今年も色んなマンガを紹介しました。
このブログ及びぼくのTwitterで紹介するマンガは、発売後間もない「3巻以内の作品」をメインで紹介しているため、来年以降映像化したり、話題沸騰になる作品がゴロゴロあるのです。
そんな近未来がわかるランキングになっていますので、最後まで見てもらえたら嬉しく思います。
10位、姫様”拷問”の時間です。
魔王に囚われた姫様が、拷問を受けるお話。
姫様が情報を話すと「用なし」といわれて、拷問に使ったものを一緒に食べたり楽しんだりする。
それが、カップ麺やトーストなどすごく小市民なものが多いので、
「これでそんなに盛り上がる!?」
というネタをすごいテンションで描いている。
ギャグマンガ特有のテンションの落差と、グルメマンガ的な魅力、さらにそれをファンタジー世界でやる斬新さなど、マンガとして非常に完成度の高い作品です。
紹介記事:マンガ「姫様”拷問”の時間です」はとにかくくだらない!でも面白いんだよなぁ〜
9位 社畜が異世界に飛ばされたと思ったらホワイト企業だった
ブラック企業に勤めてた人が突然ホワイト企業に勤めることで自分自身が、ブラック企業に染まりすぎてたことに気づくギャグマンガです。
高待遇を受けると逆に気絶してしまう姿を見て、
「これはカジュアルな認知行動療法かもしれない…。」
と思って紹介した作品。
認知行動療法とは精神疾患の人がよくやる治療法の1つなんですが…自分が感じたことを書き出していくことで自分自身が「悪く思い込んでいる」「思い詰めすぎている」ということをキチッと認識していく治療法のことです。
ブラック企業では当たり前のことは、一般社会からしたらおかしいことだらけです。
それを転職によって変えていく、おかしな認識を持っている人の話を聞きながら自分のバランスを取り戻す。
ギャグマンガでありながら、高度に医学的なものに思えて、紹介したところ少し話題になりました。
書いた記事:社畜がホワイト企業に転生するマンガが、どうみても認知行動療法!!
8位 フットボールネーション
体の使い方について詳しく紹介してくれるサッカーマンガです。
ここに載っている「もも裏歩き」を紹介したところ、マンガがバカ売れ!
ぼく自身がハムストリングスを鍛える方法に悩んでいて「もも裏歩き」を取り入れた体験談を書いたものの、もも裏歩き以外にも色んなトレーニング理論、体の使い方、サッカーの考え方について載ってます。
サッカー関連で個人的に好きなのは国際的な審判と、日本でしか審判をしない人の違いの話でした。
野球の世界でも日米でストライクゾーンが違うことで苦しむ人がいますが、サッカーの場合はラフプレーがどこまで認められるかで実力が発揮できるかどうかがかなり違うみたいです。
書いた記事:フットボールネーションの「もも裏歩き」はマジで痩せるので、おすすめ!!
7位 雪女と蟹を食う
「世の中に絶望した貧しい男が、人妻を襲ったところ…二人で旅に出ることになった」
というマンガです。
幸の薄い人生を送ってきた男性の卑屈でやりきれない感じが丁寧に描写されていて、なおかつ人妻の方もお金では埋められない欲求不満の描写も素晴らしい文学的な魅力を持った作品です。
自分がお金がなくて社会から認められずあんまり幸せじゃない時間が長くてすごく共感したため、紹介したところグサッと刺さった人が多くて紹介しました。
書いた記事:マンガ「雪女と蟹を食う」は25歳以上の人生退屈してきた人に読んでほしい
6位 江戸前エルフ
400年前に転生したエルフが、神様として祀られている神社があって、その街の日常を描いた作品。
日常マンガでありながら、マンガ家の力量がとにかく高い作品で、
・日常といいつつファンタジーの要素があり
・ジェネレーションギャップやエルフへの愛着で時間を表現
・料理や人間関係で土地柄を表現
と、キャラクターだけに依存しないマンガの魅力がしっかりした作品。
今年売れたマンガトップ10の中で一番アニメ化しそうな作品。
アニメ化したところ見てみたいなぁ〜嫌いなキャラが出てこなくて癒やされる作品だし。
書いた記事:マンガ「江戸前エルフ」は、ただのオタク!でも、そのゆるさが好き!!
