11月〜3月まで毎月1回づつ「秋葉原の本屋をはしごして、面白そうなマンガを探して記事にする」ということを続けてきましたが…今月をもってやめることにしました。
とはいえ、新刊情報はほしいので、新刊情報を毎月1回発信していくのは続けるんですけどね…
秋葉原の本屋に通ってよかったこと
やめるとはいえ、メリットがなかったわけではありません。
だから、まずはメリットの方から語っていこうと思います。
秋葉原の本屋をはしごするメリット
・きらら、カドカワ、一迅社(百合姫)系の本にはすごく強く、ネットやオタクの流行が強く反映されたものはすごく探しやすい
・本屋ごとの特色が面白い。とらのあなは異世界転生専用の棚が揃っていて、メロンブックスは百合作品を優遇、ZINcomicは最新の売れ筋以外にも過去の名作を紹介してくれている。
・見本誌が充実!1冊まるまる読める本も多い。(これは街の本屋でやってるところは珍しい。)
・雑にワンピースをおすすめしてくる本屋がない。初心者でもマイナーマンガを探しやすい。
・マンガ以外にも同人誌、成人向け、アニメなど様々なもののトレンドを追える。
・マンガ探しに来るだけなのに、観光気分が味わえる。
・目まぐるしく再開発や観光客が来るため、景気やトレンドが反映されている。(陰キャラ向け渋谷)
つまるところ、マンガが本当に好きな人…というよりも、オタクっぽいものが好きな人向けなんですよ…秋葉原。
だから、とても楽しいです。
マンガが好きじゃなくても、色んなものの流行を追うことができるので、浅く広く追いかけてる人にはおすすめです。
今の秋葉原が好きか嫌いかとか、
昔はこうだった、こんな店がなくなったとか
色々あるかとは思いますが…やっぱり秋葉原に来る事自体の高揚感は他の事では補えない魅力です。
インターネットのオタクっぽい集団がそのまんま街になったようなあの雰囲気…他では味わえないから。
・お金がある
・秋葉原的なものが好き
と言う人はぼくが何を言おうが気にしないで、秋葉原で楽しくヲタ活したらいいと思います。
秋葉原の本屋を巡るデメリット
やめるからには、当然デメリットもあるんです。
秋葉原の本屋をはしごするデメリット
・品揃えが偏ってるから、あたりはずれが激しい…カドカワ、きらら、一迅社(百合姫)が面白くないと、秋葉原でどれだけ本を探しても、いい本を見つけにくい。
・オタクが好きそうな本ばっかりヨイショされる…最初の3ヶ月ほどは楽しかったんですが、傾向がわかってくると飽きる!
・動画でカドカワ作品を紹介することはとてもリスキー…小説家になろう発の作品をガツガツ紹介する投稿者の動画が、カドカワ作品を中心に削除される事態に陥っているため、カドカワには手を出さないほうが動画を作る上では無難。(最近、ブログがご無沙汰な理由は動画作りしてるから)
・自分がマンガが好きなのに萌え系/なろう系ばかり紹介される…萌え系やなろう系なんかほぼないアフタヌーンや、ビッグコミックスみたいなマンガ雑誌にも面白いものはある!!でも、そういうモノを発掘したくても品揃えが偏ってる。
・オタクショップを支えてるのは本ではなく同人作品や成人向けなのでマンガは軽んじられる…店舗が狭いメロンブックスでは露骨にマンガの棚を減らして同人誌や成人向けを増やすこともある。そして、成人向けは出版される本の絶対数が少ないため、定点観測しても品物が入れ替わらないので「半年に1回ぐらい行けばよくない?」となる。
・単純に疲れる…ZIN、メロンブックス、とらのあなを巡るだけなのに、その100メートルで10人以上の客引きげっそりするほどの人混みに会うのが、もう大変。3月だけは街全体から人が減って過ごしやすくなったけど…それでも普通の街に比べたらまだ多い。
色々言ったけど、要するに「合わないし、飽きた」んですよ…秋葉原に。
いや、有隣堂書店、文教堂書店とかと比べると、はるかに秋葉原の本屋ってまともなんですよ!?
