普段はネットでしかリサーチしない主義なのですが…上京した友人が
「秋葉原に行ったことない」
というもんだから、案内も兼ねてめぼしいオタク系の書店をうろついてきた。
その際に良さげなタイトルを23冊メモって、23冊の中を家に帰った後でサンプルなどを丁寧に見てチェックして本当に良かったものを9つに厳選。
厳選した9つを駆け足で紹介したい。
量が多いので紹介文も控えめ、画像も控えめでタイトルと簡単なイチオシポイントが中心の紹介ですがあしからず。
…あ、もし評判がよかったら月に1回ぐらいでシリーズ化しようと思うから、感想書いてくれると嬉しい。
1、ざつ旅
嫌なことがあったことをきっかけに、やけになってツイートで「旅に出るけど、どこへ行くべき?」みたいなことをツイートし、引っ込みがつかないほど反響そのまんまに出かけることに。
気まぐれな旅だからこそ、おっかなびっくりしながら旅をしたり、
無計画な旅だからこそ、良さげなところに行っても思い通りに行かなかったり、
なんだかんだ楽しくてもう一回行ってみたかったり…。
すごく大人なマンガ。
高校生ぐらいにはこういう気持ちにも、この手のいきあたりばったりもしなかった。
でも、大人はこうなっちゃうぐらい嫌なこともあるし、色々疲れてるから投げやりに知らないところに行ったり、人に会ったりして「なんだかんだ楽しい」が大事なんだ…って気づく。
そういうマンガ。
このマンガ単体のレビューも書きました。
もし気になっている人はこちらもどうぞ。
マンガ「ざつ旅」は現在進行系の(ほぼ)ノンフィクションじゃ!!
2、彼女の野性が手に負えない
あーもうめちゃくちゃだよ!
ワニを担いだ野生児みたいな女がホームステイしに来て、あからさまにやばいやつだからスルーしても追いかけてきてバスと並走しだす。
…その後、追いかけっ子を続けている最中に遭遇した凶悪犯を乗り物ごと破壊して逮捕されそうになる。
理解のあるポリスから開放してもらった後に、「自然界とルールが違う」とかいい出して、「文明に適応します」とか言い出す。
1話だけでも、わけのわからんことが次々と起こるギャグマンガなんだけど…本人が至って真面目だから面白くて面白くてしょうがない!!
すごいマンガだよ…。
3、銛ガール
2巻で終わっちゃった作品ではあるもののの、1巻の完成度、レビューでの人気が高い作品。
銛で魚を捕る女の子と、その監視役で一緒に海に来ている父親がアウトドアしているマンガなんだけど…本格的にアウトドアしている時もあれば、漁での魚の駆け引きが息を飲むような緊張感のある描写で引き込まれていくマンガでもある。
マンガ全体の完成度が題材・描写ともにクオリティが高いので、おすすめ!!
4、ウサギ目社畜科
予想外に面白かった!!
「働かないと死ぬ」という月から来たうさぎと一人暮らしの男の物語なんだけど…うさぎがウザカワイイ。
迷惑でうざいんだけど、一生懸命だからどこか憎めなくてカワイイ…それを笑いながら楽しめるマンガ。
面白さが単純で頭使わずに読めて、なおかつ展開が読めそうで読めないユニークさがいいです!!
ぼくは好きすぎて最新刊までまとめ買いしました。
本当に笑い転げたので、おすすめです。
5、変な知識に詳しい高床式草子さん
表紙でわかるやべーやつ!
男が読む文にはやり取りが意味深で面白いんだけど、これ読んでると言うと女子ドン引きします!
好感度を取るか、二次元を取るか選んでから読みましょう。…以上!!
6、送魂の少女と葬礼の旅
五臓六腑に染み渡る清らかなマンガ
本格的なファンタジーマンガだから、インターネットで読むタイプのマンガに比べると瞬発力爆発力がない!
だから、読む人の感受性や集中力に依存する部分が大きいマンガ。
でも、読んでいる時の時間とか、空気とか、世界とか…絵を楽しむマンガとしては僕はすごく好きなんだ。
ファンタジーの世界にだけ流れる生活感や祈り…それを肌に感じながら読むのが僕は好きなんだ。
別に読めたからマンガ通だとは思わないし、作品もきっと広まらないからステータスにならない。
でも、マンガに流れるやさしい世界と時間と祈り…それがあなたをきっと癒やしてくれるでしょう。
7、爬虫類ちゃんは懐かない
読めばわかるやべーやつ!!
女性にはおすすめしないどころか、男でもニュートラルな価値観の人にはおすすめできない。
これ読むとなにかに目覚める。
それだけ斬新でパワーがあるマンガだから。
女性読者をたくさん抱えてるジャンプ+でこれ連載するジャンプ+さん、ロックンロールすぎる!
8、スクール×ツクール
先輩が親切なんだけど、ちょっとやべーやつ!!
DIYのいろはを丁寧に教えてくれてためになるし、
マンガとして読みやすく予想しづらい展開なので、かなり面白い。
DIYを教えてくれる先輩がかなり強引な人物で癖があるからそこだけ好き嫌いが別れるけど…それ以外にはこのマンガ嫌いになる要素もなく、ちょっと珍しいコンセプトの作品だから…おすすめ!
9、この恋はこれ以上綺麗にならない。
この中で一番のヤバいやつ!!
三島由紀夫賞作家である舞城王太郎氏が原作をやってるせいで、内容が恐ろしく濃ゆい!!
あまりにも濃ゆく、エモい。
そのため、このマンガを読むと、しばらくの間「平均ぐらいのマンガを読むとつまらなく見える」という禁断症状を起こす!
このマンガだけは画像つきで説明させて。
まず、すごい潔癖症の女の子が主人公なんだけど…潔癖症だと診断されても医者にこんなこと言うレベルにやばいんだよ。
こんなに美しいセリフを言ってるのに、度が過ぎてて精神異常者…ってどうよ!?
まず、その時点で、このマンガの持ってる言葉の強さって、頭1つ抜けてるのがわかる。
色々あって汚いところに閉じ込められるんだけど…その時に、彼女は閉じ込められたことや肌に以上が出たことを無視して、「部屋が汚いこと」を気にして掃除しようとするんだよ。
1話で主人公をこの顔で描くのもやばいんだけど…それ以上に、セリフだよ…。
自分が傷ついていることよりも綺麗じゃないことが許せない。
そして、「大変できれいな方が良い」という言葉…重い…重いんだけど、それさえ美しく見える。
このマンガは、「面白いかつまんないか」なんて議論はしません。
「このマンガさえ評価されない世界は、世界の方がおかしいから評価されてないとおかしい!」
少なくともぼくはそのぐらい衝撃を受けました。
どれか1つならとりあえず、「この恋はこれ以上綺麗にならない」読みましょ。
難しいことは書いてない。ただ、すごくシンプルに力強くクレイジーな人が出てくる迫力に圧倒されるだけだから。