5位 自殺遺族になっちゃった
夫の浮気で自殺で、自殺遺族になった妻が事故物件と化したかつての住み家をめぐって賠償金問題やら、親戚との関係やらをわかりやすく語ってくれるマンガです。
裁判ならではの特殊な仕組み、不動産のややこしい部分などにしっかり触れているマンガです。
本来、テレビや学校で伝えるべきほどに大事な社会の仕組みについて書いているから、是非とも多くの人に手にとってほしいです。
書いた記事:マンガ「自殺遺族になっちゃった!!」で弁護士という生き物について知ろう!!
4位 母は汚屋敷住人
悪臭がしそう、ネズミやゴキブリが出ているというガチモンの「汚屋敷」に住む母親との暮らしを描いた作品です。
そして、子どもの頃から筋金入りの「汚屋敷」を作るような母親だったため、毒親でもあります。
そのため、毒親マンガとしても、汚屋敷マンガとしても壮絶で、このマンガをきっかけに派生作品を読み漁るほどぼくは影響を受けました。
ほんとそのぐらいすごいことが書いてあります。
書いた記事:汚部屋汚屋敷を突き詰めていくと、習慣とホメオスタシスの問題なのかもしれない…
3位 母を片づけたい~汚屋敷で育った私の自分育て直し~
4位と同じ作者の毒親エピソードに特化して書かれたマンガです。
毒親といっても…普通は「母親と気が合わなくて家庭環境悪くて受験に失敗したとか、心を病んだとか…」そういうレベルの人なら日本中にいると思います。
ただ、本書は育児放棄したせいで子どもが栄養失調を起こすとか、家事をちゃんとやらないから家に住めない(できるだけ家を避けないといけないとか)そういうレベルなので、壮絶です。
あまりにも壮絶すぎて、普通の毒親あるあるぐらいだったらほぼ全部網羅している作品となってます。
あまりにも壮絶で精神的に辛くて、Togetterまとめでしか感想をかけませんでした。
作ったまとめ:「母を片付けたい」という毒親マンガ読んだら、毒親談義をせずにいられない体になってしまった…
2位 戦国小町苦労譚
戦国時代にタイムスリップした女子高生が織田信長に仕えるお話。
しかも、ただの女子高生ではなく、農業と戦国時代に詳しい女子高生だから、戦国時代の農地を近代化して、その後も次々と技術革新をやり遂げる。
小説家になろう原作でありながら、技術開発や既製品を強引に持ち込むのではなく、農業の近代化というイノベーションをやっているところが、非常に面白い作品。
今では常識になっている農法の起源、高価だったものを安価にするような技術革新を次々と持ち込むというのが、このマンガの面白さで、歴史や農業の知識・うんちくが多い作品でありながら興味深い内容をチョイスしているからしっかり読み込む面白さがある作品。
書いた記事:マンガ「戦国小町苦労譚」は名作の風格!戦国時代好きのバイブル!!
1位 半助喰物帖
ダントツ1位!
幕末からタイムスリップした食いしん坊な武士が、タイムスリップ直後にお世話になったOLの家で料理番をするお話。
「グルメマンガというジャンルは山のように作品があるし、マンガ自体も地味めな作品なのに、なんでこれがそんなに人気出たの!?」
と言われそうな作品ではある。
人気の秘訣は…ちゃんとグルメマンガしてることです。
演出的な派手さ・必殺技に頼らずに、グルメや調理工程がすごく魅力的な作品だからです。
加えて、1つ1つの人間描写が素晴らしい。
幕末から来たが現代に馴染むまで、料理をしながらもキッチンで知らないで馴染みのないものを見つけたり、現代人がしないような形で理解をするといったこと(機械をカラクリと呼んだりするなど)が面白い。
さらに、嫌いなキャラが出てこない人情味のある人間関係も素晴らしい。
ぼくのような30歳のおじさんにはちょうどいいカロリーのマンガでかつ、
ガッツリメシの誘惑とは一味違った和食を提案してくれるところが女性ウケがよかったです。
五臓六腑に染み渡るような優しいマンガなので、是非読んで癒やされてもらえると嬉しいです。
マンガ:マンガ「半助喰物帖」を読むと、いつか作中の再現レシピを作りたくなる…そんな料理マンガです
最後に
「ぼく経由で売れたマンガランキング」ということで、他では絶対にできないようなランキングになったと思います。
世間一般の売れ筋マンガランキングの方が明るく華やかなでわかりやすい作品が多いのも事実です。
その一方で、スポットを浴びない名作もマンガの世界にはたくさんあります。
来年もそういうマンガを多く見つけ、紹介できればいいなぁ〜と思っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
来年もよろしくおねがいします