百錬の覇王がつまんない最大の理由を語りたい

マンガ

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悪名高い異世界転生ラノベ「百錬の覇王」のマンガ版1巻無料だったから読んだ。

 

つまんないのは言うまでもないのだが…ぼくはそれ以上に、この作者の頭の悪さが気になった。
ここでいう【作者の頭が悪い】は「登場人物の頭が悪いから作者の頭も悪いに違いない」という意味じゃない。もうちょっと深い意味で頭が悪い。

そもそも、異世界転生ラノベとはなにか?

簡単に言えば、「ゲームの世界または過去に現代の若者が放り込まれる」という作品だ。

現代社会で死んでしまって生まれ変わる人もいるし、オカルトのような怪奇現象で違う世界に飛ばされる人もいるし、異世界につながるゲートが開いてそこに飛び込む人もいる。

経緯はともかく、「現代社会で学んだ知識を活かして人生を再スタートする」という「ここではない、どこかへ」という気持ちを小説に落とし込んだような作品だ。

スローライフをしたり、勇者になったり、商人になったり…色んなタイプがいるけど、「百錬の覇王」は、その名の通り王様として国を引っ張るリーダーになる。

 

リーダーとして、戦いや内政に未来から持ってきた知識や文明を普及して自分の領土を拡大させていく…という戦国自衛隊とまおゆう魔王勇者を足して2で割ったような感じのあらすじ。
まともにやれば面白いかとは思うけど…まともじゃないから面白くなってないんだよね。

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リーダー系転生ラノベはオーパーツの持ち込みと歴史検証が問題になる

はてなで最も有名なブロガーの一人であるフミコフミオさんはぼくに
「(ブログの題材として)知らないことについて語らず、知ってることを語れ。
と、助言してくれたことがある。
そのおかげで、ブログを書く時に炎上したり、自分でも説明ができないことを他人から批判されて右往左往することが減った。

 

異世界転生ラノベもピンキリで、作品作りが上手な人ほど自分の知らないことを持ち込まないようにしている。…専門知識のいらない個人的な話にしたり、科学的根拠を求められない魔法の世界(という建前のゲームでありがちな設定)にしたりすることで、ツッコミどころを極力減らしている。
現代社会から何かを持って来るにしても、「ドラクエの世界にはなさそうなもの・価値観」を付け足すように考えるから…そんなに違和感はない。

 

しかし、異世界転生ラノベの中でも、異世界でリーダーになる作品は…この「知らないことを語らないようにする」という意識がない作品が多く、結果としてハズレが多い。
百錬の覇王もまた例外ではない。

 

例えば、百錬の覇王には「君主論」を引用してリーダーの話をするくだりがたくさん出てくるけど…帝王学ってそんなに単純なものかねぇ?進研ゼミ感覚でリーダーされてうまく行かれてなぁ…。

例えば、百錬の覇王には魔法なんてものは出てこない代わりに、転生した主人公が未来から持ってきた(厳密にはなぜかインターネットがつながるから、ネットでその場で調べた)知識が大活躍してることになってるけど…人類が5000年とも6000年ともかけて達成した文明の利器をそうそう簡単に再現できるかな?

技術っていうのは前提がある。
だから、前提条件になる環境を理解してアレンジしていかないと技術は活かせない。
そうである以上は…いくら未来人とはいえ、普及する技術(オーパーツ)が正しくないと、自分が思ったような結果が得られなくて現地の人から信用を失う結果になる

百錬の覇王は、それがちぐはぐだから、面白くならない。
厳密に言うなら…ジブリや少年ジャンプにも時代背景に合わないおかしなオーパーツはちらほら出てくるけど…ストーリーとは全く関係のないところでオーパーツを出すからあまり気にならない。
しかし、百錬の覇王は「古代史」並みの文明水準でありながら、現代人がオーパーツを持ち込んで信頼を得ていくお話だから持ち込むオーパーツがおかしいことはストーリー展開に大きな矛盾と違和感を刻み込む結果となる。

