日本の喫茶店チェーンの中でもトップクラスにお高いルノアール。
しかし、もし一日中いるんだったら朝モーニングを頼んで1日中粘るのを私はおすすめしたい。
私はゆで卵がどーしても苦手なので、Specialを頼んでしまうのですが…190円でスペシャルサンドとヨーグルトとさらにスープというやたらと腹持ちのいい食事がつくから…これ頼んだら夕飯まで何も食べないでいいから本当におすすめ。
コーヒーはもちろん、ドリンクはすべて500円以上するから「損なのでは?」と思われるかもしれないけど…昼食まで含めて700円800円払ったと思えば、けっこうお得。
「ドトールのジャーマンドッグのセットなら半額なんだからそっちの方が得だ」
という人の意見はすごーくわかるし、僕自身利用するからアレもアレで好きなんだけども…お腹の調子次第ではどうしても昼食を食べてしまったりするから結局はルノアールのほうが得だったりすることもあるので、トータルするとどっこいどっこいになることも多い。
朝早くルノアールに行けた一日はそれだけで楽しい!
「喫茶店に500円も払う気持ちがわからない。ルノアールの何がそんなにいいんだ!?」
と思うこともいるかも知れないが…正直、喫茶店に500円以上払って一番高い満足が得られるのはルノアールのモーニングを頼んで1日中作業することだとぼくはおもう。
また、トータルで言えば、ランチも兼ねるから安く収まるぐらいなのに、モーニングが美味しくて
「昨日の夜の間に家事を全て片付けて、朝早く起きてルノアールのモーニングに行くんだ♪」
と半ばレジャー感覚でがんばってまでルノアールに駆け込みたくなるような喫茶店がルノアールしかないんだ。
で、何がいいか考えていくと…ルノアールは細かいところまでしっかりしているのがいい。
例えば…ドトールはたしかに安い。
よくお世話になっている。
喫茶店の中で最安の部類に入るのに、さらにドトールのカードに2000円以上チャージするとポイントがついてさらにお安い。
しかしながら、店舗によるムラが激しく、細部のサービスや客層で困ったこともちらほら。
ドトールに長居したくても冷房が効きすぎて寒かったり、店内BGMや客がうるさかったり、さらには店舗によっては電源がなかったり席の間隔が異常に狭かったり、トイレの数が客数に対して異常なまでに少なかったりと、長居には適さない構造になっていることも多い。
面白いことに、ドトールで感じる不満はスターバックスぐらいまでの価格帯のお店だとだいたいどこのお店でもある。
コーヒーが350円ぐらいまでのお店だと…店舗によっては安かろう悪かろうだったり、混んでいて結局は損をすることがけっこうある。
家の近くに良質なタリーズがある人はタリーズもかなりいいかもしれない。
ドトールにも席が広くて込みすぎなくて電源も使える完璧な店舗がすごーく探すとあるが…タリーズも3店に1つぐらい素晴らしい店舗があるから、店舗によってはルノアールまで行かなくていいと思う。
感覚的にはドトールですごくいい店舗は10%で、(スターバックスが25%ぐらい)やタリーズは30%〜35%。
でも、ルノアールだと…80%は過ごしやすい店舗だから…個人的には、ルノアールを推す結果となる。
20%の不満も意地悪な不満で、地下にある店舗でWifiが通じない店舗に入ったことがあったり、客の回転が激しい割に狭いから5時間ぐらいいると追加注文を要求される店舗が1つあること。
それでも、他のお店にありがちな狭いとか、冷房が効きすぎとか、電源が使えないとかそういう不満がどこの店舗に行ってもないのは嬉しい。
致命的に過ごしにくいお店や、ずっといると体調を崩したりストレスが溜まるようなお店も少ない。
コーヒーが高い店はいくつかあるが、ルノアールは目の付け所が違う
「コーヒーの価格に応じて細かいサービスが違うことはわかったが、それでもルノアール以外にもコーヒーが高いお店はたくさんあるはずだ。なのに、どうしてルノアールだけを推すんだ!?」
と思う方もいるかも知れない。
でも、高い喫茶店の多くは力を入れるところが「インスタ映え」に行くばかりで、ルノアールみたいな細かいサービスに行くことが少ない。
典型的だと思ったのは星乃珈琲店で、川崎にできた時に興味本位で見に行ってみたが…長居してくつろぐお店というよりはカフェスタイルのレストランのようで、結局「1回でいいや」という気持ちになってしまった。
ルノアールよりコーヒーが高いぐらいだが、ずっといるのに適さないただ内装がきれいで、パンケーキが大きいとかそういうお店。価格帯が高い割に電源さえないことも多い。
高い理由が内装や食べ物・飲み物の質やデザインばかりになっていることが多く、ルノアールのようなどこに行っても安心のかゆいところにまで手が届いたサービスになるようにお金を取るような構造にはなってない。
高いところ利用しない人はタリーズとスタバの違いで考えるとルノアの良さがわかる
