アニメ版の「世話焼きキツネの仙孤さん」もいいけど、原作マンガを読んでほしいんじゃ!

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普段はアニメ化したマンガは「どうせみんな知ってるでしょ」って思って紹介しない主義なんだけど…世話焼きキツネの仙孤さんはアニメ版よりマンガ版の方がダントツで好きなので…紹介したい。

アニメ版に不満があるわけじゃないよ?
ただ…マンガの方がテンポよく照れくさい内容が読める分、気恥ずかしくなって疲れてしまうことがないから、アニメ見てテンポ悪く感じた人や恥ずかしくなって逆に落ち着かない人もいるだろうなぁ。

 

 

あらすじ

あらすじなんてあってないようなもんなんだけど…一応あらすじ。

なんか神様達が人の世の心の闇を憂いて…癒やしに来るんです。
で、ここで神様が考えたのが「神の御業で人々を救いを与えよう」なんてどこぞの聖書に書いてありそうなことじゃなくて、むしろ人力で「甘やかそう」という発想に至るわけです。

なるほど、八百万の神々が住む日本ならではですね。考え方も八百万です。

ダンテの神曲なんかだと「洗礼を受けられなかった者は辺獄(リンボ)という地獄に落ちる」とか、「地位やお金に執着しているものは天国に行ってもあるところより上にはいけない」とか言い出すんです。
ダンテ自身、「ペトロの黙示録」という聖書の外典を参考に地獄を描いているため、宗派によっては本当にそのぐらいシビアな人もいるかもです。(※外典の扱いは宗派によって違う)

でも、その辺日本は神道の国なので…けっこう寛大です。
もっというと、八百万の神々を信仰してるため、甘やかしに来てくれる神までいます。(いるのか??)

疲れ果てて家に帰るとやつがいるんです。振り返ってはないけど、そこにやつがいるんです。
ご飯作ってくれるだけじゃなくてしっぽ触らせてくれたりするんです。

しっぽが敏感らしくて、けっこう嫌がってるのと、ご飯とかお茶とか作ってもらったのに、主人公がやりたいことが「もふもふしたしっぽを触りたい」といい出して実現。

ふっかふかもふもふって最高ですよね!?

ただ、優しくされることに慣れてないブラック企業勤めの主人公は、仙孤さんに「こんなに色々してもらったら駄目になる」と言うわけです。

くっそ甘やかすのがうまいんで、「ダメになっちゃまずいのか」とか言ってくれるんです。最高でしょ!?
「自分が好んでやったことだから気にしなくていいよ」
だそうです。ええ子(娘?狐?)すぎでしょ!?実年齢800歳だけど。

さっき、宗教論っぽいこと書いたけど、本人さえ
「どんな善行を積んでも足りない」
というような幸福が突然(割といい加減な理由で)舞い降りてくるあたり、マンガっぽいといえばマンガっぽいし、そこに神道の要素混じってるところが面白いって言えば面白い。鳥居とか巫女服とか、八百万の神々とかね。

グダグダ語ったけど、要するに
「神を名乗るのじゃロリ狐娘が、唐突にブラック企業勤めのやつれた男の家に入ってきて甘やかしてくれる話」
です。

論理的に考えたら不可解極まりないけど、それを1話の時点で、
「気に入ったから好きで甘やかすんだ。気負うことなんてないよ」
と言ってくれるあたり、作品としても飲み込みやすいし、見てても幸福感あって最高です。

 

ちなみにですね…一番好きなのがあとがきです

「一番好きなのは値段だ」
みたいな言い回しでアレなんだけど、たっぷりマンガでもふもふと甘やかしとのじゃロリを堪能した後に…最高のあとがきが載ってたんです。

この作品、最高すぎるけど、それゆえに現実感がなくて
「あー夢のような時間だった」
って現実に戻ろうとしてる自分がいたんです。

でも、作者が
おかしい、のじゃロリに世話を焼かれる漫画がない…生活必需品のはずなのに
とか、一見バカバカしく思えるようなことを大真面目に言ってるのを見て、「甘やかされてていいんだな(?)」って思えたんです。

作品自体も最高なんですけど、作者のあとがきがあったから、
「こういう癒やしの時間を大事にしてもいいんだな」
「好きなものを好きって思いっきり言っていいんだな」
って思えたのが、ぼくの中でパンチラインでとても好き。

これが、マンガ読んでほしい理由なんです。

声優さんの優しくて甘い声、マンガよりさらにかわいくなった仙孤さんが出てきてもなお、この作品を支える最大の要素って、作者がクレイジーなまでに自分が書きたかったものをぶつけてることだとぼくは思うんです

それを散々仙孤さんに甘やかされた後に読むのが、ぼくはすごく気持ちよくて、この作品読んだ時に最高の読後感が得られたんです。
癒やされて、登場人物と一緒に喜んで、それを作者が「生活必需品のはず」とまで言い出すのがぼくの中では最高だったんです。

最高最高言いすぎて語彙力崩壊しているけど…しょうがないでしょ!?最高なんだもん。

この読後感を味わってほしいから、アニメ化されてもう知られちゃった作品だけど、
「アニメとは違う意味で最高だから読んで!」
って言いたいんです。

 

というわけで、これを機に手にとって「好きなものは生活必需品」「ないなら作るしかない」っていうぐらいにシャウトする人、シャウトした結果色んな「好き」が世の中に溢れたらいいなぁ〜って思います。

正直1年ぐらい前に手にとってたんですが…アニメ化されちゃったことで
「もうみんな知ってるし紹介しなくてもいいかな」
って思ってたんです。

でも、アニメ化されてもなお自分が好きだと思った作者のあとがきの部分が触れられないから
「一番読むべきはここなんだよ。本編も素晴らしいけど、本編を読んだ後の【マンガだなぁ】って気恥ずかしい気持ちを割り切っちゃう部分を払拭するのは最後のあとがきなんだよ」
って思ったから敢えて取り上げることにしました。

売名とか、話題に便乗とかそう思われるのも大いにけっこう。
ただ、読んだ人間としては「せっかく仙孤さんを知った人には好きだと思う気持ちを叫んでほしい。作者に一番尊敬できたのはそういうところだから」
と思ったので記事にしました。

 

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