フランスパンが現代の形になったのは19世紀の話

中でも、ぼくやぼくのフォロワーさんの間で盛り上がったのはマンガのこの部分。

古代の世界で「おいしいパン」を作ろうと思った時に問題になるのは臼ではないんだよ…

というのも、ロータリーカーン(石臼みたいなやつ)は古代ローマからあった道具(世界的に誕生した時期、普及した時期に差があって複雑)だけど、臼自体は…別に古代エジプトの時代からあるんだよ。パンも古代エジプトの時代からある。(発酵させないパンだともっと古い)
インド人がスパイス調合する時に使ってるようなやつでもいいし、すり鉢みたいなやつでもいいんだけど…とにかく、パンを作る上での問題は「臼」ではない。

臼よりも問題なのはなどで、小麦粉(穀物)を水で溶かして捏ねるぐらいのものなら別にどこの時代でもだいたいあるわけで…。

発酵…特に、酵母の研究がなされたのは19世紀からで、フランスパンが今のような形になったのはここ200年ぐらいの最近の話。
それ以前に、小麦の生産量の問題で小麦のパンは贅沢品だったから…混ぜもののパンも色々あったわけで…。
さらに言えば、パンに色んなものを混ぜるのも古代では贅沢品だったから、今みたいにバターと小麦がふんだんに使われて、見た目にもつややかなふっくらしたパンともなれば…それはもうね…。

 

というわけで、「おいしいパン」はすげー難しい
よしんば「古代にしてはおいしいパン」だったとしても、それを作るのに必要な文明の利器は臼ではない!小麦やバターの生産量、水道や井戸の問題からやらないと話がおかしくなる。

中世の世界の中で政治や経済を扱った作品の中でも、生産量に目をつけたまおゆうや狼と香辛料がいかに優秀だったか…。いや、ほんとに。

 

他にも雑に日本刀が出てくるんだけど…日本刀って作るのに技術がいるから…作れるのか?
いや、よしんば作ったとして、武器としてかなり特殊だから日本刀を使いこなせるのか…。
もうちょっと言えば、日本刀ってリーチでは槍に負けるし、力では鈍器に劣るし、日本刀が活躍した日本と違って、作中に出てくる古代オリエント世界の盾を持ってる兵士がたくさんいる場所で役に立つのかが甚だ疑問。(戦国時代って、日本刀も槍も両手で使ってたから盾を持って戦ってる人が少なかったから日本刀が活躍したわけで…)

 

何が言いたいかと言うとですね…持ち込むオーパーツがおかしいんだよ!この作品。
それで、未来から来た人が技術を普及して自分の国を作っていく作品とか言うから「はぁ?」としか言えないわけ。

お色気とか異世界なのにスマホが通じて電話もできる描写とかも色々おかしいよ?
君主論などの評価されている古典や文学を読めば、リーダーができると思ってる作者の安易な発想がバカ丸出しだよ!!

全部まとめると、主人公がリーダーとして活躍していくはずの描写に驚きも納得もできず、「よりによって、なんでこのチョイスなんだ?」と思えるものばかりを解決策として選んでるから、作品を読むほど主人公と、作者の頭の悪さ、ズレてる感じが如実になって、見るに堪えない作品に仕上がっている。

すごく雑な言い方をさせてもらえば、作者がバカのくせに、イキった発想で、身の丈に合わないし個人的に伝えたいこともないまま小説なんか書くからつまんないものができあがってんだよ!!

