「オタクはモテない」という認識が、インターネット上に蔓延していることにぼくは何年も前からもやもやしてきた。
そりゃ、モテることを専門にしている人…例えば、六本木でナンパしている人とか、合コンに引っ張りだこな人とか、インカレサークルに所属している大学生とか…そういう奴らに比べると、経験人数だけで比較したら劣るだろう。
だが、それは藤沢数希が「ぼくは愛を証明しようと思う」の中で書いていることで説明できる。
モテ=ヒットレシオ(女を獲得できる期待値)×試行回数(アタックした女の数)
オタクがオタクである限り、試行回数が圧倒的に少なすぎる。
だから、結果的にモテない。
同性の友達としか会わない生活、女性と会う意識が低いだらしのない格好…そんなことを続けていれば、モテないのは当たり前だ。
だから、経験人数だけを積み重ねたいならオタクなんかやめた方がいい。
アニメやゲームをやる時間を身だしなみを整えて、体を鍛えて、金稼いで、街コンや合コンやオフ会やナンパを駆使して異性と会って、LINEを交換して、めんどくさいLINEのやり取りに費やせ!
…そうすれば、形だけでもモテる。そっちのほうが楽しい人もいるだろう。
とは言ってみたけど、俺はそんなことやりたくない。
オタクの君らだってやりたくないはずだ!!
そこで、君らには「オタクのまま打率を高めて、モテに近づく方法」を述べたい。
それも「オタクとモテ、両方を極められる一石二鳥の方法」を語ろうじゃないか!!
俺の初体験した時の体重は90キロを超えてた
それどころか、100キロだって超えてたかもしれないし、未だに痩せられてない。
体を鍛えて、筋肉をつけたから体重そのままでスリムにはなってるが、100キロの大台は相変わらずだ。
でも、時々に美人とお茶してる。
この間なんて、喫茶店の店員さんに「キレイですね」と声をかけられるような女性にふぐをおごってもらい、さらに別の女性と式場見学にも行ってきた。
オフ会に行けば、女性の読者さんやブログ仲間から尊敬の眼差しで話しかけられる。
自分でもびっくりなんだけど、体格的にはそこまでデブじゃなかった高校生ぐらいまでよりは…病みに病んで、その都度太り散らかした大学生以降の方が、なぜか女性との接点が多い。
びっくりな話だけど、面白いでしょ?
そんで、色々考えたんだよ…。
すると、こんな答えが出てきた。
デブはデブでも「〇〇なデブ」にはなれる。
デブがデブなのはもう、痩せるまではずっと付きまとう烙印だ。体重計と皮下脂肪それに冷ややかな目線が俺に「お前はデブだ」と教えてくれる。
だが、面白いデブにはなれる。
オタク知識、街のおもしろスポット、笑いのユーモア…それらで人を惹きつけるデブにはなれる。…デブだけど。
だが、清潔感のあるデブにはなれる。
筋トレして姿勢を正して、服や臭いに気を使って、笑顔で入れば…デブだからといって拒絶されることは、かなり減る。…デブだけど。
今はインターネットがあるから…人気のあるデブにもなれる。
ブログがヒットして、名前が知られて…話を興味を持って聞いてもらえる。…デブだけど、デブと知られる前に好印象を持った状態で声をかけてもらえる。
ぼくは確かにデブだ。
だが、ぼくのブログのはてなブログ時代、総はてなブックマーク数は2万を超えてたし、読者は1800人を超えてた。
ブログを始める前のmixi時代から日記の面白さで注目されてきた。その注目があったおかげで色んなきっかけがあった。
友達もできたし、たまに仕事ももらったし、新しい知識も得た。
低学歴でデブでうつ…社会からすっかり排除された100キロの漬物石だが、行くところに行けばダイヤモンドだ。
ぼくはぼくをダイヤモンド扱いしてくれる人を増やしたいし、ダイヤだと信じてる人にダイヤモンドをつけているかのような優雅な気分を味わってほしい。
最初は「こんな漬物石をどうして…」と思ってた。
だけど、経験を積むうちに、がんばった分だけ報われることにいつしか「ダイヤモンドでありたい」と思うようになった。
もしも、家でアニメやマンガを見てるだけのごくごく普通のオタクだったら、ブラック企業で病んだら、ただの引きこもりのオタク…それも、デブ・貧乏・精神疾患の三重苦で終わってた。
100キロの漬物石どころか、100キロの体重と深海のような暗くてネガティブな思考が、ぼくの心のイカリとなって海深くへ沈めていたかもしれない。
ところが、ブログをやってたから良かった。
