールかいつまみ|過去にブログで取り上げた8冊
・GWに読書はいかが?さっくり読めるおすすめ本12冊
・「なんかつまらん」を打破し「好き」を見つけるための技術『没頭力』
・ガンダムVSメカゴジラ!?映画『レディ・プレイヤー1』の見どころと感想
・千駄木『yorimichi cafe』可愛らしいカフェで食べる、やさしいドリア
いや~プロっぽいねぇ~
「やさしいドリア」にせよ、没頭力の記事にせよ要点を抑えたお手本のようなタイトル。
ぼくみたいに「力を入れて語る」「丁寧に語り尽くす」と言うよりは、もっと「こういう楽しい物を知ってるけど、よかったらどうですか?」というもうちょっと提案っぽい感じ。
ぼくのは腕組んでるラーメン屋みたいなテンションだけど…彼のは、小さくてデートで使えるラーメン屋さんみたいな、そういう差を感じるねぇ~。
人気ブロガー:ヒトデ祭りさんの場合
「文章を売り込んでくる感じ」「上からグイグイ来る人を見上げる感じ」が苦手な人は、こういうのもありかなぁ…ということでヒトデさんブログ「今日はヒトデ祭り」の直近のタイトルを紹介してみる。
・inukawaii!!!! セカンドシーズン
・仲間がいるさ、背中は任せた!
・一人回転寿司、それはエンターテイメント
・10分で描いたイラストにも「10分で描けるようになるための時間」が背景にある事を忘れるな!
・ワイ、漫画アプリへの課金を漫画喫茶に行ったと思う事によって合理化に成功
めっちゃフレンドリー
ブログとしえすごくラフなタイトル付けをしていて、かといって言いたいこともしっかり言う…感じの記事になってる。
とはいえ、これは「うなるほどの人気とお金をほしいままにしたヒトデさん」であって、最初からこうだったわけではない。
今でこそ別のブログ、noteに力を入れているから、本ブログはカジュアルで力を入れすぎない仕上がりになってるけど…人気の記事を見てみると…もうちょっと違う。
・【100万PV達成】雑記ブログでアクセスアップする方法を全て教える
・「お金」についての本を大量に読んだら、同じことばっか書いてあるからまとめた!
・【Amazon】男の1人暮らしで買って良かった!捗る!おすすめアイテム18個!
・26歳、仕事辞めました。自分の好きな事で生きていこうと思います。 26歳、仕事辞めました。自分の好きな事で生きていこうと思います。
ちょっとカネ臭くなったでしょ?
これがヒトデさんのすごさなんですよね~
ヒトデさんの記事ってカネ臭いものや理屈っぽい題材もいっぱいあるんだけど、彼って読者とちかい距離感で話すのがうまいから、あんまりやらしい感じにならないし、難しくもならない。
そのバランス感覚のうまさがタイトルに集約されてる。
ちなみに、もっとカネ臭くなると…こうなります。
人気ブロガー:イケダハヤトの場合
ブログを上達させてお金儲けしたい人なら誰もが知っているであろう有名人ですが…彼のブログ「まだ仮想通貨持ってないの?」の最近の記事は…すごくカネ臭いです。
・まだ時間の切り売りで消耗してるの?
・ noteの月間売上、978万円を記録。これは次世代のビジネス書出版モデルだ!
・【インフルエンサーあるある】本人も知らない、パラレルワールドのイケハヤが誕生している件。
・「融資の民主化」という巨大なイノベーション。
・【投機】「1sat草コインブーム」の次は「1Kweiコイン」が流行るかもね。
すごいでしょ!?金臭いしかしてない!!
「よく思われよう」とか「賢くていいものを作ろう」とかそういうモノをかなぐり捨てて、清々しいほどカネの話に徹している。
さっきまでの3人はもっとフレンドリーだったり、プロのライターっぽかったり、濃ゆくて長い話をしようとしてきたけど…イケハヤさんクラスになると、タイトルの時点で他人をカネで殴ってくるから…ほんますごいわ!!
逆に、お金の話がしたい人はイケハヤさんをがんばって読むし、ここまで生臭いのが苦手という人は拒絶反応を起こす。好き嫌いが驚くほどスパッと別れる。
…ただ…真似しないほうがいいよ?
ヒトデくんのお金っぽい記事もそうだけど、ブログのカネっぽい記事は、桁違いのお金を稼いでいる人が言わないと説得力が出ない記事だから、初心者がやると、即死するからね。
エッセンスを取り入れるのはいいけど…そっくりそのまま真似すると…死ぬよ?
でも、「タイトルでちゃんと読者を選別する」という意味ではイケダハヤトさんのやり方はすげー正しい!
…誰のがよかったか、誰のやり方ならできそうかは読んだ人に委ねるけど…正直、どれも自分の目的に見合っているなら正解なんだよ。(※例えば、ぼくはじっくり読んでくれる(ぐらいに熱心または頭がいい)オタク気質な読者や、本気で悩んでいる人の為にブログを書きたいから、アレでいいのよ)
ここに正解や最適解、真似したい相手がいない場合は…自分が好きなブログやウェブ記事のタイトルを見て勉強してみるといいよ。
儲かるかはしらないけど、自分が好きなことはやりたい事やできることに近いものだから。
法則は意識と癖だと思うけどねぇ…。それ以上の何かを知りたい人はレトリックやコピーライティング研究したらいいと思うけど…別にいいんじゃない?