14巻もこんな頭のおかしい小説を書いたってこと以外何1つ評価できない。
書いたってこと、公開してみんなの前に出したってことだけは、作品がどんなにクソでも偉いと思うし、それは敬意を払わないといけないと思う。

 

だから、頭ごなしにつまんないとは言わない。
「俺でも書ける/代わりに書かせろ」ともいわない。小説書く労力の大変さには敬意を払いたいから。

でも、だからといってダメな作品を擁護する気もないし、がんばったから認められると思ってるのは小学生までだ。大の大人はがんばっただけじゃ、ダメ。

バカも技術不足も糾弾されるべきだ。
だから、バカという言葉を慎む気にもなれない。
読めば読むほどもやもやしていく怒りをぶちまけたい。

 

もちろん、これを取り上げてる出版社が一番悪いと思うよ?
プロの仕事をして欲しいよ…。原作者にも編集者にもさ。
出版不況だなんだと言うなら、ダメな作品を連載して信用度を落とすような仕事をしてるやつを徹底的に削ぎ落としてから不況だ、世相だと言え!!
こんなもんでカネ取ろうとしてる時点で、まだまだ読者を舐めてるし、商売を舐めてる。

全然関係ないはずなのに、自分がしていること・生きているために苦労していることを侮辱された気分になって不愉快だよ。
考えに考えて、体当たりで体験して文章書いたり、人前で話すのがバカらしくなるわ。
雑でつまんないものが許されてること自体が、真面目にやってるぼくやぼくの周りの人間を否定されてる気分がしてホント嫌な気分だ。

 

「ブチ切れるほどひどい作品だから、怖いもの見たさで読みたい」という人もいるので貼っときます。おすすめはしないけどね。

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コメント

  1. 予混合燃焼 より:

    私はパン屋ですが、おいしいパンに必要なのは

    ①砂糖
    ②塩
    ③バターやマーガリンなどの油脂
    ④イースト(膨らませてふわふわさせます)
    ⑤水

    これらの材料を適切に使う知識と手でこねる技術
    ミキサーという便利な機械なんてないから手でこねる技術も必要ですね。機械使っても15分だの30分かかります

    そしてこれら一連の材料を用意する要素、サトウキビ畑、塩田、牧場etcetc……要するに社会全体の文明レベル
    うん、全部すっぽ抜けてるね!特にイーストとか絶対用意できんやろ!現代人のコイツがイーストの無い固いパンおいしいとか思うわけがない

    高価な専門書調べたり何年もかけて修行して感覚掴む事が絶対にスマホに乗ってるわけがないんですがね

    本職の私からすれば「というわけである」とかヘラヘラ言われてもクソ腹立つんだが
    スマホもパンも他人が作ったモンじゃねーか!
    勘違いすんなよ、偉いのはオマエじゃなくてそれらを作った人だ!

    別に異世界モノが悪いとは言わんが本屋の棚に似たようなタイトルがビッシリ並んでると頭が痛くなりますね

    作るにしてもしっかり取材してからにしろと
    ゴールデンカムイという作品ご存知ですか?日露戦争やアイヌ民族と言った当時の知識の取材量ものすごいですよ
    作品を書くとはこういう事を言うのです

    暇つぶしに読むなら多少雑でも許してくれるんですけど出版するとなるとお金を取るわけですから雑を許してくれないんですよ
    科学で見るクリーチャー娘の観察日誌という作品を見てください、同じ異世界モノでも完成度が歴然の差があります

    • tm2501 より:

      痛快で楽しいコメント、ありがとうございます。

      ぼくはパン屋さんではないから歴史からアプローチした結果「え!?おかしくね??」と思って、この話を取り上げました。
      それをもっと現場の目線で補足してもらえて嬉しいです。

      ゴールデンカムイはなんかで1巻を無料で読めたので、読んだのですが…とにかく設定やお話が緻密で「これはウケるだろうなぁ…」と納得しました。

      科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌はこのコメントをきっかけに1巻を買ったので、面白かったらレビューで大々的に紹介しようかと思います。

      • 名無し より:

        作品自体何も深く考えず好きで読んで気づけば16巻まで追い続けた者です。

        自分の様に専門的な知識をもたず、疑うことをせず、ただ漠然と流して読んでいけばここまでの大きな矛盾があろうとも「ふーん」で済ませて購読していました。
        たまたまこの作品に対して批判するサイトが目に留まったので見てみれば...成程、上の方のコメントの様にお金を取る以上雑は許されないなどそう思われるのは必然なのでしょうね。

