少し前…と言っても、2週間ぐらい前になるかな。
ぼくは東京のうどん屋を7店舗巡る旅をした。
その様子は動画にしたからよかったら見てほしい。
旅及び動画制作に於ける反省点
旅動画やブログ記事を作りたい人に向けて、反省点を書いておくので、ノウハウをよかったら活用してほしい。
これは、ウェブに長くいる人間が信仰している「オープンソース」っていうやつでもある。
技術は独占するものではなく、オープンにしてシェアしてもらった方がみんなが活用してくれて普及し、実績も知れ渡って回り回って自分も儲かる。
一方で、…反省点を突き詰めていくと2つの問題点にたどり着くからノウハウを共有したほうがいいと思った。
「旅動画」の特性をもっと勉強してから撮影すべきだった
その1つが「旅動画を撮影するのは意外と難しい」ということ。
今回、ぼくは動画撮影用のデジカメと画像を使って実況するためのスマホを両方持っていった。
しかし、店内BGMがかかっていて、動画にだけを撮影するのが難しく感じて断念した。
BGMがボサノバとかクラシックなら権利的に問題ないかもしれないが…J-popの流行の曲だったりすると動画が消される危険もあるから、どうするか悩んだ挙げ句動画にしなかった。
解決策としては、「動画と音声を別撮りにする」ということ。
動画は動画、音声は音声で撮影すれば、音声についての権利関係も心配しなくてもいい。
オーディオコメンタリーというか、声優さんのアフレコというかそういう感覚で、旅の様子から情報を補足していくのがいいんじゃないかな…。
ぼくが考案したのではなく、実際に深夜バスに乗ってる人の動画を見た時にそうやってたので、
「そうだよね、深夜バスに乗ったら音なんか取れないもんね」
という納得しながら学ばせていただいた。
他にも道中で面白いことって、「四六時中カメラを回してないと取り逃してしまう」ということ。
これは充電設備が整っている人や、カメラマンとディレクター/タレントが分担していれば問題じゃないけど…顔を映さないでカメラを回すネット向きの動画だと実はけっこうな問題なんだ。
旅番組の代表格と言うと「水曜どうでしょう」がある。
アレは四六時中カメラを回しているカメラマンと、ディレクターと掛け合い漫才をするタレントが見事に役割分担しているから旅動画が撮れるけど…一人でやろうとすると…大容量なモバイルバッテリーが必須。
さらに、80%は映像が要らなくなるから、山場になりそうなところを予想して、撮影箇所を絞る必要が出てくる。
この絞り込みがやってみるまでわからないところだらけだったので、一度感覚を掴む旅をしないとダメだと思う。
「ロケハン」ではなく、「自分が旅をしていて感動する部分をどこに持ってくるか」というところを感覚的に掴んでおく必要がある。
例えば、ぼくは「うどんの旅」としてでかけているけど…旅で感動したのは、「歩いて目的地や、観光スポットまでたどり着く」という営みだったりする。
うどん屋はもちろんだが、意外にも都会の中で突然開けて見える東京駅や、行ったことのない巣鴨の駅前なんかにも感動したから、そういうところはもっと積極的に動画に撮影しても面白かったかもしれない。
逆にスポットばかり撮影してしまうと、今度は動画の中身がテレビのお昼の番組と変わらなくなる。
タレントさんが飲食店に行って、「うまい!」というだけの番組と大差がない。(ネットで個人でやる意味が薄れてしまう)
一方で、水曜どうでしょう風に撮影しようとすると、無駄が増えたり、一緒に旅を達成する仲間が必要になってくる。
これをやってみるまで気づかなかった。
旅動画自体が不人気カテゴリ。テキストと動画で需要が違う
撮影ノウハウや失敗を色々共有した本当の理由。
それは「旅動画というジャンル自体が、他に比べると人気が低い」ということ。
動画を苦労して撮影しても、ゲーム実況や、人気YouTuberのチャンネルほどは伸びない。
人気の人が旅に出て動画にしても…他の動画に比べて伸びるかと言うと…微妙。
ぼくが考えている旅動画が人気ない理由は大きく分けて5つ。
