最近、片付けのコミックエッセイを読むのにハマっている。
一口に片づけの本と言っても、
・元々片づけがうまい人が描いたマンガ
・汚部屋/汚屋敷を作ってしまったダメな作者が立ち直る話
・立ち直ってたところからさらに上を目指す本
と3種類ぐらいある。
本、マンガ問わず、自分と能力や目標があっていない本を読んでもうまくいかない。
今回は初心者向けの本が多いので、初心者でも安心…中上級者にはぬるい可能性があるがご勘弁いただきたい。
1、母は汚屋敷住人
壮絶さだけでいえば、コミックエッセイの中で最強の1冊
著者の母がネズミ・ゴキブリが常駐していて、家が倒壊しないか心配になるレベルのゴミ屋敷を作ってしまう人で…そこに帰ってきてしまったがために、汚屋敷を掃除する羽目になった作者の話。(しかも片づけて怒られる謎状態)
作者が取り組んだ数々の片付けノウハウが描かれているものの、あまりにも話が壮絶すぎて、毒親マンガになってしまっている1冊。
片づけができない・やる気が出ない人たちが読むと、ショック療法的に「20cmのネズミが出たらたまったもんじゃない」と本気で掃除しだす本。
こんな人におすすめ!
・どうしても「片づけをするやる気」がほしい
・極限まで部屋を片付けないとどうなるかを見てみたい
・汚屋敷で暮らしていると何が起こるか、どんな人が住んでいるかを知りたい。
2、片づけられない女のための、こんどこそ!片付ける技術
部屋が汚すぎて失恋したことで覚醒した作者の話
足の踏み場もないほど汚部屋を作ってしまったところから、一念発起して部屋をキレイにしていく物語。
読んでみるとわかるのですが…作者が「稼ぐ能力はあるけど、生活力がびっくりするほどない」というタイプの人が描いたマンガなので…、片づけが大の苦手な人も同じ目線で読むことができる作品。
片づけがとにかくできなかったことは、作者のこのセリフを見ると伝わるかと思う。
頭の悪いコマだけど…部屋が汚いまま染まった後に部屋片付けるとこういう気持ちになるので、ちょっとわかる。
こんな人におすすめ
・とにかく片付けが苦手(今現在汚部屋)
・とてつもなく初歩的なところから片付けを教えてほしい
・色んな片付けに浅く広く対応した本が読みたい
3、ダメな自分を認めたら部屋がキレイになりました。
これも、「作者が汚部屋クリエイター」パターンですね。
この本については…作者の言いたいことがとにかくシンプルで
「これさえ抑えておけば、部屋がキレイになるぞ!!」
というところで本がまとまっているからとにかく読みやすく実践しやすいのが素晴らしい。
「片付ける技術」はもうちょっとルポ寄りで臨場感がある作り。
こっちは、要点をまとめることで読者がすんなり理解しやすいメッセージをシンプルに伝えてくれる作品。
初心者向けではあるけど、(初心者特有のぽんこつ描写よりも変わっていくことに重点を置いてるから)片づけがある程度得意な人が読んでも楽しみやすい作品かと。
こんな人におすすめ
・とにかくシンプルでわかりやすい片付け本が読みたい。
・失敗談少なめで、成功体験とダメなときのあるあるだけサラッと読みたい
・片づけの手法というよりも、まずはキレイを維持するためのメンタリティを身に着けたい
4、家族が片づけられない
異色の片付け本!!
普通、片付け本の定番では「部屋がキレイになって、幸せになりました」という本が多い。
ところが、この本は家族唯一のしっかりものの作者ががんばって片づけたはいいが、家族はちっとも維持してくれない…という人間関係や部屋をキレイに維持する難しさを描いた本となっている。
汚部屋でも他人の家でもキチッと片づけられるほどの人が描いた本だから、片づけの知識や心構えはものすごくしっかりしている。
その一方で、家族で暮らす難しさや、自分が片づけたら周りもそれにしたがってくれるか…というとそんなことない難しさも描いている。
・片付けがキチッとデキる人の話も読みたい時
・自分だけ片づけられるようになっても周りが合わせてくれない時
・片づけを志さない人と、片づけ有段者との温度差を見ることができる
5、必要なものがスグに! とり出せる整理術!
片づけ初心者を中級者ぐらいに押し上げてくれる本!
「とりあえずキレイに」を初心者だとすると、中級者は「より部屋を整理して、無駄な時間をカットしてスペースを開けていく」ということが達成すべき目標になってくる。
汚部屋からきれいな部屋まで持っていった作者が、編集者を家に招いて言われたのは「まだまだムダが多いから整理術を磨きましょう」と言われて、部屋を整理する話。
ある程度部屋をキレイにしてやることが頭打ちし始めてる片付け初心者、もっとキレイにするアイデアがほしい中級者に読んでほしい1冊。
こんな人におすすめ
・片づけ初心者から中級者になりたい
・やってみたけど失敗だった整理術も読みたい
・片付いているはずなのに不便だったり居心地が悪いと感じてるからもっとスキルを上げたい
もしも、「時間がとれない」という人のために…
正直、どの本を読んでもある程度片づけの知識は上がる。
しかしながら、片づけは結局は自分でするものだから、「やる気が出ない」「時間がない」と言ったことが最後の障壁になってくる。
ヤル気については、「母は汚屋敷住人」を定期的に読み返してもらって汚部屋の恐怖を刻みつけてもらうものとして…「時間がない」という人には、「秋本治の仕事術」という本をおすすめしたい。
ぼくはこの本を読んで、ブログを書かないでしっかり休む時間を作ったことで効率が上がって家がきれいになった。
片付けの本を読んだことで不用品処分がはかどったり、悩んでいたことが解決したのも事実。
しかしながら、「時間を取ろう」という意識が部屋をキレイにする、キレイを維持する第一歩なのでもし「時間がとれない」という一歩目でつまづいている人は秋本治の仕事術も読んでみたらいいと思う。
まあ、時間の使い方も片づけも共通して「自分自身のムダや不快なものを整理していく行為」だからゴールは同じだけどね。