        狼と香辛料、まおゆうも確かに素晴らしい作品だと思いましたし、かと言って自分が好んだこの作品をかの名作と同等と比較するのも烏滸がましいとは思いますがそれでも面白いと感じる部分もあるのです。

        管理人さんの様に矛盾が気になる方と、そうでない方の感受性の差があまりにも出過ぎてしまって、本来なら1巻読んだ時点で駄作と笑い飛ばせば良い物を他の巻も買って読んで時間を浪費したからこの感情が芽生えてしまったんだと思います(;´∀`)

        しかし「雑でつまんないものが許されてること自体が、真面目にやってるぼくやぼくの周りの人間を否定されてる気分がしてホント嫌な気分だ。」の一文に自分は納得はできませんでした。
        確かに雑かもしれませんが、面白いと感じる部分が確かにあるからこそここまで続いている訳ですし、否定された気分を感じたのはあくまで管理人さんの勝手で作家さんには非が無いと思います。
        この矛盾はおかしいと口論するのは読者の勝手ですが、さすがにそれは言い過ぎだし考えすぎ。

        被害妄想も甚だしい。
        本当につまらないのであれば、売れずに作者は路頭に迷ってるだろうし売れてしまった以上ただの僻みの文にしか見えません。

        厳しい口調の文になってしまい申し訳ありません。
        ただただ他の文章が納得できるだけに、最後の一文がどうしても納得いかず失礼しました。

        • 敬語の使い方がよく分かっていない人 より:

          私も最後の文章に疑問を覚えましたので、長文のコメントをさせていただきます。
          (ただし前提として、私はこの作品を読みたいと思っていないことを述べておきます。作品を擁護する訳ではありません)

          「でも、だからといってダメな作品を擁護する気もないし、がんばったから認められると思ってるのは小学生までだ。大の大人はがんばっただけじゃ、ダメ。」

          と書かれましたよね。その通りだと思います。『過程』と『結果』は、共に、考慮されるべきだと考えます。
          しかし、最後の文章の

          「雑でつまんないものが許されてること自体が、真面目にやってるぼくやぼくの周りの人間を否定されてる気分がしてホント嫌な気分だ。」

          における「真面目」さは、『過程』ではないでしょうか?今回批評された作品は(私としては残念ながら)商品と見なされる程には『評価』されています。その『結果』も考慮された上でのご意見でしょうか?

          「14巻もこんな頭のおかしい小説を書いたってこと以外何1つ評価できない。
          書いたってこと、公開してみんなの前に出したってことだけは、作品がどんなにクソでも偉いと思うし、それは敬意を払わないといけないと思う。

          だから、頭ごなしにつまんないとは言わない。
          「俺でも書ける/代わりに書かせろ」ともいわない。小説書く労力の大変さには敬意を払いたいから。」

          と書かれました時の「敬意」は、この作者は作品を「真面目」に書いていない、という『過程』(の推測)に繋がるのでしょうか?

          以上、コメントさせていただきましたが、私は今回tm2501さんの紹介によって新たな見方を知りましたし、批評それ自体には納得しました。
          最後になりましたが、私は真面目に頑張っていらっしゃるtm2501さんを応援します。
          ここまで読んでいただきありがとうございました。

          • tm2501 より:

            コメントありがとうございます。

            確かに、批判に熱を入れすぎるあまり感情的になって、不適切な日本語を当ててますね。

            「もっと論理的に」「正面から丁寧に作り込んで」といえばいいところを「真面目に」というニュアンス的な言い方をしてしまったのはよくなかったです。

            直すかはちょっと考えます(直ってるかもしれないし、そうじゃないかもしれませんがそこはご勘弁ください)が、意見としては「ほんとだ!たしかにこの言い回しは良くない」と思いました。

            ご指摘ありがとうございますm(_ _)m

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