断言してもいい!
川崎駅にある飲食店色々食べてきたけど、一番安くてうまいのは丸大ホールだ。
正直、クオリティに対して値段が激安過ぎ!!
お酒に関するメニューは安めの居酒屋相応だけど、食べ物系の定食についてはほんとうにびっくりするほど安い!!
時代が一周も二周もしたからこそ、丸大ホールのラーメンが逆に新しい。
例えば、ラーメン一杯400円。
首都圏だと幸楽苑や日高屋といった格安チェーンでしかこの値段でラーメンは食べられない。
でも、チェーンでは出てこないような小松菜やメンマがふんだんに乗ったラーメンが出てくる。
しかも、見た目にはありがちな鶏ガラベースの醤油ラーメンだけど…生姜でパンチを効かせた昔ながらのラーメン。
「昔ながら」というと、今では「昔風のラーメン」が出てくることが多いが、ほんとうに昔からありそうなラーメンが出てくる。
このラーメンは食べざかりな若い子や、普段外食しなくて「たまにはラーメンを外で食べたい」という人には合わないかもしれない。
でも、飲み終わりのシメや、外食続きの人間には…生姜が効いた優しいスープに野菜がふんだんに乗ったこのラーメンが嬉しい。
豚骨・鶏ガラを何時間も煮込んでドロドロのラーメンを作るのも1つの完成形。
でも、ラーメンブームやガッツリを追求し続ける今のラーメンブームと一線を画すこのラーメンは、逆に新鮮。
1936年に創業した大衆酒場・大衆食堂である丸大ホール。
80年以上の歴史があって、三代に渡って続いてきたお店。
だからこそ、出てくるものは新しくないのだが…時代が進むにつれて失った考え、受け継がれなかった味が今でも残っているから逆に新しいものが食べられる。
今では肉の方が魚より安くてよく食べてるけど…これは、1988年からの現象。
それまではタンパク源の主流はあくまでも魚肉で、獣肉ではなかった。
言い換えると、昭和に創業したお店の方が肉を使わないで美味しくする工夫には長けていて、ブロイラーや肉の需要が膨らむ高度成長期以前に創業したお店ともなれば、なおさら肉よりも野菜や魚肉の扱いに長けた文化を持っている。
結果、時代が一周して「野菜の力でおいしい大衆食堂」は斬新な存在になった。
外食好きな男性がよく食べるラーメンが一番いい例だが…料理に対する考えが独特で、「他では味わえない料理が食べる」という意味では、すべての料理に当てはまることだ。
全部うまい!そして、けっこう多い!!
全部うまいからどれから語るか悩むんだけど…まず、お味噌汁がもううまい。
飲食店の味噌汁って、安いところであればあるほど「味噌を溶かしただけの汁にわかめ浮かべてるだけ」なんだけど…ここのはちゃんとした料理!!
まず、ナスのお味噌汁という時点でおいしいのだけど…さらに塩分控えめで、優しい味で、そこにミョウガも入ってて爽やかに飲める。
お酒を出しているお店は、客単価や酔っ払った人の味覚に合わせるために濃いめ濃いめに仕上げがちだけど…もう味噌汁が優しさにあふれていて、愛情を感じる。体を気遣ってくれてる「おふくろの味」と言わんばかりの優しい味噌汁。
メインにも工夫は溢れている。
ぼくは「こういうところならきっとうまいのが出てくる」と期待して、どっちかというと苦手な生姜焼き定食を頼んだ。
生姜焼きという名前のイメージから「生姜に逃げた生姜焼き」はとにかく多い。
肉が固くて、醤油と生姜のちから押しの「逃げた生姜焼き」がぼくは苦手で、5年ぶりぐらいにん頼んだ。
でも…ここのは違う。
ラーメンはしっかり生姜が効いているけど、生姜焼きは生姜生姜してなくて、逆にうまい。
肉も柔らかく、野菜も絶妙にしんなりしてて…塩分や生姜は添えるだけ。ちゃんと肉と野菜を楽しむ料理になっている。
生姜に逃げない真っ向勝負の生姜焼き定食。これはご飯がすすむ。
そして、連れと二人で気になって頼んだもつ煮。もつ煮が柔らかくておいしい…ってありがたいことなんだよ。
既製品を買って来るとモツが崩れてしまっていたり、お店で食べると濃すぎてお酒がないとしんどい。
でも、ここのもつ煮は、野菜もしっかり乗ってるし、濃ゆいのは汁だけなので…モツの柔らかさと絶妙な塩梅を楽しめる。
これはご飯食べるおかずには嬉しい。
これからも通い倒して、どんどんコンプリートしていく予定だけど…ほんと安定のうまさだからね。
いや、いまからこの量のメニューをコンプリートしていくのが楽しみだ。
これが片方。3方向の壁にそれぞれ大量のメニューがあるから…全種類食べようと思ったら何十回と通わないといけないぐらいある。
こののれんをくぐり抜けて入ってくる人が増えるのを望む。
開けたら大量ののんべえが昼間でも平気でいるけど…食べればのんべえがいつくのも頷けるからね。