野球ファンの友人が、すごいこと言ってた。
ぼくは、オリックスファンだが…オリックスは日ハム出身者のおかげで優勝もできたし、プロ野球チームのメンツを保てていた時期があって、さらにオリックスの選手も日ハムに何人も行ってる。
だから、日ハムのことは「オリックスの盟友」だと思ってる。
だからこの話を聞いた時に、「嘘でしょ?信じられない!」と憤慨した。
でも、この話…よくよく調べると敬意がかなり複雑だった。
札幌ドーム「3階でシャウエッセンドッグ売ってるのに…。デマを流されてる…(T_T)」
厳密に言うと、
「札幌ドームにもシャウエッセンドッグはあった。しかし、日ハムの直営店でもなければ、3階の人通りの少ないところまで足を運ばないとシャウエッセンドッグは食べられないというシンジラレナーイほどの不遇を日ハムに強いた上で、札幌ドームは【デマを流されてる】と被害者ヅラまでしている」
のだ。
札幌ドーム内でのグッズ販売は、私どものスタッフによる販売のほか、ファイターズさまによる直接販売も実施していただいております。飲食メニューも、日本ハム製品を使用できないなどということは無く、シャウエッセンのほか業務用食材としても仕入れさせていただいています。フェンス広告も、バックネット下(テレビ中継で最も多く露出する部分)などはファイターズさまに販売いただいています。ここ数年は、事実と異なる報道記事も大変多かったんです。
他にも「モニターご意見」では、札幌ドーム側の言い分がいいたい放題書かれている。
でも、重要なのはそこじゃないので、今回は割愛させていただく。
(興味があればどうぞ。腹が立つからぼくからはオススメしません)
役人というのは、
「絶対に謝らない」
「都合の悪い事実を伏せて詭弁を弄する」
「批判された時のための予防線を用意しておく」
という姑息な連中だ。
そのため、札幌ドームは直営店ではないことも事実なのに、一切そこにふれないで日ハムの製品を使っていることを理由に『事実と異なる報道』と、シャウエッセンがない問題をバッサリと切り捨てている。
しかし、当時札幌ドームにシャウエッセンドッグを食べに行った人は、ブログで『ほぼ嫌がらせ』『日ハム不遇の象徴』とまで言ってる。
日本ハムファイターズの本拠地球場なのに、親会社の商品を扱う売店は人通りがほとんどない三階(野球時:外野スタンド後方の階段上、サッカー時:バックスタンド後方の階段上。)の隅っこに押し込められている。普通に歩いていて辿り着く事は絶対にないので、札幌ドームに行った事がある人でも知らない人がほとんどだろう。それほど辺鄙な場所なのだ。いくら契約とはいえ、このスタジアムを1番利用する大口の太客にこの仕打ちは酷くないか?ほぼ嫌がらせと言って間違いない。
そう、このホットドックは札幌ドームにおける日本ハム不遇の象徴なんだ。
このブログを見てもらえばわかるが…シンジラレナーイほどわかりづらい場所にポツンとシャウエッセンドッグを販売している飲食店があるだけだ。
だから、「日ハムなのに、シャウエッセンがない/日ハム製品を締め出している」なんて言われてしまったわけだが…当の札幌ドームはPIZZA-LAなどの売店を優先させておきながら、報道やネットの噂に被害者ヅラを決め込んでいる。
このいびつな状態があるため、エスコンフィールドではシャウエッセンドッグが食べられるというツイートが、3月に大バズリしている。
みんな「日本ハムの球場なんだからシャウエッセンのホットドックとかソーセージ盛り食べたいよね」と思ってた訳じゃん?