「500円以上のお店にもカフェスタイルのお店にも行かないからわからん。身近なお店で違いを説明してよ」
という人はタリーズとスターバックスの関係で考えてもらったらいい。
若い女の子はスターバックスを利用しては、フラペチーノみたいなやつを頼む。
持ち帰ったり、マイタンブラーを購入したりして色んなものを注文する人にとってはありがたいお店になっている。
しかし、タリーズは居心地の良さを重視してるから電源が使えないお店はほぼ見たことがなく、店舗によって内装も細かーく変える。
例えば、託児所や大型ショッピングモールなど子ども連れやお母さんがたくさん利用する店舗は禁煙席だけのお店が多く、場合によっては子どもが遊べるスペースまであるお店も存在する。
逆に、オフィスビルや下町にあるタリーズは喫煙者をないがしろにしないどころか、喫煙席が混まない分だけ喫煙席のほうが居心地がいい構造になっていることもある。とてもマーケットインな発想で店舗が作られている。
ルノアールのよさはタリーズが追求しているような居心地のよさや目的に応じた使い分けの部分をさらに店内で過ごすよさに絞っていったもの。
お高い部分は否定できないが、払ったなりの良さはどこよりも保証してくれるだけのサービスが行き届いている。
美味しい朝食を食べたい、スイーツが食べたい、ほとんどの店舗が長居や電源を使うことに嫌な顔しない。
ビールある、喫煙者も見捨てない(むしろ手厚いぐらいで店舗によってはタバコを売っているお店も見たことがある)けど、分煙も最近はキッチリするからタバコ吸わない人にとっても優しい。
以前は、喫煙者に優しすぎるぐらいで分煙が雑なお店も多かったが、近年では分煙をきちっとするからタバコ吸わない人にもかなり優しい。
スターバックスはその辺がわりとプロダクトアウトな側面が強い。
喫煙については「コーヒーの本来の味を味わってほしいから全て禁煙です」という方針を全店舗で貫いているし、電源が使えるかどうかについても「出店した物件や立地次第」。
さらに、ドトールやタリーズでさえ無料の水があるが、スタバはない。
ここまで聞くと
「店舗数が多いのはタリーズでもドトールでもなく、スタバだ!スタバが一番消費者に支持されているはずだ」
と思うかもしれないが…そこはビジネス。
消費者に歩み寄る方が好感を持たれて安定しやすい反面、大きな利益をあげようと思ったら必要のないサービスを削ぎ落として自分たちにしかできない価値を追求していく方が儲かる!!
たしかにスタバは「スタバに入ったらスタバのスタイルに従え」というお店だが、手厚いサービスがなくてもイケてるイメージや笑顔の耐えない質の高い店員さんが醸し出す雰囲気がよくて通う人も多い。
日本のビジネス関係の報道では、こういう企業大好き。
押し付けがましいぐらいに自分たちの価値観を押し出して、結果として高い利益とブランド力を勝ち取るような企業や文化が大好き。
iPhoneも、スタバもそういう種類のビジネスだからこそ好かれるけど…提供している価値観が刺さらない人にはぼったくりに見えてしょうがない。
iPhone持っている人の9割はiPhoneよりも安く済む人達だし、スターバックスもスタバじゃない方が得な人がけっこう多いサービスだが数とブランドでついついスタバを使ってしまいがち。
しかし…あんまりビジネスが上手じゃない人がスタバやiPhoneみたいに「かっこいいものを作って売れば成功するからこだわりを詰め込もう」とすると悪い意味でプロダクトアウトになりがち。
いいプロダクトアウトって、違う切り口ではマーケットインだったりする部分があったり、自分たちのスタイルを押し付けながらも煩わしい割にみんなに必要とされていないサービスを削ぎ落としてスタイリッシュになおかつ高い利益を生み出す仕組みを作り変えている部分もある。
ルノアールはビジネスとしてはサービスが凝っている割に多店舗展開できてなかったり、評価されてない部分が多くて損をしているように見えるかもしれない。
しかし、だからこそコスパが良くて、利用するほど好きになる部分があって値が張る割によく利用するぼくみたいな人もいるんだけどね。
消費者として得したい場合は自分のニーズに対してコスパがいいものを選ぶと得をする。
投資やビジネスを考える場合は、いかにお店が考えている顧客に絞って差別化して、効率よくサービスを提供しているかが重要になるから
「自分が好きなもの・いいと思うものと、世の中で普及したりブームするものは一致するとは限らない」
のですよね…。
だから、好きが講じても成功しない人もいるし、興味がないからこそ冷静な分析と行動が成功を生み出すこともあっておもしろいのですが…
プロダクトアウトやマーケットインについての漫画の画像はこの作品から引用しました。
ノウハウ本なのに、マンガとしての骨組みがすごくしっかりしてて読みやすいからおすすめです。