書店と言いつつ、結局売れ筋に追従しているだけのしょーもない書店は本当にたくさんあるから…そういうのに比べたら秋葉原で3件巡るほうがはるかにいいです
でも、丸善/ジュンク堂に比べたら、全然ダメ。
ジュンク堂は川崎にないから、ぼくは丸善派なんだけど…丸善は売れ筋の影にマイナーな新作マンガをキチッと揃えてくれるから…すごくいいんですよ。
3月に秋葉原で探してきた本の半分がゴミクズだった時に
「うわぁ〜これはあかんわ」
と思って、丸善で、自分がこれと思うものをメモってやり直したら…半分は良作でジャンクは0でした。
いや、実際問題ねぇ、カドカワときららと異世界転生を排除してマンガ探したら、商業誌のレベルにも満たないような本は出てくる方が珍しいんですよ!!
カドカワは2割すごくて、8割がポンコツ。
きららは5%が神がかりにいいけど、95%はゴミ!
異世界転生の商業マンガは、日本の消費税と同じぐらいのあたり率!!
丸善はその点親切ですよ。出版社別に区切ってくれて、大量の蔵書数で色んな本を一杯見られるわけですから…ジャケ買いでおおよそいいマンガが引ける人はもう、秋葉原なんか行かなくてもいいんです。
カドカワときららと異世界の棚を避けてもまだまだ山のようなマンガが迎えてくれるし、ちゃんと新しいものから定番まで揃えてくれる(売れ筋に逃げすぎない)から、いいと思うんです。
もちろん、カドカワやきららが好きで好きでたまらない人もいると思うので、秋葉原の本屋のスタイルが合う人はそこに行けばいいと思います。
ただ、出版物も、目利きも上級者向け過ぎますので、とてもおすすめできないですが…。
しかしながら、
「一般向けの面白さがある程度しっかりしてて他の人が知らないマンガを先に見つけて紹介したい」
というぼくの望んでる需要には、秋葉原の本屋ってすごい相性悪い。
逆に言うと目的が明確なら、本屋さんに目利きしてもらうよりかは、一通り全部見せてもらったほうがいいんですよ。
例えるなら…
「素人が魚市場行っても何がいいかなんてわからないけど、逆に玄人は魚屋さんやスーパーで買うよりも自分で魚市場で買ってきて、さばいて保存するところまでやったほうがうまいものが安く食べられる」
という感じですね。
ぼくは書店員よりも自由にマンガを選んで、好きなように紹介できる立場で、それでいてそれなりに知識があるから、魚屋さんもとい、親切な本屋さんに行かなくてもいいというわけです。
「書店員の見る目がない」
とは思ってません。
しかしながら、どんな商売も大きいところだと、出版社に気を使ったり、トレンドを無難に追いかけて誰からも文句言われない仕事をしないといけないこともあるんです。
自分が詳しいことならいざしらず、普段は漁師しか知らないようなマイナーな美味しい魚より、とりあえずマグロやハマチを食べればそこそこ美味しい…とみんな信じてるのだから、自分の好き嫌いに関わらずとりあえずマグロやハマチを置こうとするわけです。
自分がマグロやハマチより美味しい魚を知ってたり、加工できる人は魚市場で直接買い付けて自分でさばいて、You Tubeかなんかで紹介したらいいんです。
そう考えていくと、ぼくは秋葉原の本屋さんに親切に当たりをつけてもらう必要がないから近所の丸善で雑多に本をおいてもらって、その中から良さげなものだけピックアップしたらいいなぁ…と。
だから、4月以降の本屋徘徊シリーズは、川崎の丸善か、蒲田のメロンブックスで見つけた本が多くなると思います。
川崎在住の人には、矢向駅にある青馬堂書店もぼくはおすすめなんですが…矢向って青馬堂と志楽の湯以外の用事がないんですよ。(志楽の湯もいい銭湯ですから、よかったらどうぞ行ってみてください)
何がいいたいかと言うとですね…オタクも自分の好きなジャンルを極めると秋葉原に雑に行かないって話です。
これは、マンガオタク以外にもゲーセンに通うオタクも同じ。
秋葉原のゲームセンターは割高だから、首都圏近隣のいいゲームセンターを各ゲームのランカー達はそれぞれ持ってます。
アイドルオタクだって同じです
AKB48以上に自分の好み通りのアイドルを見つけるとAKB劇場には行かないで、自分の好きな地下アイドルを追いかけたりするんです。
そうなってからがオタクなんだなぁ…と改めて思いました。