でも、札幌ドームがそれを許さなかったから約20年、みんなケンタッキーやらモスバーガーを食べてた訳よ。
遂に叶うぞ。 pic.twitter.com/A8b8f6MJ1B
— のば🏴☠️ (@north_bucs) March 22, 2023
引リツで「札幌ドームにもあったぞドヤァ」って多いけど、あれは某全国チェーン店がやってるホットドック屋のいちメニューだからね。売上はドームが持ってくし。
単にシャウエッセン食いたいならスーパーで買えば良い訳で「日本ハムが本気出した直営店のメニューがようやく球場で食えるぞ」って話。
— のば🏴☠️ (@north_bucs) March 22, 2023
日ハム直営店が、シャウエッセンドッグをシャウエッセンだとわかる包み紙で出せることに、「エスコンフィールドは日ハムの球団なんだ」という強いシンボリックを感じます。
エスコンフィールドは日ハムが強くなるとともに大繁盛、札幌ドームは日ハムがいなくなると予定が埋まらなくなる(特にコンサートのための新モードは、1件も予定が入ってない)ので…本当にメシウマでございます。
日ハム球団が続いたのは、大社義規氏のおかげ!だからこそ、「親会社の商品を仕入れてるからいいだろ」という姿勢は野球ファンが聞いても、不誠実!!ハラワタが煮えくり返るレベル
これ、「たかがソーセージの一本や二本でそこまで怒るなんて…」という単純な話じゃないんです。
シャウエッセン問題は、日ハムという球団、ひいては「日ハムを30年以上持ち続けてくれたオーナー」に大して敬意があるかどうかという…そういうレベルの話なんです。
日ハムファイターズの親会社が、日本ハムに落ち着く前は…親会社が何度も変わっていて、北海道移転をするまでは50年で2回しか優勝できない弱小球団でした。
ついに、1973年に日ハムが日拓ホームフライヤーズを買収し、日本ハムファイターズが誕生。
大社義規オーナー、三原脩球団社長の体制ができて、大沢親分こと大沢啓二を監督に迎え、1981年に優勝。
東京時代は決して強くありませんでしたが…この後も約30年間オーナーを続け、今でも日ハムの幹部が親会社を務めることで…親会社がコロコロ変わっていたフライヤーズが、50年の歴史と伝統があるファイターズに生まれ変わりました。
これだけでも、いい話なんですが…この大社義規オーナーの野球愛はケタ違いでした。
Wikipediaだけでも
・日ハムの試合がある時はお酒を飲まなかった
・日ハムの結果を、社員に見に行かせて報告させていた。
・オーナーになる時に、同業者から猛反対を食らったが、押し切った。
・選手に話を聞かせ、仲人も務め、観戦はもちろん、ドラフト会議にも通っていた。
・葬儀には「ファイターズ讃歌」が流れ、ファイターズの応援団が旗を振って見送る。
・翌年、北海道で優勝した時には、大社義規オーナーの遺影を胴上げ。
・大社義規オーナー死後、81年の優勝の時に付けていた背番号100は永久欠番になった。
と…球団を愛し、ファン・選手からも愛された「日本プロ野球史上、最も愛が深かったオーナー」が大社義規オーナーだったのです。
加えて、パ・リーグ暗黒時代で、東京ドームに間借りしていた時代なので、金銭的には苦しいはずです。
にもかかわらず、大沢啓二以外にも上田利治を呼んだり、晩年の落合博満を大枚はたいて呼んだり
「強くはなかったけど、常に全力で戦う球団」
を作り続けてくれたのが、大社義規オーナーでした。
大社義規オーナーの野球愛は、昔ながらの野球ファンにはちゃんと届いてるのです。
だから、大社義規オーナーの半生がつまったシャウエッセンや日ハムブランドを
「一応、お店出して、仕入れてやってるから文句言うな!」
と居直る札幌ドームの態度に、リスペクトを感じないのを通り越して…移転してしまう気持ちもすごく理解できるのです。
しかも、北海道のメディアは、札幌市側についてエスコンフィールドへのネガティブキャンペーンまで始めた時は、「どこまで性根が腐ってるんだ!!」「お前たちが踏みにじったモノさえまだ理解できてないのか」と、いち野球ファンとして、ハラワタが煮えくり返ったものです。
…いや、もうすべては終わった話なので、今は
「本格的なボールパークができて最高!」
「俺も、オリックス以外で遠征に行くなら、エスコンがいい」
という楽しいことに混ざって盛り上がりたい気持ちしかないから別にいいんです。
ただ、北海道の財界や、札幌市・札幌ドームが、自己保身やポジショントークを続けてるうちは
「札幌ドームなんか解体しろ」
「コンサドーレ札幌の試合と、下水道展を毎日開催してろ」
というネットの書き込みは収まらないと思います。
気持ちはわかるけど…そっちはそっちで加担したくないので、
「シャウエッセンで腹を満たして、落ち着こうぜ」
とだけ書いておきます。
人間ね、お腹いっぱい美味しいものを食べるか、全力で運動すれば、心が平穏になれるんです。
世の中、手前勝手な人もいるし、イライラすることもあります。
でも、そんな時は、とりあえずシャウエッセンを茹でましょう。
お腹いっぱいシャウエッセンを食べたい人向け
頭が空っぽになるまで運動したい人向け