- ゲームや雑談と違って「元手が必要」なジャンルだから参入者が少ない(上にすでに人気の人と、趣味にお金をかけるマニアで二極化しやすい)
- 受け手からすると、旅行自体が検索に不向き。誰もが思いつく旅(日本一周など)なら検索されるかもしれないが、旅行ツウや土地勘がある人が考えた面白い旅については検索で知り得ることがなく、その人の人気で引っ張ってくるしかない。
- 動画には広告市場がキチッとできあがってない。単価を考えたらゲームよりはるかにいいはずだが、動画の広告市場は(今のところ)数を追う人が圧倒的に多い。
- 一方で、ウェブメディアや一部のブログでは旅に力を入れている媒体、おすすめしてくれる人がいるから普及しやすい。
- テキストはメモ代わりになるけど、動画の情報はメモにならないから、見返したり、メモとしてブックマークするには不向き。
「旅行」とYouTubeで検索して視聴回数で見てみると、旅行専門のチャンネルはほとんど出てこなくて、HIKAKINや東海オンエアと言った別ジャンルの人気者が旅行というキーワードを占拠している。
ニコニコ動画で「旅行」と検索して再生回数を見ると、ほぼ「ぼくらは新世界で旅をする」の独壇場。
人気な人や成功者がいるから、「やってみたい」と思えるジャンルだが…実は純粋に旅行だけで成功している人はゲームや歌の世界よりもすごく少ない。
これは「やるな」って意味じゃない。
「準備をせずに旅動画あげても、赤字が膨らんでえらい目に遭うぞ」
といいたいのだ。
動画配信だけでリターンを期待して旅に出かけても99%の人は合わない。
そのかわりに、情報の価値はゲームや音楽よりも高いから、別の形で役に立ちやすい。
例えば、自分が得た情報を使って電子書籍やブログを書いたり
例えば、自分がやったツアーを誰かに案内したり
…旅行という題材は、映像そのもので人気を得ようとするのは難しい。
しかし、情報の価値を評価してくれる人は多いからこそ、それを何回も使いまわしたり、いつまでも読める形にしておく価値はあるのだ。
そこが、ゲームや音楽と少し違うところ。
ゲームや音楽だったらスピードや流行との勝負。
情報の質にこだわるより、たくさん量産している人がやはり強い。
しかし、旅行で数を打てる人は少ない。競争相手も少ない。
だからこそ、量ではなく、質で戦う。
そこが大きな違いだと思った。
今後の展望
旅の企画自体は好評で需要があって自分も楽しい素晴らしいことだ。
しかし、それを継続的に続けるだけの財力がない。
だから、クラウドファンディングをしたり、自分がやった旅をブログや電子書籍にまとめて資金を稼ぎつつ続けていく努力をしていきたい。
そう考えてクラウドファンディングのページを作っている真っ最中だが…少しやってみて、言いたいことがある。
旅をしたいと思ってるなら計画だけ立ててクラファンしてみろ!!
お金が集まるかどうかは二の次でいい。
「自分が旅をしたい」という気持ちそのままにクラウドファンディングを募ってみたらいい。
…というのも、「旅をしたい」とはみんな思う。
でも、具体的に計画を立てる人は少ない。だから、本当に旅に出る人は少ない。
しかし、クラウドファンディングをしたら、人に計画を説明しないといけなくなる。
出資を募る口実や見返りのために「何のための旅で、旅の後に何をするか」まで決めないといけない。
つまり、どんなめんどくさがりでも、クラウドファンディングをすると決めてしまうと、段取りを人に説明できる形に落とし込んで説明しないといけなくなるのだ。
そこがとても大事。
自分は最初からクラウドファンディングをしようなんて全く思ってなかった。
しかし、クラウドファンディングに限らず、ブログと動画のことだけを考えて旅をするよりも、旅といい相乗効果があるものはどんどんやっていくべきだと考えるようになった。
それをどんどんやっていこうと思っている。
まだ具体的なことを発表できる段階にはない。
しかし発表できる段階になったらどんどん発表していくから楽しみにしていてほしい。
東京と川崎ならだいたい案内できるんだけど、そういう技能って、どこかの組織に属してないと活かされないのかねぇ…。