文章を通じて人に考えを聞いてもらうと思ったり、面白いもの・面白くする方法を毎日毎日研究してたことがネット経由でも興味を持ってもらえるキャラを作ったし、実際に会った時にも期待を裏切らない面白さを紹介できる人間になれた。
オタクとは、ある種の研究者だ。
聖書や学説を引用できなくても、面白いことを求めて色んなことを研究している優れた頭脳を持ってる人たちだ。
だから、アニメやゲームだけじゃなく…色んな人に伝わるような形で発信できる人になれば、自分を認めてくれる人は増える。
別にブログじゃなくたっていい。
小説でも、絵でも、音楽でも、お笑いでも…面白さを知り尽くした人が、それを活かして面白いことをすれば、人前で面白いことをやり続ければ、デブだろうがブサイクだろうがチャンスはある。
期待されたことに背を向けずに立ち向かえば、相手も悪いようにはしない。
オタク大いにけっこう。
ただ…自分が発信する側の趣味を持たないと、どこかに所属して自分のオタクとしての腕前を見せないと…それがきっかけで自分の人生が動くことはない。
自分が楽しいと思うこと、やりたいと思うことの中でいい。
その中から比較的万人ウケしそうなこと、女性との接点になりそうな部分を作って力を見せつけたらいい。(※嫌いなものを話し合わせるためにやるのはあんまり推奨しない)
デブも貧乏も病気も…相手が面白い人だと思ってくれたら解決するヒントやきっかけをくれる。
全部持ってる必要も、全部すぐにやる必要もない。
でも、自分で自分を見捨てたり諦めたりしないで、がんばること。
特に、自分がずっと一緒にいたいと思う人・憧れや感動を与えてくれた相手の期待は裏切らないようにがんばること。
そうすれば、その時デブだろうが、貧乏だろうがうつだろうがモテることはできる。
ぼくらオタクに大事なのは発信と信頼関係だ!!
オタクはたくさんの人に会うのはしんどいし、趣味や好奇心を費やしたいことがあるからそんな時間もない。
だが、オタクとしてのライフスタイルを応援してくれる人間への発信と、そこからつながる信頼関係…そこは怠っちゃいけない。
誰も知らない努力や知識は何もやってないのと一緒だから…。
でも、一生懸命やってることは全員ではないが、誰かしらの心は揺さぶるから…。
社会制度はあいも変わらず、大学生までに学歴があって、高校時代に恋愛禁止の学校の中で隠れて恋愛してたやつに有利にできてる。…だけど、それが全部じゃない。
「今」は変えられる。
事実、どん底から変えてきたし、もっと変えたいし、変えてくれそうな出会いと方法はたくさんもらった。
だから、オタクであることをモテない理由にされたくない。
もちろん、デブであることもモテない理由にされたくない。
貧乏も、うつも、毒親も、出会いが少ない仕事やライフスタイルも全部、言い訳にされたくない。
だって、そういう極限状態でも出会いは作れたし、友人は作れたから。
「あなたに才能があったから」
よしんばそうだったとしても、あなたにもないという話ではないだろう。
「なんで俺なんかに」
って認められていく過程、過大評価されたその時は確かに思うよ?
でも、それは表面上の態度だけじゃなくて、芯の部分まで「俺なんか」と思うのはダメ。芯の部分で「なにか変われば、漬物石がダイヤモンドになれるかも」って自分で自分を諦めない気持ち、何苦楚魂って思ってるぐらいのところがなきゃ。
何苦楚魂って思ってたら、なにか活路を見つけた時に、少しづつ変わっていくから。
そういう部分に心打たれた人がチャンスをくれるから。(※全部は活かせてない。棒に振っちゃって申し訳ないことも結構してる。それでも、少しづつ変わってるし、たまに結果が出てる。それが大事)
このマンガで、キレイになった女性が変わっていくのを見て勇気をもらってこんな記事を書いた。
キレイになったり、誰かをキレイにすることで褒められたり 、認められたりして、それをきっかけにどんどん明るく変わっていく女性を描いた作品で「あーオタクがゲームやブログや創作趣味で人生が変わっていくのは、女性で言うと美なのか」と納得して、こういう話を書きたくなった。
同様の理由で、「おれはキャプテン」なんてマンガも勧めたい。キャプテンに抜擢された控え捕手の野球オタクが、部長として改革するうちにどんどんふてぶてしいキャラになって行くお話なんだけど…ぼくが大好きなマンガ。
考えてたり、なにかしたいと思ってることが人に伝わったり、少し動いた瞬間…ずっと考えてた人は強くなれる。
オタクってそういう人が多いから「俺が初体験の時は90キロあったんだぞ!」みたいなカミングアウトをさせてもらった。