今週のお題「私の流行語大賞」を、僕も2つほど紹介。
無謬性を突き詰めた結果、他人を排除することに正義を見出した人を指す言葉
1つはアニメ「ユリ熊嵐」から「透明な嵐」。
意味は「いじめや他人を排除しようとする空気」にもっと幅をもたせた概念のこと。
「ガッチャマンクラウズインサイト」にくー様の場合は空気をキャラクターにして、具体的な存在にしていたけど、ユリ熊の場合は「ぼんやりとはわかるけど、概念に幅をもたせるために敢えて具体化しない」という形式を取ってる。
文系の人にはわからないと思うけど、数学とか物理の文字式が特定の数字を入れずに、文字で「ここに数字を当てはめると式が成り立ちますよ」という様式を取って幅をもたせていることで、色んな所に当てはめられるようにしているんだよね…。
文系の人にわかるように言えば、政治家の答弁が抽象的で具体的なケースを説明しないのは「保身」でもあるけど、運用する人が臨機応変に当てはめられるように(必要とあれば、当てはまる場合でもわざと当てはめないために)法律や政令に幅を残すようなもの。
幅をもたせることで、「透明な嵐」という現象を学校のいじめ以外にも様々な場所での同調圧力…もっと無自覚な誘導尋問、果ては他人からみたら宗教にしか見えない誰かの正義感や道徳観を疑う言葉として機能しているため、ユリ熊嵐で発明されたこの言葉は一部ファンの間で「便利語」と言われている。
ちなみに、このブログでは透明な嵐が教室で起こっている時(排除の儀)の「空気が読めない=悪」という画像を散々使い回した。
こんなに便利な画像を僕は他に「駄サイクル」ぐらいしか知らない。
(今年ではないけど、ブログを書く人にはとてつもなく便利な魔法の画像だからこれも貼っておく。)
これ、人を悪くいう時によく使われるけど、例えばメジャーデビューしたバンドメンバーの間とか、編集者とマンガ家さんの間だって他人が入らなかったら駄サイクル化することがあるから「他人の目が入ればいい」ってもんでもないところが要注意。
(※よく考えてご覧?はてなブログやはてなブックマークなんて赤の他人にいやというほど見られているけど、その人達がダメ出ししたことでコンテンツがプロのそれよりも面白くなってる?一人編集の某文芸雑誌よりも、マーケティングすらしないスティーブ・ジョブズよりも、たくさんの意見を聞き入れたり、配慮しているブロガーや地上波のテレビの方は本当に面白いのか?)←投票する奴がバカだと駄サイクルよりもエグいことになることをネット民は意外と知らないけど、そのことに気づかないまま「みんなで決めたほうがいい」と思ってることだってある意味「透明な嵐」だよね?
剣を交えることで愛が芽生える現象をなんと呼べばいい?
もう一つが「実質的セックス」という言葉。これ、僕に教えてくれた人によれば、腐女子擁護らしい。
スポーツとかバトルモノで、敵同士のキャラが戦った末に仲良くなる(ライトノベルだと戦った後に恋が芽生える)ような現象のこと。(実質的なだけで、何一つ性的要素は伴わない)
戦いそのものの勝ち負けではなく、戦いを通じて心が通い合うことが重視されるような展開…もしくはそのようなバトルのことを指す。
ライトノベル原作のアニメを語る時に、罵り合いが始まったり、相手の強さに人間性(努力や人柄)を評価するような発言が出てくるとそれを「ヒロインが落ちること前提のバトルじゃねーか!」と言いながら見るのが基本。
…具体的には、刃牙のライバル同士の戦い・るろうに剣心のそれは実質的セックスみたいなバトルが多い。暗殺教室にいたってはバトルを通じて教育することや人格を通わせることを前提としてるから、ほぼ100%こっち。(アニメだとキルラキルがこっち)
逆に、キャラクター同士がバトルをしても仲良くならない攻殻機動隊、黒の契約者みたいな作品は純粋なバトルが多い。(※黒の契約者は1期に1つだけ実質的な戦いがあるけど、その1つを除くと基本的に勝ち負けがきっぱり別れる、心が通い合ったりしない勝負ばかり)
マンガで実質的が少ない作品だと…僕のイメージだとHUNTERXHUNTERが比較的少ないかな…?
最新刊まで読んでないから下手なことが言いづらいけど、バトルを通じてキャラクター同士が繋がり合ったりしない(し、そもそもやたらむやみにアクの強いキャラ同士がバトルしない)イメージがあるのよね…。
ちなみに、上の言葉も下の言葉も僕に教えた人は同じやつです。
彼は僕が使いまわしたくなる言葉を選んでくる名人だと思いますね♪
でも、彼が紹介してくれる言葉は便利すぎて何でもかんでもに当てはめて使いすぎてしまいます。思考力語彙力が下がりそうだから気をつけねば。
ちなみに、ユリ熊嵐の主題歌を歌ってる歌手の名前は「ボンジュール鈴木」です。
ユリ熊嵐全編みて笑ったシーンよりも、この名前を教えてもらった時の方が僕は笑いました。
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ちゃんとアニメを掘り下げていくとこういう記事を書きます。