近所のラーメン屋さんにて「江戸前鮨職人きららの仕事」という作品が全巻置いてあったので、読んだ。
寿司ライターの早川光さんが原作をしているので、寿司に関するうんちくが、ぎっしり詰まってる。
この作品、主人公のライバルでラスボスの坂巻慶太が、すげー魅力的なキャラなんだ。
寿司握っても主人公に勝つし、経営者としても手腕を発揮するし、謎に筋トレマニアでムキムキで本当にほしい素材は自分で漁に出かけて取りに行くし…。
そんなネタ的にもスペック的にも強い人が…スピンオフになってるんです。
これがまた面白い。寿司マンガだったきららの仕事とは一線を画する形で、寿司対決はもちろん、カキ氷の話とか餃子の話とかにも乗り込んでてけっこう面白い。
至って大真面目にカキ氷作ってるだけなのに、ごつすぎてもうカキ氷作ってるだけでちょっと面白いんだよ…この人。
しかも、サービスシーンも謎にパワーアップして登場。
至って大真面目なのに、面白いのは相変わらずだから
「もうお前が主人公でいいよ」
と思ってしまうほど強烈で面白いです。
※スピンオフの主人公です
ここまで見ていて、絵柄とか見てても「全然かわいくないやん」とか、「隠れた名作とは言え、ネットウケしない作品を紹介するなんてこのブログにしては珍しくない?」と思う人もいるかもしれない。
ただ…なんと、このマンガが11月5日までは無料で読めるから紹介することにした。
しかも、1巻無料とかじゃなくて、3巻まで無料という太っ腹なサービス。(慶太の味自体4巻までしかないのに、3巻も無料にしてくれるとか太っ腹すぎ!!)
証拠とリンク張っておきますね。(期間限定なので、リンク切れしてたらゴメンね)
このキャンペーン自体は10月29日までならギャグマンガ日和とか銀魂も読めるので、そっち紹介してもいい気がするんだけど…
ポピュラーすぎるんだよなぁ〜
そう考えると、ぼくがたまたま知ってて、あんまりみんなが知らなそうなマンガで
「これは面白いよ」
ってものを発掘できた方が面白いので、慶太の味なんて紹介してみることにしたよ。
大人向けの作品はむしろスピンオフや続編にこそ宝物が埋まってる気がしてしょうがない
今までブログ記事にしてこなかったけど…ぼくは「土竜の唄」よりも、作中の人気キャラで作った「狂乱の舞」が好きなんですよ。
相変わらずギャグ要素は満載なんだけど…パピヨン主人公にしたことで恋愛要素よりもハードボイルド側に寄ってるんだよ。
最近のヤング系のマンガって割と普通にえっちする作品が転がってるけど…土竜の唄とか、新宿スワンぐらいの時期って任侠とか不良とか扱った作品が案外主人公がチェリーで女々しい作品が多いのよね。
ぼくはそういう作品があんまり好きじゃないのよね。
むしろ、性に対して潔いサブキャラのほうが共感要素が多くて、「こいつ主人公だったら色々清々しくて楽しいんだろうなぁ〜」とか思ってた。
土竜の唄に限らず、ヤング系の作品って貞操観念がしっかりしている主人公と、好色でハードボイルドなキャラで上手くバランス取ってるところがあって…面白いから、いきなりクレイジーパピヨン主人公で作品がヒットしたかと言うと疑問。
ただ…ぼく個人としては土竜の唄の中のややこしい設定が省かれてクレイジーパピヨンのかっこよさと、本人は至って真面目なのにネタにしか見えない要素だけでできている狂蝶の舞の方が好き。
マンガワンで全部読んじゃったからスクリーンショット付きで紹介できないけど…土竜の唄が好きな人は是非読んでみて。
すげー面白いから。
ハゲ最高!!
マンガワンで読んだらーめん発見伝と、そのスピンオフであるラーメン才遊記も「ぼくはらーめん才遊記の方が好き」という作品。
ラーメン発見伝の頃から芹沢こと「ハゲ」が主人公だと言われてきたけど…続編ではハゲがやっているフードコンサルタントの会社に入社した女の子が主人公。ハゲはライバルから、主人公の上司に当たるポジションに。
機動戦士ガンダムで言うシャア・アズナブルみたいなもんかな。
初代ガンダムではシャアは主人公のライバルなんだけど…Ζガンダムでは主人公をサポートするキャラになって、ヘタレ主人公をリードしたり、かばったり、面倒見たりしてる。
Ζガンダムでは1作目の主人公だったアムロよりも出番多いし、カリスマ性に磨きがかかってるから…続編でありスピンオフなんだよね…。
らーめん才遊記の良さとしては…ラーメン発見伝のように主人公とハゲは割とバチバチなのではなく、上司として最近の若い女の子…それも才能は凄まじいけど、不思議ちゃんな女の子をフォローする立場になってるから、毒舌キャラの側面だけではなく、上司として苦悩する面白さもあってすごくいい。
それでいて、軽薄なスピンオフではなく、続編としてのフードコンサルタントの部分を詳しくやることで、グルメな部分以外にも人材や経営にもタッチした話に持ってきているから、ラーメン発見伝のグルメ重視だったところからまた違う楽しみ方を提供できているのも面白い。
ハゲハゲ言ってもわかんない人でも、この画像には見覚えがあるんじゃないかな?
ハゲのありがたいお言葉としては、これが好きだね。
ハゲいいでしょ!?
ハゲ成分を欲してきたあなたはラーメン発見伝、らーめん才遊記を読もうね。
あーやばい。俺も久々にハゲを堪能したくなってきたぞ…。
他にも、
・賭博黙示録カイジのスピンオフに当たる、一日外出録ハンチョウが、本編とは全く別の意味ですげー面白かったり、
・大人向けの作品じゃないんだけど、とある魔術の禁書目録の「あの、好きそうなキャラと属性集めただけで、全然中身の足りない感じどうにかしろよ」というイライラが、そのスピンオフである【とある科学の超電磁砲】では、ちゃんと生活感のあるキャラクターを中心に描いていてもやもやしなかったり。(※レールガンを見て気づいたのですが…ぼくは上条当麻と禁書目録が嫌いだから、上条さん出てこなくなると全肯定で作品を楽しめるとかそういう部分あるんですよね…。色んな所で言ってるけど、ぼくには上条当麻が小説家になろうとかで出てくるチート系俺TUEEE主人公のハシリにしか見えなくて、「こんなのヒットするとか、オタクの質劣化しすぎやろ」とか10年以上前から言ってた)←まさか上条当麻顔負けのチート系主人公がタケノコみたいににょきにょき生えてくる時代に突入しようとは…。
禁書目録はそういう意味で思い出深い作品。
キャラとか、出てくるもののセンスとかにはキュンとくるものがあるのに、主人公もヒロインも嫌いだし、下手するとサブキャラが雑にデレるとか…細かいところに苦手要素があって
「うーん、これ主人公いなくなったら俺はかなり好きなんだけど、主人公のせいでクソ作品にしか見えない」
と思っていたら、スピンオフのレールガンではぼくが禁書目録で嫌いだった要素の大半が排除されて好きな作品にクラスチェンジ。はじめての体験だったので、すげー印象に残ってる。
逆に言うと、そこがスピンオフのいいところでもある。
スピンオフってメインのストーリーが嫌いでも、キャラやコンセプト次第では面白くなる。
だから、本編中で好きなキャラがいる場合は主人公不在でも(むしろ主人公だけ不在で、いいサブキャラを引き継いでいる作品こそ)見たほうがいいよ。
できれば慶太の味をチェックしてほしいんだけど…それはおまかせします。
アレは、グルメのうんちくとか、マンガ特有の「真面目なのにネタキャラ」みたいな人にはグサッと刺さるけど、マンガにイラストやシンプルな面白さを求めがちな人には刺さらない作品だから。